第2話
(あれ......ここは......どこ?)
周りには何もなく辺り一帯は真っ白だった。
声を出すことも出来なくて体も動かせない。
(俺は......死んだのか?まさかここは天国?!)
俺は死んだ......のでは無かった。
俺が死んだと思った時どこからが声が聞こえてきた。
「やぁ〜転生は〜成功したようだね〜」
声はとても幼く独特な喋り方だった。
俺は体が動かせないため声の主の方を向くことが出来ない。
声も出せないから返事すらできない。
「あっ、忘れてた〜声は出せないし〜体も動かせないんだったね〜」
いちいち喋り方ムカつく。
「ちょっと〜待ってね〜」
そう言ってから数分後。
「体が......動く。声も......出せる」
なんと不思議なことに体も動くし声も出せるようになった。
体が動くようになったので声の主の方を見てみた。
幼い声からして大体予想はついていたが容姿は小学生ぐらいの少年だった。
「ここはどこだよ?てかお前は誰だよ」
俺は不機嫌気味に訪ねた。
まぁ俺が不機嫌になるのもむりはない。
せっかく来た大型アップデートが終わった途端にこうなってしまったのだから。
「一つ〜ここは〜天国じゃなく神世界〜」
「
幼い少年は俺の問に返すことなく話し続けた。
「2つ〜お前から名乗るのが筋ってもんだろ〜」
くっ、確かに。てかほんとに喋り方ムカつく。
「ちっ、確かにそれは悪かった。俺は
「そ〜かそ〜か」
「で、お前の名前は?」
「僕の〜名前は〜オーシン」
オーシンか。全然知らん。誰だよそれ。
名前を聞いて仕方がない。
この世界について俺はもっと知るべきだ。
さっき言っていた神世界とか転生とかの事を聞かなければ。
「てかよ俺はなんでここにいるんだ?」
「君は〜リベリアルに勇者として召喚されたんだよ〜」
リベリアル。俺はこの名前を知っている。
知らないはずもない。
だって俺がやっていたリベリアルファンタジアの世界の名前なのだから。
「リベリアル......?!なんで召喚されたんだよ?!」
俺は驚きつつ恐る恐る聞いた。
「君は〜魔王を倒すため〜勇者として〜召喚された〜ついでに四神も倒すために〜」
やはりか俺はリベリアルファンタジアの世界に転生したんだ。
マジかよ。ちょっと驚きを隠せない。
でも俺は不思議な事に気がついた。
「で、なんで俺はこんな真っ白な世界にいるんだよ!」
そう。リベリアルに召喚されているのならば木や草、動物に街があってもおかしくはない。
「まだこれから〜召喚されるの〜。ここでは手続きを〜するための〜世界〜」
「手続き?」
「君にはここで誓ってもらいたい事が〜あるの〜」
「誓う?」
「リベリアルでは絶対に他の世界の話はしないこと〜。他の世界のものを作らないこと〜。それが誓い〜」
「あーなんだそれだけかなら誓おう!」
「了解で〜す。じゃあリベリアルでも頑張れよ〜」
「あぁーじゃあな!オーシン!」
ほんとに短い間だったが楽しかった。あんな奴でも楽しめるんだな。
俺は光に包まれた。
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