異世界けだるげハーレム冒険生活
黒泉杏哉
第1話
ちなみに俺は魔王を倒しかっこよく正義感がとても強いって感じのを想像している。
今のはあくまで俺個人の意見だ。
10人いれば10通りの考え方がある。
人それぞれみんな違う勇者を想像するだろう。
あの時までは俺もさっき言ったみたいな勇者を想像していた。
7月のとある昼頃俺は冷房がガンガン効いた自室のベッドの上でゲームをしていた。
「あーくっそ!また負けた!」
俺は朝8時頃からずっとこのゲームをしている。
リベリアルファンタジア。
二年前に発売され全国各地で売り切れが続出していた人気ゲームだ。
2年経った今でも人気は落ちていない。
明日大型のアップデートが来るらしい。
今俺が連続で負け続けているクエストがある。
それは前回のアップデートで新しく追加されたクエストだ。
クエスト内容は魔王直属の護衛の四神のクエストだ。
一つはソロでクリアしたのだが2つ目以降一向に勝てない。
かれこれ俺は3時間ほどソロで挑み続けているが全く勝てる気がしない。
攻略サイトを見ても倒し方は分からなかった。
てか倒してる人が一人もいなかった。
パーティーモードというのがあるがパーティーモードでクリアすると手に入らないアイテムがあるからパーティーモードではやらない。
次の大型アップデートで新しい武器やスキルなどが導入されるらしい。
それらで
「休憩するかー」
俺はため息をつきながら立った。
リビングに行き冷蔵庫を開ける。
「あっ、飲み物ねーや。買いに行こ」
俺は部屋着から着替え外出の準備をした。
「とりあえず飲み物だしコンビニでいっか」
コンビニまでは歩いて約5分で着く。
だが俺にとったは5分の道のりではなかった。
「くっ!コンビニまでの距離は短いというのに俺の普段の生活がここで効いてくるとはな!」
そう。俺は高校2年生で今は夏休みの真っ最中。
俺は夏休みに入り次第宿題を即終わらせ夏休みモードに入っていた。
1日の大半は自室で過ごし、たまにリビングに行くぐらい。
毎日冷房がガンガン効いた自室でまったりゲームや録画したアニメやら漫画を読んでだらけていた。
まぁ学校でも基本だらけていたが。
だらけていたせいでまさかこんなにも体力を奪われていたとはな。
「やっと......着いた。はぁ......はぁ......」
俺は深呼吸をし息を整える。
コンビニに入り飲み物売り場に行き飲み物を買う。
レジに向かおうとしていたその時。
「あっ、リベリアルファンタジアの追加コンテンツのカードだ」
俺はリベリアルファンタジアの追加コンテンツを見つけてしまった。
基本俺は課金をしない。
だがあのクエストに今勝つためにはこの追加コンテンツが必要だ。
「どーっすかなー買うか、買わないか」
俺は立ち止まり、数分考えた後に買うことを決めた。
お会計を済ませ家へと帰る。
自室に戻り飲み物を飲みながら俺は追加コンテンツのカードを眺めていた。
「へぇー職業に勇者が追加されんのかー」
と追加コンテンツのカードの裏を見ると大型アップデート後にご使用下さいと書いてある。
「うわ、まじか。でも確か大型アップデートって明日だよな!ラッキー!」
俺は明日の大型アップデートがとても楽しみで仕方がない。
なぜなら新しい職業の追加、新武器の追加、新スキルの追加、クエストの追加etc......があるからだ。
正直言って今まで1番大規模なアップデートだ。
「やることねーしどーっすかなー」
俺は今ほんとにやることが無い。
「とりあえず別のクエストやるか!」
俺はそう言ってリベリアルファンタジアを起動し別のクエストを始めた。
次の日......
「よーし!いよいよアップデートだ!」
俺はアップデートの通知が来たと同時にアップデートを開始した。
アップデート開始から数十分後。
遂にアップデートが終了した。
まず初めにアップデートの内容を確認。
そして俺は追加コンテンツを追加するために入力画面に言った。
入力画面にてコードを入力し、完了。
「よし!これでいよいよあのクエストに勝てる!」
そう思ったのも束の間。
なにやら急に目眩がした。
(あれ、なんか目がくらくらする。意識が遠のいていく)
俺はその場で気を失った。
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