第2話 退部の危機

今日は入部して始めての練習だ。

1年生はテストがあるんだとか

それでポジションなどが決まる。

篠田先輩の話だとこのテストで一生

ベンチ入り出来なかったりいきなり1軍に

なる事もあるらしいから頑張ろう!


『1年生集合!』

声をかけたのはキャプテンの

野田先輩だ。ポジションは捕手で

プロ候補にもなっている。

球を受けて欲しいと前々から思っていた。


僕もグラウンドに行こうとした時だった。

『なんだお前。どこに向かっている』

いや、グラウンドですけど。。。

『すまんがお前をグラウンドに入れる訳に

はいかん』

なんでですか!納得いきません!

『。。。しょうがない。テストだ

うちの4番。蛭田と勝負しろ。

打ち取ったら入れてやる。』

く。。。

蛭田先輩の事は知っている。

高校通算90本塁打を誇る強打者だ。

でも捕手には野田先輩が入ってくれる!

親との約束や僕の夢が叶える為に。

行くぞ。


『お前球種は?』

カーブ、スライダー、チェンジアップです。

良し。

とりあえず俺の構えた所に投げろ!

そしたら抑えられる。

。。。はい。

緊張してんのか?

大丈夫だ!頑張れ!


そしてマウンドに上がった。

ハァァァァァ。

『やってやろう。ねじ伏せてやる。』

なんだあいつ。

さっきとは人が違う。


野田先輩が構えたのはインローにスライダー

僕はサウスポーだから向かっていくように

曲がる。

記念すべき第一球!!

ビュッ

グォォォォォ

渾身の一球!

ドパァァァァァン

ストライク!

蛭田先輩から見逃しを奪った。

だがまだ1ストライクだ。

次はアウトローにストレート

ビュッ

あっ真ん中に。。。

カキーーーーーーン

白球はみるみる遠くなっていく

ファール

ふぅ良かった!

『何が良かっただ。次やったら許さんぞ』

野田先輩に激を入れられ気合を入れ直す!

ハッ

次は。。。サインがない。

自分で考えろって事か。。。

良し!インコースにストレートだ!

ビュッ

グォォォォォ

ドパァァァァァン

『ストラァイク。バッターアウト!』


よっしゃ!テスト合格だ!

『テスト合格だ。すぐに1年の所に行け』

はい!

っあいい忘れていたな。

『知っていると思うが俺は

ここの監督の島内だ。

頑張れよ!』

と言われすぐに体力テストに急ぐ


・テスト終了後

ふぅ終わった!

『お前凄いな!友達になろうぜ!』

えーと?誰?

おいおいw1年で捕手の吉田だよ。

っあ。。。

よろしく!

おう!!


『テストなんですが合格してしまいました

はい。分かりました。辞めさせます。』

俺は監督の島内だ。

詳しくは言えないが厄介な事になった。

蛭田を辞めさせなければいけない。

辞めさせなければ俺が危ないんだ。

しょうがない。


『おい蛭田 ちょっといいか?』

なんですか?

『、、、、、分かりました。』


次の日の朝

僕はテストを受けて見事に1軍になった!

蛭田先輩を三振に取ったのが評価された

みたい。

あれ?なんか騒いでるな。


『おーい吉田 何があったんだ?』

、、、先輩が辞めたんだ。。。

誰だって?

蛭田先輩が辞めたんだよ!

何故?

『俺は知らない。ただ誰にも言わずに

荷物を持っていなくなったらしいんだ。』


蛭田先輩が辞めた事はチームにとっては

大きな衝撃だった。

チームの4番がいなくなったんだ。

その日

練習は中止になりミーティングになった。

監督の話では家の都合で転校したらしい。

ただ昨日の夜に監督と蛭田先輩が話している

所を見た人がいる。

何かがおかしい。

でもこれ以上探ることは出来ない。

練習に専念しよう!

こうして裕太の1軍生活が始まった。


『はい。次は野田ですね。分かりました』

今度は練習試合があって近づきやすいので

簡単そうです。はい。では。』

こうしてまた謎の人物は姿を消した。

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