たった一つのマウンド

@Riakizu

第1話 入部

8月の猛暑日。

グラウンドの球児達は暑さに耐え

死闘を繰り広げている。

そうここは、球児なら誰もが夢に見る

甲子園だ。

中学3年生の目黒裕太とその同級生の

秋場瑠偉とお父さんで甲子園に来ている。

秋場とは幼稚園からの幼なじみ

小学生の頃から同じチームで野球をしている

『なあ、お前高校どこ行くの?』

と秋場が聞いてきた。

僕は中学ではエースをしていた。

県1位になったから推薦もいくつか話がある

そう今試合をしている

埼玉代表の花咲幾徳高校からも来ていた。

『俺、幾徳に行くわ』

は!?

秋場は驚いたようで

『幾徳は全国レベルの高校で部員数も多い

しレギュラーになれるか分かんねぇんだ

ぞ?』

確かにそうだ県1位でも神奈川とかでは無く

群馬で1位だ。

部員数が多い幾徳でレギュラーを取れる。。

いや、ベンチに入れるかも分からない。

しかも全寮制だ。

『やっぱ、考えとくわ』

うん。その方がいい。

その後は何事も無く甲子園を満喫して家に

帰った。

そしてずっと考えていた。

プルルルル プルルルル

電話だ。

『もしもし?ん?もしもしー』

反応が無い。

いたずらか?そう思った時

『幾徳に行け。他の高校に行くとお前は

潰される。いいな?』

ガチャ

なんだったんだあれは。

潰される?なんの事だろう。

でも幾徳に行ってみたいのは事実だ。

そこから色々と考えて親と相談してみた。

『俺、幾徳に行こうと思う。

もちろん軽い気持ちでは言ってない。

だけど甲子園のマウンドに立ちたいんだ』

。。。。

長い沈黙のあと

『分かった。行ってこい。ただし

野球を辞めるなら帰ってこい。いいな?』

分かった。

そう言って会議は終わった。


・8ヶ月後。

いよいよだ。

幾徳の正門をくぐった。

そしていよいよ入部の時

『○○中学から来ました目黒裕太です!

ポジションは投手です。

皆さんと一緒に甲子園に行きたいです

よろしくお願いします!』

今日から夢の幾徳生活!

甲子園のマウンド目指して頑張ろう!

そして寮に行く。

コンコン ガチャ

『一年の目黒です。今日からお願いします』


『おう!よろしくな!

俺は三年の篠田だ。同じ投手だぜ』

明るそうな人で良かった。

色々教えて貰えそうだし。


『君が新入部員?小さいな。

そんな体でやっていけんの?』


『頑張って大きくします!』

怖そうな先輩だな。。

あまり関わらないようにしよう。


そうして僕の高校人生はスタートした!!


。。。

『はい。そうです。目黒は野球部に入り

ました。ええ篠田と同じ部屋です。

了解しました。実行します。』


そう言うと幾徳高校から離れていった。

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