退職後編2話:CBと投資の猛勉強開始

 気分転換に桜木町から関内を散歩した時に、シティバンク横浜支店

(桜木町)を見つけて、1995年に、ふらっと入って、いろんな説明を聞いた。

 そこでは一千万円以上預金するとゴールドメンバーとして、米ドルキャッシュは、

無料で交換してくれるし、海外の投資商品へのアクセスもでき勉強会も開いた。

 シティバンクゴールドカードとドルカードを年会費無料でつくってくれた。

 そのため、シティバンクをメインバンクにする事にした。

 その頃、投資に興味を持ち始めていたので、早速、口座を開くことにした。

 次に考えたのが以前から勉強し始めた日本株投資。意を決して、いろんな証券会社を訪問し始めた。水野証券で勉強会をしているので参加の誘いがあり、毎週土曜日、通う事にした。1996年10月から通い始めた。資金五百万円を入金し勉強会費用は無料となった。かなりのスパルタ式で、読むべき本まで個人別に指摘してくれた。

 北島が熱心に勉強し理解も早いようで、ベテランの佐藤課長が、面白そうな銘柄

をいくつか教えてもらった。特に注目して銘柄は良品計画、良品計画は商品に

付加価値をつけて販売する無印良品という考え方が消費者に受ければ利益率も高い

ので企業としての将来性が高いと話していた。

 倒れて二年目にして、やっと気力が出てきたので天気の良い日は横浜、

みなとみらい、山下公園などを散歩する様になっていったのである。

 耳鼻科の先生から少しならドライブしても良いと言われ運転し始めたのだが一時間

程度で眠気が出てきた。そのため買い物程度しか運転できない事がわかった。

 そして耳鼻科の先生に言われた様に、耳鳴りがし始めたら休む事。もし疲れて

眠くなったら寝て下さいと言われていた通り、一日、数回、仮眠する様にした。

 病気が回復してくると活力というかやる気が出てきますので時間をかけて、

ゆっくり直していきましょうと耳鼻科の先生が言った。そのため投資の本を読んで

疲れたら休み、また本を読む生活を続けた。投資の本は、もう既に十冊以上を読み

終えて、決算書は理解でき、次に有価証券報告書に挑戦し始めた。

 売上と利益の種類キャッシュフローの意味なども一応理解できた。

 そして近くのスーパー銭湯に毎週行った。身体があったかい時は、調子良くなる

のだが湯冷めと共に元に戻る。そして1997年も暮れて新しい年1998年を迎えた。

 佐藤課長の勉強会で1998年7月の新規上場したドンキ・ホーテに注目していると

聞かされた。この会社はディスカントショップであるが店のつくりや深夜営業など、若者を意識した業態であり今までにない新しさが、受け入れられたら急上昇間違い

ないと言っていた。まず良品計画を1997年1月に千株、330万円で購入した。その後、上場まもないドンキホーテ株を1998年の1月に1万株を150万円で購入した。

更に1998年7月新規上場のゴールドクレストに注目し買い値を探っていた所、

上場直後の1998年7月末、二千株を180万円で購入した。この三銘柄に総合計で

640万円の投資した。この時点で残金が5060万円となった。1999年に入り、株価が

急上昇してきたので、売り所を探り始め、1999年6月30日にドンキホーテ株、

1万株を3100万円で売却。純利益2300百万円、7月2日にゴールドクレスト株を7100万円で売り、純利益2090万円、9月13日に良品計画、二千株を4800万円売り切った。純利益3500万円。しかしソフトバンクの500万円損失と、トレンドマイクロの300万円損失を出してしまった。以上を合計すると純利益の総計が、7140万円となった。1999年終了時の総利益と残金合計が1億1700百万円になった。そこで、家の

ローンの残金7千万円の完済した。それを引いた残金が、4700万円になった。ローン完済と子供達が大学を卒業して社会に出たので年間の生活費が350万円程度に減って楽になった。その後2000年のネットバブル崩壊で株価は急落していった。

シティバンクで安全性が高く一番確実で手数料の少ないファンドは何か質問した。

 後日自宅に届いた資料によると、バンガードSP500ETFとの返答があった。

 そこで、早期退職後の1996年早速、300万円、購入した。

 そしてゴールドメンバーには毎月の様に無料で投資信託や、ヘッジファンドの

勉強会が開催された。1997年、場所は帝国ホテルだった。勉強会のテーマは

「ヘッジファンド」だった。シティバンクの担当者からMAN日本支店の支店長が

紹介され、いわゆるヘッジファンドの会社で手数料は高いがリターンが10%以上

出ており手数料を引いても10年で2倍になっているとMAN日本支店の支店長が説明していた。昼食時には、コーヒー飲み放題の豪華な昼食付きで驚かされた。

 最初の説明会が終わった後に希望者にはヘッジファンドの取引をその場でやって

くれる。15人程度が契約していた様だった。その後もパレスホテルで昼食付きで「海外の新興国ファンド」というテーマの勉強会にも参加した。その時はシンガポールのシティバンクの担当者が説明をして、これから中国の成長が一番期待できるの

で中国ファンドを強くすすめていた。条件は、一年ごとに解約は可能であり解約手数料が、年数が少ないほど高く、長いほど少なくなって10年以上は、解約手数料無料だった。但し、シティバンクシンガポールに口座を開く必要があり、無料電話で状況を聞いたり、直接面会約束をとって、シンガポールに出向き、担当者と話することも可能。その後も、金(ゴールド投資)や、スイス銀行のプライベートバンク(一億円以上)などの説明会を聞きに行ったのだった。毎回、豪華昼食無料であり、どこから経費が出ているのか不思議だった。その後もヒルトン、シェラトンホテルなど、時間が空いてる時は豪華ランチ目当てに夫婦で参加した。ただ人間お腹いっぱい食べて、会場が暖かく話がむずかしいと寝てしまう習性があり北島夫婦には、その傾向が強く毎回、毎回、こっくり、こっくり眠るのだった。

 そしてシティバンクでは通貨と金利の関係を詳しく知ることができた。

 富裕層は現物株よりも投資信託・ファンド、ゴールド、原油、トウモロコシ、

国債・準国際・優良企業債券に分散投資している様だ。大きな投資会社はアンブレラ方式と言って一定金額以上(一千万円)で一つの投資商品、例えばゴールドに11千万円投資して、その後ファンドの方が投資妙味があると判断した時に切り替えが無料で行えるようなシステム(スウィチング・フリー)なども紹介していた。

 これは評判が良い様で売れていた。ただ1997年のアジア通貨危機や2000年の

ネットバブルで大きな損害を被った、お客さんも多かった様だ。

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