青春編10話:店屋の娘の家庭教師
英語を教えてくれる家庭教師を探してると言う話を会社のパートのおばさんが
友人から聞いた様で英検二級をもってる北島に、お願いしたいと言ってきた。
その人は工場から車で三十分離れた駅の近くの昔からの商店主。
そこで翌日、早速行く事にした。そこは駅前の大きな商店ですぐわかった。
大きな一軒家で本宅と別宅からなっていた。その子の親と面会して話を聞いた。
それによると中一と中三の娘が別々の日に英語を教えて欲しいと言う。
話し合いの結果、家庭教師の日時が火曜と木曜の夜七時から八時と決まった。
二人分で月謝は月一万円と提示してきたので了解した。
中一の次女には英語の基礎の暗唱を繰り返し、とにかく基礎を徹底的に
覚えさせた。その子は覚えが良く有望だった。
中3の長女はポニーテールの可愛い子で変に色気のある子。
彼女には基礎的な試験をして弱点を探した。
基礎はある程度あるのだが読解力が弱く記憶力は良いのだが論理的な
事柄を理解するのが苦手な様だった。
数学も弱い様で、ご両親に山下先輩が数学に強い事を話したら数学の家庭教師も
欲しいと思っていたので是非、教えてくれる様に話して欲しいと言われた。
そこで山下先輩に話すと快く受けてくれた。
火曜の夜七時から八時で火曜は北島と山下先輩の二人で行く事にした。
その後中一の次女は順調に進んできたので中一の問題集を宿題として範囲と
期間を決めて出す様にした。
彼女の努力もあって、どんどん成績が向上してきて喜ばれた。
一方の長女は理解力に難がある様で何回言っても同じ所を間違える始末で、
なかなか成績が上がらなかった。
その為、叱ると、やる気をなくすという悪循環になってきた。
そこで山下先輩に相談すると彼女は、おだてた方が良いとのアドバイスを
もらい、その後少しでも良い所があれば誉める様にした。
間違えると君らしくないね、こんな所で間違えるとはと言うと北島の企みを
見透した様に先生、随分、前と違った教え方になったね何かあったのという始末。
そこで何か英語を習いたくなる様な方法はないかと考えるようにした。
そのうち彼女が、ディズニー大好き少女という事がわかりピーターパンなど
英語の絵本を買い与えて、その短文を暗記する様に言った。
もともと記憶力が良い事も手伝って、どんどん覚えていった。
それを英語の長文に応用して、とにかく覚える事を優先させ英文法は
後回しにする方法を取った。
それからは砂が水を吸う様に急速に成績が向上してきた。
数学の方も順調に伸びてきて高校受験に間に合いそうだ。
彼女は最初、北島立の女子高にでも入れればと思っていた様だが成績が上がるに
従って目標を上げていき最終的には地区の一番、二番の高校を目指す様になった。
最後の受験校の選定で、助言を求められた時に確実に二番目の高校に
入るべきだと答えた。
高校は確実に入学し、その後、努力して希望する大学に入学する方が良い
のではないかと伝えた。
そして、その地区二番目の普通高校に合格した。
高校に入っても家庭教師を継続して頼まれ北島が会社を辞めるまで続けた。
次に次女の方であるが中二に上がるとクラスで三番まで上がってきた。
そこで両親が数学も頼みたいと山下先輩に頼んできた。
山下先輩は快諾してくれ北島と共に教える事になった。
数学は元々、得意であり家庭教師を始めてすぐクラス一位、学年でも五番以内に
なってきた。そんな良い子風の彼女にも問題があった。
それは中二になり急に体が女性らしい体形になるに従い、たまに変な目で、
こちらを見たりして集中力が落ちてきた。
独身の北島としても目の置き場に困るほど。それをからかう様に、わざと胸を
ゆすったりモーションをかけるような仕草をして、からかってきた。
そして小さな事件が起きた。その日は普通、通りに勉強を始めたのだが
少して急に、お腹が痛いと言いだした。
そこで大丈夫と言うと、ここよ、ここが痛いのと白いブラウスを上げてきたので
豊かな胸に目が行って困ってしまった。
そこで彼女の母親を呼んで彼女が腹痛だと伝えて家庭教師を終了した。
翌週も勉強に身が入らない様で困ってしまった。
そこで受験の為に、もっと頑張らなきゃ駄目だろと言うと、あんまり興味が
ないとの言うのだった。
中学校で恋人同士が増えて、それに乗り遅れまいと焦っている様子だった。
それは高校に入ってからという言葉も耳に入らない様であり、ついには先生、
セックスした事あると聞く始末で全く先生と思われていない様で怒りを覚えた。
まー女って動物は、扱いにくい。人の弱みを見つけて、そこを攻めてくる、
全く性悪だ。
その一年半後、退社して、この悪辣な小悪魔たちとも、お別れすることができた。
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