帰る
俺は、今住んでいる地域に地元から引っ越してくる時に大きく体調を崩した。勤め先に断りを入れて春先を静謐な病室の中で過ごし、5月にこっちに来た。一か月と少しの入院で済んだだけでもめっけもんなのかもしれないが、新居を探す機会を失った。フレッシュマンや大学生の波に良好物件は根こそぎ攫われ、立地が微妙だったり、いまいちな治安と引き換えに低家賃の物件が風に晒されていた。
それこそ今後数年間の生活の質がかかっている住居事情に妥協するつもりはなく、短期賃貸を仮の宿にしてありったけの不動産屋を探しまくった。結果として、裏路地でひっそりと埃をかぶった好々爺の経営する事務所で破格の掘り出し物を見つけることができた。なんでも、契約を更新したばかりだった前住民は4月の下旬に実家の事情で家元に帰ったらしい。幸運な話だった。
まさか、道端で拾ったガキ連れ込むことになるとは思わなかったけどな。
************
「ほら、タオル濡らしてきたから、これで足拭け」
「ん、すまんの」
想定外のプライズを引き連れて俺は帰宅した。こいつ、道中ずっと俺のことをおちょくってきやがって……。一応女の子みたいだし、こいつが入ってた段ボールを持ってやろうとしたんだが、なぜだか頑なに断られたからな。さすがにまだ警戒心が解けないってことかね。
「やはり私の眼は正確じゃな、結構な住居じゃ」
「お褒めに預かりまして」
「この家建てたのも管理しとるのもお前じゃないじゃろ、人の手柄を威張るな」
普通こういう時って、住人がいい気分になって然るべしと思うんだが。
地階と二階に二戸ずつのミニマンションだ。俺の家は地階の方。防音断熱しっかりしていて駅からそう遠いわけでもない。常識的な範囲の徒歩圏内だ。これで8万円台(共益管理費込)は破格だろう。
「意外と片付いとるの。一人暮らしの男って、もっとこう、もずくとめかぶをぶちまけたような惨状かと思っとったんじゃけど」
「お前の一人暮らし像狂ってるぞ。もっとちゃんとピント合わせろ」
俺の部屋が片付いているのは、これといった趣味がないから物が増えようにも増えないせいである。別に特別奇麗好きだとかいうわけではない。掃除は毎週土曜日の午前中にまとめてやってしまう。
「広いのー。私の心とおんなじくらいじゃろ」
拾われ人はさっさと屋内に上がり込んでフローリングの上をくるくる回っている。こういうところだけ見ると無邪気な子供って感じなんだけどな……。
「おい、この段ボールどうすんだ」
俺は玄関口に放られたままの段ボールを摘まみ上げる。汚いというわけではないが、さすがに得体の知れない他人の所有物を易々と土足であげるわけにはいかない。感染症とか、完全にゼロだとは言えないだろう。
「それ、何じゃと思う?」
「は? 段ボールじゃねえのかよ」
「お前の眼は曇っとるの。もう、眼窩に煙玉が入っとるようなもんじゃ」
「それだと、俺の眼から絶えずドライアイスの煙が出てるようなもんじゃねえか。スモーク焚くバイトで一生食っていけるよ――で、もう一回聞くけど、これ何だ?」
「しつこいのー。そんなに気になるかいのー」
「いや、気になるっていうか、お前拾った時に一緒にいたもんだし、愛着とかあんのかなと思って」
「はっはっは。お前、意外と優しいの。弱酸性じゃの」
「人を石鹸呼ばわりしてんじゃねえぞ。どうすんの?」
「百聞は一見に如かずと言うからの――おい、ちょっとそれ、こっちに寄越せ」
ぽてぽてと俺の方に近寄ってきたかと思うと、手から段ボール(?)をひったくった。
「いいか、これ、床に置くぞ」
俺に断りを得るでもなく、無雑作に床に放る。
――。
――?
「今、落としたんだよな?」
「そうじゃな、落としたぞ」
「どうして――音がしないんだよ」
普通、物が落下したら、ドスンなりゴトッなり、何かしらの音がするだろ。
「なんじゃお前、やっぱり気付いてなかったんか。この段ボール、ちょっと浮いとるんじゃぞ」
「なんだと――ぅ!?」
俺は這いつくばって箱と床の間の隙間に目を凝らす。
――あ、ほんとだ、浮いてる。
そういやそうだ。こいつがはるばる段ボールを引きずっている間、一切の擦過音がしなかった。
「これ、乗れんの?」
「乗り放題じゃ」
「じゃあ、なんで俺の家まで歩いてきたんだよ」
「さすがに、初対面でこのテクノロジー披露するのは気が引けるじゃろ。お前な、引っ越し業者にでも見つかってみろ、こんな便利アイテム、そっこー持ってかれるに決まっとろうが」
「それもそうか――。一応、乗ってみてもらってもいいか?」
「なんじゃ、疑っとるんか」
「いや、百聞は一見に如かずとかのたまったのお前だろ?」
やれやれしゃあないのー、と言いながら搭乗してくれた。
「ほれ、ばっちりくっきり浮いとるじゃろ」
「え、すっげ」
数ミリだけ、しかし確実に宙に浮いていた。一体どうなってんだ。
好奇心に駆られた俺は、箱を軽く手の平で押してみた。
すいー。
べちゃっ。
「ぐっほ」
華麗な三連コンボが決まった。
箱はついついと難なく滑っていき、中身もろとも壁に激突した。ここの防音がしっかりしていてよかった。
「いきなり何してくれとんじゃ」
「いや、思いのほか機動性に優れてるみたいで……悪かった」
まあ、オオオニバスみたいなもんなんだろうな。――。
「これ、俺が乗っても大丈夫なのか?」
「問題はないと思うが、その場合、いい大人のお前がちっこい箱に嬉々として入っとる写真を撮ってばら撒くぞ」
「強請りのネタとしては強烈だな」
「私しか乗ったことないからの、重量制限は聞いたことないが、控えておいてもらえると有り難い」
ごめんね? 乗りたかったよね?
子供をあやすような顔でこっちを見ているが、俺も、そんなに是が非でも乗りたいってわけじゃない。
「ちなみに、名前は『きんとうん』じゃ」
「もしかしてそれ、かの有名アニメと段ボールの『ボール』がかかってんのか?」
「ん? 何の話じゃ?」
素のリアクションを返された。逸ってしまったようで恥ずかしい。
「じゃけど、この名前あんまり気に入ってないんじゃ。お前、ちょっと私拾いついでに新しい名前つけてくれ」
「『箱』じゃダメなのか?」
「夢とかロマンがないじゃろ」
急にそんなこと言われてもな。
「えーと、ちょっと今は保留させてくれ」
「仕方のないやつじゃの、道を歩いていたら急に新生児を抱えた母親が出てきて『この子に名前をつけてあげてください!』と言われたどうするつもりなんじゃ」
「そんなシチュエーションには一生遭遇しねえよ」
急に段ボールに名前つけろって言われてスムーズに事が進むほうが怖えって。
とはいえ、こんな変な奴を拾った現状を再認識して、ありえなくはないと思ってしまった。こうやって物事を測る尺度がズレていくのだろうか。
「いや、ってか、乗り物のネーミングとか今は緊急度が低いんだよ。全然喫緊じゃない。お前の名前だよ、名前」
「私か? 私は私だろ?」
お前は何を言ってるんだ? みたいな目で見返される。
これは――記憶喪失とか、そんなやつなのか? それなら、無理矢理ほじくり出すのも上品じゃないし――だけど。
「ずっと代名詞で呼び続けるってのも気持ち悪いんだよな」
「そんなもんかの」
「まあ、少なくとも俺はね」
「私はさっぱり気にならんが――じゃあ、段ボールの名前と一緒に考えといてくれ」
バンジージャンプ初美とかじゃなかったら何でもいいわ。
そんなすっとぼけた名前を付ける輩だと思われているのであれば心外だ。
「名前はもういいや――そのついでに聞きたいんだけど、そのシャツなんなの?」
やたら達筆に『拾え』と大書された、こいつの着ているTシャツ。ご丁寧に立派な装飾まで書き込まれている。
「ん? これか?」
もともと白かったんじゃけどのー、と胸元をつまんで目を落とす。
「日中、目の前に流しの似顔絵屋が座っとったんじゃけど、そいつが『拾ってはやれないけど、せめてこれくらいはさせてくれ』とか言って書いてくれた」
道理で嘆願の文句にしては凝り過ぎているわけだ。
「ポートレートもサービスしてくれたしの」
布裾から葉書を取り出して俺に見せてくる。
「恐ろしいほどに似てるな」
「なかなか達者な奴じゃったの。夕方くらいにはおらんくなりよったが」
こいつ、一日中あそこでぽつねんとしてたのか――。
あ、それじゃあ。
「お前、何食うの?」
腹を空かせているかもしれない。今日は週半ばで、冷蔵庫にきちんとした食材があったかどうか――。
「人じゃの」
血の気が引いた。
「人を食ったような性格しとるとよく言われるぞ」
俺のリアクションにからからと笑ってやがる。
そういう意味か。心臓停まったじゃねえか。
「っちゅうか、何か食ったらダメージ受けるから、その辺は放っといてもらって構わんぞ」
「どんな体してんだよ」
「食傷気味っつってな、朝食ならぬ度肝を抜かれて超ショックじゃろ、うぷぷ」
「うるせえ!」
なんなんだよ、一々ボケを挟んできやがって。
「まあ、ダメージを受けるとかいうのはホラじゃけど、何も食わんでも平気なのは本当じゃからその辺は心配するな。時々楽しみの為に口にするだけじゃ。私が毎日お前ん家でダラダラしてても、食っちゃ寝じゃのうて寝とるだけだからの。私はぐうたらの汚名は免れるし、お前は哀れな奴に軒先を貸してやっとる心優しい男になるし、一石二鳥じゃろ」
「怠け者の誹りは甘受することになると思うが」
要するに、エサやりの要らない、よく喋る、喋り過ぎるペットだと思えばいいのか?
「おい、ちょっと暇じゃの、しりとりせんか」
「お前の今後の処遇考える方が先だろ」
「『さきいか』の『か』からじゃ」
「初手のチョイスが理解できない」
「か、完全試合」
「いいか、俺はお前を拾った以上、それなりの責任を果たすつもりなんだ」
「脱臭炭素」
「その為にはお前の協力だって不可欠だし、俺が聞きたいことだっていっぱいある」
「ルール無用カルビ」
「ひとつ屋根の下で暮らすわけだから、最低限の協調性だって必要だろ?」
「蝋製パレオ」
「お前もやりたいことしてほしいことは遠慮なく俺に言えばいいし、俺も出来るだけ努力はするよ」
「よじ登る棚田」
「だから、今は折れて譲って膝を突き合わせてくれないか?」
「借りた50万円スッちゃった」
「例えば直近で必要なのはお前の服とかだろ? そんな奇抜なTシャツ着て俺の家の近所をうろつかれるわけにはいかない」
「インコも大変なんだね」
「念のため、役所に行って尋ね人がいないかどうか確かめないといけないし」
「シースルー色素」
「そもそも、俺は大家さんになんて言えば――」
「バースデーケーキ首相」
「うるせえ!」
取り合う気ないだろこいつ。
「『宴もたけなわ』――じゃの」
「じゃあの、お前。このしりとりを終わらせたかったら『ワン』と鳴け。私の犬になれ」
なぜ――どうして俺は――俺の半分ほども生きていない少女に隷属させられようとしているのだ。
「断る」
「往生際が悪いの――。おい、あっちの方の、ちょっと高くなっとる居住区は何て言うんじゃ」
「団地」
「『知恵の輪』」
詰んだ。『わ』に戻った。なに? こいつ、そんなに俺のこと従えたいの?
「言えば――言えばいいんだな」
「グズグズしとらんでさっさと吐き出してしまえ。楽になるぞ? ん?」
目に妖しい光を湛えて見下ろされる。そうだ、俺が一言、たった一言『ワン』と鳴くだけでこの状況から抜け出せるんだ――。
俺は歯を食いしばり、悔しさに包まれながら服従の証を示す。
「……ワン」
「なんじゃ? 声が小さくてよう聞こえんかったが?」
こいつ――っ! いや、ここで逆らったらまた振り出しだ、早く、早く終わらせないと――。早く、早く。
俺は、何をしていたんだったか。思い出せない。ただ、目の前の少女に惨めに鳴いて見せることで頭がいっぱいになっている。ご主人様、ご主人様、ご主人様――。
「ワン!」
「まだ声張れるじゃろ、犬の分際で勿体ぶるなよ。ほれ、全身で鳴け、犬」
「ワン! ワン! ワン! ワン!」
「そうそう、お前は私に鳴いとればいいんじゃ」
ああ、気持ちいい。声帯が震えるごとに心が解放されていく。俺は、この子に、ご主人様に、身も心も捧げよう。ほら、こんなに満足そうな笑みを浮かべてくれている。だから、だから、ねえ、ご褒美を、ご褒美をください――。
――。
――。
――。
「じゃねえよ! あっぶねえええええええええええええ!」
俺の中の変なスイッチが永久に入ったままになってしまう所だった。良かった、この家の防音がしっかりしていて本当に良かった! ご近所さんに顔向け出来なくなるところだった!
「なんじゃ、立ち直ったんか。つまらんのぅ」
「つまらんのぅじゃねえよ! お前は俺をどうしたいんだ!」
「いや、思い付きを軽い気持ちで口に出しただけなんじゃけどな。まさかお前があそこまでハマってしまうとはよもや思わなんだ」
「俺も想像だにしなかったよこんなこと!」
「見てみいこの顔」
いつの間にか俺から掠め取った携帯のカメラで撮影した、色んな意味でキマッた俺の写真を見せてきやがった。
「やめろ! 俺の尊厳を掘り崩すな!」
「このファイルはパスワードかけといたから、消さずにとっとけよ。毎晩寝る前に見返して私への忠誠心を思い起こすように」
「ふざけんじゃねえ! マジで何してくれてんだこの野郎!」
「いや、まあ、私はしりとりしてただけなんじゃけど――」
「ぐっ」
確かにそうだ。二人でしりとりをしていて、俺が勝手に暴走しただけ。それこそ自分で言ったことだ、先の事を考えて、ここは俺が折れておくべきだろう。
「分かった分かった、この件は手打ちだ。俺が悪かった。水に流そう」
これからこいつと暮らす中で、事あるごとにさっきの出来事を想起させられる羽目になるのか――。
端的に言って俺、家庭内的に死んだんじゃないの?
ふうう、と深く息をつく。今日は、こいつを拾っただけでどっと疲れたな。
あー、家だわ。床に寝転がってくつろごう。帰る場所があるって素敵だなー。
「なにシャツの中覗こうとしとんじゃ外道が」
横になると同時に顔面に足を乗せられた。
「そんなつもりじゃねえよ」
「じゃあ、私の股ぐら通り抜けてトンネルごっこしようとしてたんじゃろ」
「お前の妄想力もかなり甚だしいよな」
「っていうか、お前の顔に足乗せたが故に足をどかせんくなった。足上げたらお前に覗かれるからの」
「自爆じゃん」
「自縄自縛じゃな」
「やかましいわ」
「私の手を煩わせん方法、分かるな?」
「手じゃなくて足だけどな――っと」
体を転がして領空から脱出する。面倒なので、そしてあいつの傍にいるとまた面倒事が(面目潰し事?)起きそうなので、そのままキッチンの方へ転がっていく。
「なんかあったかな……」
一息ついて落ち着くと、急激に腹が空腹を訴えてきた。料理する元気も残ってないし、パスタ茹でるのすら億劫だ。俺は冷凍食品やレトルト食品は買わないから、あるとすれば――。
「お、賞味期限ジャストの食パンがある」
今日はもうこれでいいだろう。袋を持って居間に戻る。
「やっと帰ってきたか――って、なんじゃそれ」
「あ? お前パン知らねえのか?」
「知っとるのはなめたけくらいじゃな」
なんでそんなピーキーなもんだけ知ってんだよ。
生憎ジャムを切らしていたので、プレーンでかぶりつく。たまには、こういうのもいいだろ。パンって本来こんな味なんだ、みたいな。
……?
こちらを指向する視線を感じた。
「えー、いる?」
「ひとつもらおうかの」
「お前、食わなくてもいいんだろ?」
「食わんでもいいが、それだと話し相手が食っとる間暇じゃろ。飯に行き合わせたら御相伴にあずかることにしとる」
「そうですか」
ひっくり返したり突いたりしていじくりまわしている。床にめちゃくちゃパンくずが落ちているが――まあいいや。そんなこと気にするエネルギーも残ってない。
「はむっ」
「どうだ? 美味いか?」
初めて食うものなら、調味料の類がなくてよかったのかもしれないな。
「うっま」
「予想外に雑なリアクションが来たな」
「うっま」
「他に言う事はないのか?」
「うっま」
「そうか」
「うっま……。おい、その残りくれ」
「おう」
「うっま。うっま。うっま。非凡に美味いの。非非ーん」
「分かりづらいボケかましてんじゃねえぞ」
「うっま」
その後はずっと「うっま」しか言わなくなり、六枚切り4枚を平らげていた。
「まあ――お気に召したならよかったな」
「飯は食わんと言ったが、あれは撤回しよう。少なくとも今の『うっま』は常備しとけ」
どうやらこいつの中で、「パン」は「うっま」と名付けられてしまったらしい。
「そんなに高いもんじゃないしな――善処しよう」
「よろしい」
うっま、うっま、と上機嫌でよく分からん節回しの歌を歌っている。
上品な色艶の髪の毛がさらさらと揺れている。亜麻色というか金色というか、そう、丁度――。
「よし、お前の名前はノムギにしよう」
黄金色の麦のよう。踏まれても意に介さないであろうタフさ。ぴったりだろ。
「それで、あの段ボール。あれは『フロートースター』だ」
浮いてるし。持ち主パン好きだし。これ以上ないくらいぴったりだろ。段ボールの色ってパンのクラスト部分みたいだしな。
「好きに呼べばよかろう」
ノムギは大きく伸びをして、くああ、と欠伸を漏らした。
「疲れたろ」
「疲れたの」
こんなに疲れる日は金輪際御免だよ。
************
「寝るか」
「布団あるんじゃろ?」
「一組しかねえよ」
「じゃあお前は外で寝るんじゃの」
「珍客のくせに図々しいぞ」
「ん? この写真は何かの?」
「分かった、布団はお前のもんだ」
「聞き分けのいい犬じゃ」
「じゃ、おやすみ」
「おやすみなさいじゃろ?」
「おやすみなさい」
「くー、くー……」
「寝付くの早いなおい!」
まったく――。
本当に人を丸呑みするような性格してやがる。
俺は携帯のカメラ機能を起動して、ノムギの寝顔を写真に収めた。明日、これをネタに少しばかりおちょくってやろう。
ノムギの服は、うっまは、処遇は――思いを巡らせているうちに、俺もいつしか眠りに落ちる。
これが、俺の家にノムギがやって来た日だった。
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