埋もれたプロローグ

沖田 陣

埋もれたプロローグ

――いつだったろう。


夜空に浮かぶ星々も。

朝霧にかすむ残月も。

空を灼く太陽でさえ、手を伸ばせば届くのだと――

そう、疑いもなく信じていたのは。


――いつからだろう。


空想を愛する事を恐れ、

幻想に抱かれる事を恐れ、

日々を恐れ、よそ見をすることに恐怖を感じるようになったのは。


何が、変えたのか。

何を、変えようとしたのか。


奪われたのは世界か自分か。


覚えているのは

遠い遠い

雨音の

叫び

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埋もれたプロローグ 沖田 陣 @sharerain

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