11 淡い月
「「ちょっとだけですよ〜」」
「「バカ!駄目だって!寝てる人を襲うなんて!」」
「「え〜へへ〜実は雪乃さんもしたいんじゃ無いんですか〜?」」
「「そ、そんな事……なくはないけど……」」
ん……?雪乃と結城の声、あ……そうか俺なんかよく分かんないけど保健室に居るんだった……。
『雪乃もしたい?』何を?俺は、意識を保ちながら目を開けずに言い争いをしている二人の会話を聞く事にした。
「「あ〜やっぱ思ってたんだ〜変態さんですねえ〜」」
「「いや!あんたに言われたく無いわ!」」
「「えへへへ……」」
「「はい!もう終わりこの話題!」」
「「じゃ!最後に……」」
結城がそのセリフを吐いた瞬間……何か柔らかくてとてもモッチリとした何かが俺の唇に……
寛太は、目を開けその正体を確認すると目を閉じて荒い鼻息をした結城が俺の唇に自分の唇を当てていた。
「ぼふぉ!!お……い…やめ…………ろ!」
驚愕して動かなくなっている雪乃が俺の必死な抵抗に気付き結城を掴み俺から遠ざせる
「え〜起きたの…?お兄ちゃん」
残念そうな顔をしながら唇を触っている結城
「お前!何してんだよ!」
「キスだけど……」
何食わぬ顔で結城が問題発言をする……
「「おい」」
俺と雪乃は同じ発言をしながら結城を睨む
「ええ〜キツイなあ〜でもね、私朝起きたらお兄ちゃんの部屋に忍び込んで色々してるよ?」
雪乃が、涙目で結城を殺意剥き出しで結城を睨らんでいる。
「い、色々って何よ!結城!」
「うーんと、舐めたりとか…… う!」
寛太は、結城の頭を軽く叩いた。
「おい」
「すみません……」
「はあ……所で何で俺、保健室にいるんだ?」
俺は、話しを変え何故保健室に居るか雪乃に尋ねた。
すると、雪乃が顔を青くし止まり動かない
「ああ〜なんか雪乃さんがお兄ちゃんに告って振られ恥ずかしいからお兄ちゃんに膝蹴りを入れたらお兄ちゃんが倒れ保健室へ運ばれたらしいです! う!」
結城が、俺の忘れた記憶を全部バラし結城は雪乃に頭を叩かれる。結構本気で……
「結城!それ言わない約束!」
やっちまった……見たいな顔をして、固まった直後……結城は走って保健室から逃げだした。
「まっ待ちなさい!結城!」
雪乃は、追いかけようと保健室の出口まで行くがいきなり動きを止めこちらに戻って来た
「追いかけなくていいのか?」
「うん……」
どうしたんだ?雪乃の顔を赤くしながらモジモジしている、なんかこの顔さっき屋上で見た気がする様なしない様な……
「ああ、そうか」
会話が、止まった。ああ……やっちまったいつものパターンだ
寛太が、心の中で独り言を呟いて居ると雪乃が寛太の目を見つめ口を開く
「さ、さっき結城とキ…キスしたんだから私に……もして……」
は……い?雪乃さんが突如おかしい事を言い出し寛太は顔を引きつる。
キス……?
「いやいやいや!!さっきのは結城が勝手に!」
そうだ、さっきは結城からした訳で俺は何もしかも俺は寝ていた!意識は戻っていたが!
「じゃ、じゃあ!私が勝手にする!目を瞑れ!寛太!」
顔を紅色に染め、雪乃は寛太に顔を押し寄せてくる
「や、やめろおおお!」
俺が叫んだ瞬間、雪乃の唇が俺の唇に優しく触れた。
窓から薄く差し込む淡い、月の光を浴び俺と雪乃の影が重なる……静かな保健室で……
「ん!」
ヤバイ……本当にヤバイ、学校の雪乃ファンの皆様本当に申し訳ありません!寛太は、心の中で雪乃ファンの皆様に謝罪する。
俺は、雪乃の小さく暖かい背中を優しく抱きしめると雪乃も俺の事を抱きしめ変えす。
「寛太好き……」
雪乃は、寛太の胸に顔を埋め呟いた。
「俺は……まだ……」
「分かってる……けど、いつか……必ず寛太の事を」
「うん」
二人は、長い間抱きしめ合いその後気まずい雰囲気に中、俺は雪乃を家まで送った暗い道の中_________
「「文化祭!?」」
四人共、雪乃の提案に声を上げる。
「そうよ!私たち石橋高校推理部は、何も活動をしていない為……ちょっとはしたけど!何にもしていないのと同然!だから、この文化祭で知名度をもっと上げようと思うの!」
「「ええ……」」
俺、龍斗、心先輩、がやる気無い声を出す。
「さ!やるわよ!」
「「おお〜………」」
うん!やる気無い!
「で、何すんの?」
龍斗が、雪乃を見て質問をする。
「ふふ……それは、もう決まっているわ!それは……石橋高校七不思議を解明しステージの上で発表する!」
「七不思議?って何のだ?雪乃よ」
相変わらず、話し方がおかしい心先輩……
「よく聞いてくれたわ!心!」
おい……先輩忘れてるぞ!
「う、うむ」
なんか、いけ好かない顔をして机をいじる心先輩
「昔……格技室にあるトイレで……女子生徒自殺したと言う噂……」
ええ……なんか怖い!結城と雪乃以外顔を青くして苦笑をする
「いいですね!やりましょう!是非!」
かなりテンションが高い結城、辞めろ……結城!
「あんた!分かってるじゃ無いの!」
そう言って、仲良く肩を組み苦笑している俺達を見て口を揃えて大声で
『『やりましょう!!』』
ええ……………_____________
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