もしもの話
新吉
第1話
もしも書けなくなったなら
お菓子を食べます
絵をかきます
または音楽を聴きます
はたまた掃除をします
手芸をします
犬の散歩をします
いつもの店のいつもの席でお茶を飲みます
いっぱいある
だって書けないこと多いんだもん
もしも身体的に書けなくなったのなら
頭の中で空想します
もしも頭の中で空想することすら
おばあちゃんになったり
頭の病気になったり
精神的にまいっちまったり
ただただ疲れていたり
いろんな理由で
できなくなったら
その時は違うことでせいいっぱいだから
おはなしを考えることができないのだ
生きていくのにせいいっぱいだから
そういう時はやっぱり
休む
またゆっくり始めるために
休みます
必ず続けなければいけないことなんて
この世の中には
生きることくらい
生きづらくなるくらいなら休む
仕事のために生きているわけでも
恋人のために生きているわけでも
親や子のため生きているわけでも
あります
だからこそ
自分を大切にしよう
書けないから
できないから
自分には価値がないなんてことはない
もしも書けなくなったら
簡単に言ったら
書かない
それだけです
書けないなあと思うことばっかりで
他のことをしてばっかりで
だけどもこうして思い出したように
つらつらと書いているのは
書くのが好きだからだなあ
下手でも
誰にも読まれなくても
思うように書けなくても
それでもいいかな
でもやっぱり読まれたいし
思うように書きたいから
書けないなあと思う
そうやって結局やめない
そうやって書けないのに書く
もしも書けなくなったら
わるあがきする
もしもの話 新吉 @bottiti
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