第四話 おれ

「処女じゃなかったんだな」

 これは本当に意外だった。同時に、ことが始まってからの諦めの良さにも合点がいった。そして、予想外のことはもうひとつあった。犯されているにも関わらず、聡子の身体は何度も痙攣し、絶頂を迎えていた。おれは何人もの女を凌辱してきたが、こんな経験は初めてだった。

 コンドームを捨て、ポケットティッシュで小さくなった陰茎を拭く。聡子は同じクラスだ。ゴムをつけるのは面倒だったが、妊娠されるのはもっと面倒なことになる。

 ベンチでは聡子が虚ろな表情のまま、人形のように倒れている。泣き叫ばれると思ったが、大したダッチワイフぶりだ。これからは毎日犯してやる。また更にスクールライフが充実すると思うと、ほくそ笑まずにいられない。

「じゃあ、また明日」

 半裸のまま倒れている聡子に声をかけたが、返答は無い。このまま放置すると、もしかしたら浮浪者や酔っ払いにも犯されてしまうかもしれない。それはそれで面白いかもな。聡子が気を病んで自殺したとしても、そいつらに罪を被せることができる。なに、女なんて掃いて捨てるほどいる。聡子がいなくなっても、また代わりを見つければいいだけの話だ。

 おれは鼻歌混じりに帰路についた。

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