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01, Angels & Demons

銀の十字架とステンドグラスが煌めく教会に、真っ白なバラが咲き誇る。

純白のドレスを纏った少女が花を積み、花弁を一枚ずつ千切り——俗に言う、花占いをしているのだろう。

好き、嫌いと交互に呟きながら花弁を千切り続け、花弁が残り三枚になったところで、頬を紅潮させた。


「すき。きらい。すき」


少女は微笑みながら残りの三枚をむしり、満足げに花弁のないバラに口づける。


「やっぱり。ええ、ええ、知ってたわ。だって、フィリアがわたしを嫌うはずないものね」


***


黒い教会。黒いバラ。黒い蝋燭ロウソク。彩りを与えるのは、七本の青いバラだけ。


「カロス……」


ぼそっと呟くその声はノイズがかかったようにボヤけ、声を発した少女の姿は視認できない。


「……ここは、退屈ですね」


角と翼は黒に染まっている。

肌は青白く、瞳は藍色。


徐々に、姿が視認でき——。


「私の姿を見ていますね、テオス」

「——やあ、φιλία


冷たい瞳をこちらに向け、見えていないはずの眼で目一杯睨みつける少女。名を、φιλίαという。


「どうかな、このあと少し話でも。君の好きなホットミルクを淹れてあげよう」

「お帰りください」

「ホットミルクより紅茶が良かったかな?」

「……何の話ですか?」

καλοςの話だよ。好きだろう、

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