第四十六話…「小さな子供と混乱を飲み込む大人」


 目を覚ましてから1日が経過した。

 ティカ辺りは、もっと休んでもイイのだぞ…と言ってきたが、性分なのかジッと横になり続けるというのは、正直辛い所がある。

 日課的にやっていた寝起きの軽い運動とかはやらないまでも、自分の事は自分でやる…程度にはやっていきたい。

 何もしないと、ここぞとばかりにティカが張り切るから、もう大丈夫だ…という事を見せるためにも、少しは動かなければ。

 ベッドから離れ、窓から外を眺めながら、グイッと伸びをする。

 気持ちがイイ。

 凝り固まった骨がボキバキッと、普段聞き慣れない音を響かせる。

 たまに痛みを覚える時があるが、ソレが心地よく想える程、体を動かせている事実に、気分が高揚していた。


---[01]---


 やはり動いてこそ…だ。


 窓から見える外の光景は、どこまでも静かだった。

 聞こえてくるモノもそうだが、見た目からも、初めてここに来た時と比べれば、驚くほどに人通りが少なくなっている。

 だいたい半分以下…3分の1…と言った所か?

 あちらこちらからカンッカンッと、この国らしい鉄を打つ音が何処までも響く、その音を人の波音が掻き消し、さらにその音すらも超えて届く…鉄を打つ音、ソレがこの国にとってのあって当然な生活音だ。

 それらがかなり小さいモノとなっている。

 宿の…この窓から見える範囲では、建物への被害は見られない。

 しかし、それもここから見える範囲では…だ。


---[02]---


 目の前の坂を、大量の白い奴らが雪崩落ちていった…と聞いたが、正直全く想像できない。

 その光景は、常識を逸脱していた事だろう。

 ドラゴンモドキと戦う直前、通路をひしめき合いながら流れ込んでくる白い奴ら…、その光景も大層なモノだったが、ソレとコレとは、また違った異質さを持っているはずだ…、だからといって、見たいとも思わないが。

 その雪崩落ちた白い奴らは、下でドラゴンモドキのように集まり…重なり合って、デカい化け物になって、封印の杭を目指したらしいが…、封印の杭は、丁度や宿の裏手…、真後ろにあるモノだから、その化け物の進んだ場所が酷い状態になっていたとしても、ココからじゃ見る事はできない。

 それらの情報は、ドラゴンモドキとの戦闘後、俺が寝落ちする前に聞いたモノ。


---[03]---


 白い奴らが、1つの化け物になる…、ソレはまさに、ヴィーツィオの出した怪物を彷彿とさせる存在だ。

 出来る限りの情報を仕入れておきたい。

 ヴィーツィオに身内が関わっている可能性…、ソレがチラついた以上、今まで以上に力を入れなければいけない問題だ。

 だから、まずはティカに話を聞きに行こう。

 譲さんも、そうしてくれ…と言っていた訳だしな。


 その部屋は、ワーッキャーッ…と、子供達の陽の叫び声がこだましていた。

 同じ宿、その一番奥の部屋、そこでは保護した鉱山孤児達が、無邪気な笑い声をあげている。


---[04]---


 この国が置かれている状況、自分達の置かれている状況、それらを気にする事なく、ただ無邪気に笑う姿…、ソレを目にすると、自分もまた、その明るい雰囲気にのまれそうだ。

 扉の前に完全武装の兵士が1人立っている事には、違和感を禁じ得ないが…、ソレは部屋を入ってすぐに理由を知る事になった。

「お~やッご主人ッ! 起きるなら起きると、呼んでくれればいいものをッ、しかも着替えまで済ませてッ!?」

 そこには戦争孤児の子供の他に、その世話をするティカやジョーゼ、それに加えて、1人の少女の姿があった。

「・・・」

 俺の目には、この国の最大権力者が、子供に紛れて遊んでいるように見える…。


---[05]---


 疲れが抜け切っていないとはいえ、流石に幻覚を見る程に疲れている覚えはないのだが…。

 俺は目頭を揉みしだき、少しでも目の疲労を抜かそうとする。

 しかし、事はそう都合よく進む事はなく、そもそも目の疲れによる幻覚でもない訳で、やはりその少女はそこにいた。

「どうした、ご主人。そんなに疲れてるのなら、ティカがやさし~く揉みに揉んで、凝り固まったモノを解してあげるぞ~?」

「…いらん」

 ティカがワキワキと両手の指を動かしながら近寄ってくるのを、俺は手で制止した。

 いつも通りのティカに安心すると同時に、今は疲労だけとはいえ、その疲労は精神的な気分の低下を誘発させる事もあって、若干の危機感を覚える…。


---[06]---


 今はいい、俺の理性はちゃんと仕事をしているからな…、だが、その問題を加味して考えると、これが性格ゆえの距離感なのか、わざとなのか分からないが、いつか一線を超えてしまう可能性が…。

 それが意図した事だった場合は、まだ救いはあるだろうが…、そうじゃなかった時、話が面倒な事になる。

 何より、彼女を傷つけかねん。

 娼館を利用するのとは訳が違う、仕事の関係とは違って、割り切れるモノじゃない。

「ティカ、その辺にしておけ。俺も男だ、過度な距離感は毒になりかねん」

「えぇ? あ~…」

 頬をわずかに火照らせる彼女は、普段とは違う戸惑いを見せ、幾ばくも待たずにいつも通りの子供のような笑いを見せる。


---[08]---


「あっはっはっ! なんだかんだ言ってご主人も男の子かぁッ! いっつもいっつも、お姉さんが仕掛けてもあしらわれるから、もしかしたら不能か…、それか特殊性癖の持ち主なのかと…」

 ティカの視線が、下の方へとズレる。

 だが、焦りを匂わせながら、すぐに元に戻った。

 同時に、服の袖を引っ張られる。

 釣られるように視線を泳がせれば、どこか不機嫌そうにしているジョーゼが、服の袖を引っ張っていた。

 なにか不機嫌になるような事をしただろうか?

 疲れてぶっ倒れたりした後だ…、アレもコレも…と言い始めたらキリがない。

 1日休んだとはいえ、数日眠り続けるだけ、体に鞭を打った身だ…、動くな…とでも言いたいんだろう。


---[09]---


 まぁ来てしまったものはなんとやら…だが。

 そんなことより、まずは聞きたい…、この部屋の状況と、その理由を。

「なんでここにこの国の王様がいるんだ?」

 この宿はどちらかと言えば、格付けとしては良い方の宿だ…、だが、だからといっても王様がいる事の説明には一切なっていない。

 俺は、子供達に流されるように積木で遊ぶ、ジョーゼと同い年の子供な王を見る。

 その辺の街娘と変わらない服装こそしているものの、その髪は、どの街娘と比べても、ツヤツヤとしてサラサラ、色としては味気ない茶髪が、黄金のように輝いて見える程に、綺麗に手入れされていた。

 風格…が良い。

 その小さな体から醸し出される覇気は、一介の街娘程度には、到底たどり着けない領域となっている。


---[10]---


 その姿の感想はいくらでも出てくるというのに、王がこの場にいる答えを、俺は一切を持って導き出す事ができなかった。

 顔には、困惑の色が濃く出ている事だろう。

「なんでって…、ティカやジョーゼちゃんは、キャロちゃんと仲良くなったからな。こうして遊びに来ているだけだぞ?」

 だけ…というが、ソレがまさにおかしいというモノなのだが…。

 俺は抗議するように、ティカの目を見た。

 何も言わないが、それでいて訴えかける目。

 ソレに動じる事無く、ティカは何食わぬ顔で答えた。

「今回は、宮殿が直に問題の発生源になったから。宮殿とはいえ、王様を置いておく訳には行かないって事で、キャロちゃんはこの宿で生活しててな。それでティカ達と遊びに、ココへ来たのだ。この宿、何でも国が絡んだ宿らしくて、一種の隠れ蓑って奴。まぁ、この宿になったのも、お国様がココで…て言ったのだから、何もおかしな事じゃないッ」


---[11]---


「・・・つまり、王様がここにいるのは宮殿よりも安全だから…て事か? 襲われた場所にいてもらうよりもいい…と」

「そそそのそッだ。この子供達も保護という形で向こうにいたけど、何があるかもわからないし、一緒に来たのだ」

 そこまで言って、ティカはバツが悪そうな顔を見せる。

「あまりいい気分じゃないけど、もともと保護した子供4人、ソレは報告として兵士とか皆が知ってる事、でも…今は…その1人少ないだろ? だから、国の偉い人は、そこに紛れ込ませれば、上手く隠れられて移動できるだろう…て」

 いつもはきはきと元気よく喋るティカも、流石に話の内容から、元気を振りまく気にはなれなかったようだ。

 保護した子供は4人、そこからシアが減って3人、王様を入れて、また4人…、単純で、まだまだ幼い子供だって解けるような足し算…。


---[12]---


 今回の問題、敵がどれだけ紛れ…食い込んでいるかわからない…、こんな子供だましな事をして、事が悪化する可能性だってあるだろうに…。

 それでもやらないよりマシか?

 情報網に、保護した子供4人を移動させる…と乗せるのか?

 保護した4人子供の移動…、実際に出てきたのも4人…、情報収集能力が弱ければそれだけで、王様が混ざっているとは思われないだろうが…、すごい危ない橋だな。

 もし敵が、国の中枢にまで食い込んでいたらどうする。

 今回のドラゴンモドキや白い奴らの根本が、その孤児の1人でもう死んでいると知られていたら…、4人いるのはおかしい…と判断されたら…、この隠れ方には何の意味もない。

「ご主人、難しい顔をしているなぁ。でも、あのレッツォの兄ちゃんが、大丈夫だって太鼓判を押してたぞ」


---[13]---


 ティカは、王様の方をチラッと見てから、俺の耳元へと顔を近づける。

「もし深い所に間者がいて、キャロちゃんの命を狙っていたら、あんな回りくどい事をせず、その間者を利用すれば済む話だ…て言ってた」

 しゃべると同時に耳に掛かる吐息も、状況が状況なだけに、全く嬉しくなく、その内容に心配こそあるものの、理解できる部分もあった。

 子供の命を利用して事を成そうとする輩…、それがヴィーツィオだ。

 もし王様を殺すつもりで情報を探っていたなら、情報を集めるためには、より深く忍び込む必要がある…が、そこでその忍び込ませた奴を、あのシアのように利用すれば、それだけ確実に王の首を取れる…、ソレをしなかったという事は、優先するモノが違うんだろう。

 そもそもヴィーツィオの目的は、封印の杭を破壊し、邪神竜を復活させる事、なら王の殺害はより優先度が低くなる。


---[14]---


 間者を深い所まで潜らせられれば、ソレに越した事はないが、シアを利用した事で、ソレも低くなった…と。

 こちらが把握していない以上に、ソレを確信できる理由があるのかもしれないが…。

 あのレッツォの兄…アットは、なかなか頭の切れる男…のように思う。

 なら、尚更この決定は、より確実なモノなのだろう。

 今はとりあえず、そうである事を信じる。


 その子を守る者が、それでイイ…と思うのなら、俺が口出しをする事でもない。

 悪い面じゃなく、イイ面を見れば、王様…なんていうモノの重さは、俺にはわからないが、かなり重いものだろう…、しかしそれを感じさせない彼女は、ジョーゼと仲良くしてくれる…、純粋に友達ができたというのは喜ばしい事だ。


---[15]---


 まぁ歳からして政を任されるとも思えないし、まだその重さを知らず…またはその全てを感じていないだけかもしれないが…。



 はぁ…と、会議室に集まった面々から時々洩れるため息は、空気が張り詰め、窮屈さを感じさせる空間において、自分に責が無いにしても、精神的な痛みを覚えさせる。

 私達は、サグエが意識を取り戻してから約一週間の時間をおいて、此度起きた問題が完全に終息したとみて、話し合いの場を用意された。

 それは王宮で、普段通りの常駐の兵はいるものの、私の部下達のほとんどは、使わせてもらっている宿の方で待機している。


---[16]---


 そうしておけば、そちらに身を置いている王様の身の保証も確保できる…と、そういう算段だ。

 ヴィーツィオ関連の問題は、私達にとって他人事ではない。

 今後、両者で良い関係を築いていく事を考えれば、無下には出来ないし、そもそもする気もない…、命令で駄目だと言われても、可能な限り手助けする所存だ。

 といっても、今回の…この場での話し合いでは、私にできる事は限られている…。

「今の話は…本当か?」

 私の右隣に座るレッツォが、困惑しきった声を上げる。

 無念を噛み締めながら、視線を落とした。

「本当です。早馬を出し、早急に確認を取らせました。後日、改めて調査はするつもりですが、間違いないでしょう」


---[17]---


「そんな…」

 私も、信じられない…と思っていても、真剣に話す彼の目に、それを飲み込まざるを得なかった。

「先日調査をしてもらい、ヴィーツィオと遭遇した鉱山…、及びその近辺にある町…、鉱山内から救助された方々…、そして、調査継続と、場の安全確保のために駐屯させていた兵、それら全て、そこにいた人間全ての所在を確認する事ができませんでした」

 人がまるっと消えた。

 アットの口から出されたのは、そういう報告の言葉だった。

 魔物と争った形跡はなく、忽然と人々が姿を消す。

 正直、最初に聞いた時は、何を言っているのか、そんな事がある訳がない…と、信じがたいモノだったが、レッツォの確認の質問も合わせ、彼が嘘を言っていない事だけは理解できた。


---[18]---


 だから、疑わしい気持ちはあっても、ソレを口にすまい…とつぐむ。

 大して大きい町ではなかった…、命の危険がある事を自覚した上で、毎日のように穴を掘り続ける人々の町…。

 確かに辛い事の多い場所だと思う…、でも、何かしらの理由があってあの町に行きついた人も少なくない。

 そういう場所だ。

 もちろんそこから離れていく人はいるだろうけど、今まで、過酷な場所だと誰もが知っている中で、人が居続けた場所…、全員が一斉に姿を消す…なんて事があるのだろうか?

 魔物と争った痕跡もないともなれば、自分の意思?

 百歩譲ってそうだとして、住人ならともかく、任務としてそこにいた兵が何の指示もなくいなくなるだろうか?


---[19]---


 腑に落ちない事があってしょうがない。


 アットは、その後も、淡々と被害報告等をしていく。

 鉱山での行方不明者72名、王都での負傷者の数は、大小合わせれば、3ケタを優に超え、死者も少なくない。

 建物等の被害は、街の下方面、白き者の集合体による移動時に発生した損壊がほとんどで、それ以外に人が住めなくなるようなモノは無し…という話だ。

 外で起きていた問題は、自分はあまり関わっていないから、その建物の被害やチラホラといる負傷者の姿を見ても、どこかうっすらと軽い印象になってしまっている。

 しかし、報告によって上げられた数字は、決して軽く薄いモノではない…、もしその場に私がいれば…、その数字を減らせたのではないか…と思わざるを得ない。

 例え、ソレが自惚れの過ぎるモノだったとしても…。


 そして次…、今回この場での話し合いにおいて、一番重要な報告だ。


---[20]---


「封印の杭の状態ですが、目立つような損傷は確認されておりません」

 アットのそんな報告に、ホッと…ため息とは違う別の息が洩れる。

「今朝、サグエ様に杭の状態を見てもらいましたが、見た目には大きな変化は確認されていません。詳しい説明を、この場で改めてしてもらっても?」

 そう言ってアットが視線を向けた先、私の左隣に座るサグエに、この場にいる者達の視線が集まる。

 皆の視線に、小さく頷いた彼は、軽い咳払いと共に、説明を始めた。

「あくまで変化がないのは、見た目だけだ。まず初めに言っておくが、俺はあくまで封印の杭に携わってきた者で、その専門家である訳じゃない。その事を踏まえた上で話を聞いてくれるとありがたい」

 先週の、数日間寝たきりだった後とは比べ物にならない程、その言葉にはいつも通りの元気が籠っていた。


---[21]---


「話によれば、封印の杭も攻撃を受けたらしいが」

「ええ、戦兵の報告では、多数のあの白い者達…では不便ですね…、「ブラン」…と呼称しましょう。そのブラン達が湖から這い出てきたと報告を受けています。アレを攻撃…と言っていいものか、私にはわかりませんが…、最初こそ戦兵で倒す事ができたそうですが、その数は総数にして4ケタに及ぶ勢いにて、最終的には成す術無く撤退したとの事。ブラン達が行っていた事ですが、自分達を排除しようとする戦兵達には目もくれず、ただひたすらに封印の杭へ触れる事だけ…だったそうです」

 叩くなり、壊そうとするでもなく、ひたすらに触れるだけ…、妙な話だ。

 しかしそこから考えられるモノはいくつかある。

「ブラン…の行動の目的が、ヴィーツィオの計画に関わるのなら、彼の目的は邪神竜の復活…、なら、封印の杭どうにかするのが目的」

「ええ、カヴリエーレ隊長の意見に私も同意です。そして、サグエ様の報告を聞き、得心がいったというモノ…。結局のところ、ヴィーツィオの目的は、邪神竜の封印に対して、何かしらの影響を与える事…と見て間違いはない…と私は思います」


---[22]---


「サグエさんの報告…と言うのは?」

「封印の杭には、外傷は見られなかった。外側は問題がない…、問題があるのは内側だ」

「内側?」

「ああ、「魔力が極端に減っていた」…てのが、その報告だ。邪神竜封印を保持するための封印の杭…それを機能させるための魔力が、無くなっていた」

「・・・それは…大丈夫なのですか?」

 一言で封印の杭と言っても、それは結局のところ、五神竜の施した1つの魔法だ。

 魔法には魔力が必要不可欠…、それが無くなった…という事はつまり、魔法の維持の難しくする事に他ならない…。

「まぁ今すぐに問題が起こるとは思えない…、封印の杭が、その機能をしっかりと維持てきているのなら、減った所で、いずれ杭自ら魔力を集めるだろうしな」


---[23]---


 それを聞いて一安心だ。

「話を戻しますが、我々…いや、大半の者達が、サドフォークの一件を踏まえ、ヴィーツィオの目的遂行の手段、その目標の1つが封印の杭の破壊…と考えていたと思いますが、今回の件において、ソレがあくまで1つの手段にすぎない事と言う事ですね」

「チェントローノで、封印そのものを見たが、アレをどうにかする…てのは、正直、俺には想像もできない事だ。それは杭の方も同じ。だがあれはあくまで封印…、あの中で、とうの邪神竜は未だに生き続けている。もし、その邪神竜が内側から、何かしらの干渉を封印の杭に出来るとしたら…。魔力が減った状態では今まで通りの維持はできても、今回みたいな問題が起きた時、その対処で魔力が枯渇する可能性がある。そうなれば…」

 そうなれば…、魔法の停止…封印の杭の停止を意味する。

 停止とはすなわち、封印を強める一柱の消滅を意味する。


 サグエの言葉に、その場にいた者達は、ゴクリ…と緊張を落とすのだった。


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