第265話吹っ切れ

サラさんは先輩のほうを見た。


「私は友人に不自由な選択をさせたいとは思いません。私の心配はいいので、好きに決めてください」


「だけど、よしかが本当に危険な目にあうこともありえるし……」


サラさんは頭を抱えだす。


「私がいるのは部隊の後方ですし。できるだけ安全に気を付けていますよ」


「しかしな……」


どうやら、考えがまとまらないらしい。


面白いものに便乗したい気持ちと、先輩への思いがせめぎ合っているのだろう。


ハーレムを目指す俺には、前者に勝っていただきたい。


「そもそもやが、よしかが危険なことをするからこうなってるんやで」


友人への怒りとしたらしい。


「心配をかけるのは悪いと思っていますよ」


ロリ先輩は嫌そうに答える。


「だったら、もう危険な場所にいくのはやめてくれへんか?」


「それはできません。御三家としても義務もありますし。義務を果たさずに、権利だけ主張したくはありません」


「ひょっとして、ウチのおかんについて言ってるのか?」


「そう聞こえるなら、そうなんじゃないですかね?」


友人に嫌ってる家族まで持ち出されてしまうサラさん。


「もうええ。よしかが言って聞かんのは昔からのことや。ハーレムでも何でも作ってくれ」


どうやら、吹っ切れてしまったらしい。

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