第262話岬
サラさんから話を聞いた俺は、全部の区間を自転車で行くと思っていた。
よくよく聞いてみたら、駅から途中まではバスが出ているらしい。
フェリーのターミナルで降り、そこで自転車を借りて進む計画である。
ここら辺の地形は、かなり独特のようだ。
山の間をすり抜けたりしながら、俺たちを乗せたバスは進む。
バスを降りた後がまた、地獄であった。
舗装された国道を、海岸線に沿って走る。
だが、想像以上に距離があった。
インドアの錬金術師など、さっそくばてている。
言い出しっぺなのに。
とはいえ、潮風を感じながらみんなで走るのは、新鮮な体験だった。
かなりの時間がかかったが、何とかたどり着けた。
また同じ苦労でホテルに戻ると思うと、気が重いな。
自転車を止めた俺たちは、海が見える岬の先端を目指した。
そこはとても見晴らしがよく、鐘まである。
「帰りもあるし、はよ終わらせよか。とっとと結婚の話をしてくれや」
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