第95話ワイヤー


「俺と桜子は、配置につきましたよ」


『こちらもカミを狙える位置に陣取れました」


『ボクも狙撃ポイントに着けた」


『全員、配置が完了したようだな。サーシャとオリヴィアは、準備を開始ししろ』


『了解。ビットを放つ』


『ボクもマナチャージを開始します』


2人は準備に入ったようだな。


こっちもだ。


「武器は固定したか?」


「ええ、お兄様」


空中で落下しないよう、俺と妹は武器をAAに固定させる。


「俺もこの盾を左腕に固定させたよ」


盾の名前は<ヤタ>である。


日本神話のヤタの鏡からとった。


「では、わたくしとお兄様を、縛りつけましょうね」


自由な右手でワイヤーをつかむ。


「本当に妹と縛られるんだな」


ご褒美なのか?


それとも、罰ゲームなのか?


俺にも分からないこの状況。


「しっかり固定できましたね」


後ろにいるマイシスターがそう言う。


仕方ないこととはいえ、密着するのはなあ。

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