第24話分担

「ボクの使える魔法は狙撃むきだから。2人で前を頼むよ」


「何故お前が仕切っている?」


 サーシャはオリヴィアのやることが気に入らないらしい。


「でも、君よりも狙撃に向いていると思うけど」


「それは否定しない。お前が勝手に決めているのが嫌なのだ」


 一応、リーダーはサーシャだからな。


「俺は銃を使えないぞ」


 少し前まで、一般人であったからな。


 撃ったところで、当たる気が全くしないし。


「安心しろ。誰もお前にそんなことは望んでいない」


 スサノオは接近専用のAA


 クリーチャ―との近接戦闘を目的として作られた。


「分かっているよ。佐伯さんだって銃を使ってほしくないだろうし」


 もし、俺が銃だけで戦ってしまうと、有益なデーターは収取できないからな。


 そこから新しい技術も生まれなくなってしまうし。


「だから、お前が最前線だ。私がその後ろから敵を攻撃する」


「で、ボクが2人の後ろからサポートする役目だね」

 

陣形は決定した。


 というか、議論するまでもなかった気もする。


「ずっと思っているのだが、お前らの得意技ってなんなんだ?」


 国から専用機を渡されているぐらいだ。


 他人より秀でているところがあるだろうな。


「話しておいた方が楽になるだろうからな。教えておくぞ」


「ボクのことを知りたいの? いいよ」


 2人とも、教えてくれる。


「私から話すぞ。得意なのは氷を弾にして放つことだな。中距離射撃が向いている」


「光魔法による、レーザー狙撃がボクの得意技だよ」


「俺とは全然違うな」

 

成り行きでできたチームの割に、バランスがいいのかもしれない。


「私はお前に期待などしていない。クリーチャ―相手に死ななければそれでいいぐらいだ」


「君に害悪をなそうとするやつは打ち抜いてあげる」

 

対照的な2人。

 

でも、俺には頼れると思った。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る