怖い夢を見た時のおまじない
怖い夢を見た時、貴方ならどうする?
好きな音楽を聞く? 好きな本を見る? スマホでひたすら「怖い夢 原因」とか「怖い夢 見ない方法」とか検索しちゃったりするよね。きっと今、貴方もそうやってこの文章にたどり着いたんだと思う。
普通の怖い夢は、心の不安から出来ている。好きなものを食べて、暖かい布団に入って、好きな事だけ考えて寝たら、きっと見なくなる。
上のような方法をとっても、悪夢を見続けてしまう事があったら?
稀に、悪夢が変化して、とても居心地の良い夢になることがあるの。嫌な事が起きない、自分の思い通りになる素敵な夢なんだけど、それはまやかし。
もし、青い服で青い髪の小さな女の子や、青い花が夢に出て来たら、危険だと思って。
女の子の正体は、夢を蹂躙し、ひとを滅ぼす夢魔。青い花――
原因不明で亡くなるのは、この夢魔のせいだとも言われている。つまり、普通のお医者さんじゃどうにもできないってこと。
ここまで読んでくれているってことは、貴方はそういう夢を見てるってことだね。
夢花を植え付けられた夢に抗うのは、とても難しい。だって、夢を見ている人間――
夢魔に支配された夢から逃れるには、
桜色の巫女服を纏い、茶色の長髪を後ろに一つに束ね、桜の花吹雪と共に、桜の蒔絵が施された短刀で陰獣と戦う美しい姫巫女、
彼女を呼ぶには、桜の花びら(季節が外れていれば、桜の花びらを模した紙でもいい)と、清潔な小皿、水を用意して。
小皿に水を入れて、その上に花びらを浮かべる。そして、枕元に一番近い窓辺に置いて、月の光を浴びせる。
そうすれば、貴方の夢に黒姫が「お邪魔する」ことが出来るから。
大丈夫、安心して。貴方の夢は、黒姫が絶対に守ってくれるから。
――とある中高生SNSでの書き込みより抜粋
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同人誌即売会『Text-Revolutions5』のイベント内有志企画『第二回キャラクターカタログ企画』寄稿作品
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