第3話 異世界

「・・・・・」


 気がつくとそこは、ベットの上だった・・・わけはなく、薄暗い空間だった。


 足元はゴツゴツした岩肌で、ジメッとしている。


 空間の大きさとしては、大きな体育館が2つは入る程もあり、天井は恐ろしく高い。


 薄暗いのは、閉ざされた空間で壁全体が僅かに発光しているからみたいだ。



「・・・これは、明らかにダンジョンだよね」



 だが、どうもおかしい。


 魔物が襲ってくる気配もないし、シ~ンと静まり返っている。



「どういうこと?」



 ひとりで、つぶやくしかない。



「ん?」



 あたりをよく見回していると、遠くの方に何かが転がっているのが見えた。


 周囲を警戒しつつ、近づいてみる。



 ・・・人?


 薄明かりの中、ようやく見えてきたのは、横たわる2つの人の様な物体だった。


 片方は、やけにデカイ。


 10mくらいまで近づいても、どちらもピクリとも動かない。


 恐る恐る、更に近づいてみる。


 

 ・・・ヤッパリ人か?


 それにしても・・・。



「ボロボロだな」



 至近距離まで来ても動かない、人らしきそれに、声をかけてみる。



「あの~、大丈夫ですか~?」



 ・・・・返事がない。


 どちらもうつ伏せ状態のようだ。


 小さい方を仰向けにする。



「ウェッ」



 手には剣を持ち、プレートアーマーを着ている、俺とそう違わない年齢の男だった。


 髪の色は金髪。


 だが、その金髪は赤黒く染まっている。


 首から大量の血が流れ出ている。


 固まり具合から、それほど時間が経っていないのが分かる。


 人の死体なんて見たことのない俺は、口を押さえて吐きそうになる。



「こ、こっちは?」



 しばらく我慢し、息を整えると、もう一つの大きい方へ近づく。



「これは、明らかに人じゃないな」



 意を決して、仰向けにする。



「ゲッ!」



 我慢しきれずに、吐いてしまった。


 昼飯抜きだったので、胃液しか出ない。



「首が・・・無い」



 牛よりも大きな体で、ボロ布の衣を腰にまとい、手には巨大な両刃の斧を握っている。


 あたりを見回すと、少し離れた所に、その首が転がっていた。


 頭に二本の角・・・ウシ・・・ミノタウロス?


 首の切断面が、ヌメヌメと光っていて生々しい。



 よく見れば、あたりの地面はボコボコ状態だった。



「ついさっきまで戦っていたのか・・・」



 ・・で、相打ちだったと。



 ピロリロリン!



『スキルを獲得しました!』


 

 頭のなかで、軽快なアラーム音が鳴ったあと、アナウンスが流れた。



「お!なんかスキルを獲得したらしい」



 ま、それはそれとして。


 この状況どうすればいいんだ?


 足元には、人間(冒険者?勇者?)と魔物(ミノタウロス?ダンジョンボス?)の2つの死体。


 このままにしてたら、アンデット化とかしないかな?


 解体して、部位を取るとかした方がいいのか?


 それとも、ダンジョンが吸収しちゃうってパターンか?



「ん?あれは何だ?」



 隅の方に、キラリと光る物体がある。


 近寄ってみる。



「宝箱!」



 スゲー、本物の宝箱、初めて見た。


 そうか、一応ダンジョンボスが倒されたから、出てきたのか。



「貰っていいのかな?」



 待てよ・・・。


 たしか、イナンナはすぐにステータス弄れって、言ってたな。


 何からやればいいんだ?



「ん~~~」



 死体を処理するにしても、今の俺にはどうすることも出来ないしな。


 宝箱開けたって、全部持てるのかって話だ。



「まずは、やっぱりステータス弄りか」



 そうと決まれば、『ステータス!』



【ステータス】

名前:セイヤ(大伴聖也)

年齢:17

種族:人族?

称号:「神に導かれしもの」(別名「世界を渡るもの」、「かき乱すもの」)

加護:イナンナの加護、ウカノミタマの加護

適正属性:全属性

職業:

レベル:1

-----------------

(ステータスポイント:1000 ×100)

HP:67/67

MP:20/20

-----------------

【スキルステータス】

[スキル]

・火属性魔法LV0

・水属性魔法LV1 ウォーターボールLV0

・風属性魔法LV1 ウィンドボールLV0

・土属性魔法LV1 サンドボールLV0

・光属性魔法LV1 ライトボールLV0、ヒールLV0、浄化LV0

・闇属性魔法LV0

・聖属性魔法LV1 ヒールLV0、浄化LV0

・無属性魔法LV1 クリーンLV0、身体強化LV0、探知LV0、索敵LV0、気配察知LV0、魔力察知LV0、短距離転移LV0、長距離転移LV-(短距離転移がLV10の時自動取得)、#精神異常耐性LV1__NEW!__#

・刀術LV0、剣術LV0、槍術LV0、弓術LV0、棒術LV0、武術LV-(刀,剣,槍,弓,棒,格闘がLV10の時自動取得)

・体術LV0、拳術LV0、脚術LV0、格闘術LV-(体,拳,脚がLV10の時自動取得)

・錬精術LV0

・鍛造術LV0

・器造術LV0

・創造術LV-(錬精,鍛造,器造がLV10の時自動取得)

-----------------

[ユニークスキル]

・鑑定

・アイテムボックス

・隠蔽

・無詠唱

・全言語

・空間把握(探知,索敵がLV10の時自動取得)

・金勘定

-----------------

[固有能力]

・世界知識

・魔力操作

・****

・****

-----------------




「おお!精神異常耐性スキルが増えてる」



 そうか、初めて見るナマの死体に耐えたので、獲得したのか。



「さて、どう弄ろう・・・」


 俺は、その場にあぐらをかいて、ステータス画面を指でスクロールしていく。



「ん~~・・・。割り振れるステータスポイントは・・・」



 1000×100だから、100000ポイントある。



「HPと、MPは大事だよな、なになに・・・HPが#0__ゼロ__#になれば死ぬし、MPが0で意識がなくなるってか・・」


 まずは、10000ポイントずつ振っといて・・・。



「でも、100000ポイントってあっという間だよなあ」



 まあ、一般的に言って今の数値がどうなのか分かんないけど・・・やっぱり、お賽銭1000円くらい奮発しとけば良かったなあ~(せめて500円)


 スキルの分も入れると、とにかく項目が多いからな・・・残りは80000ポイント。



「まずは魔法関係を・・・・ん?スキルはレベル1上げるのに100ポイント消費?各レベルはMAX10・・・そうなんだ」



 どうやら、レベル100とかはないらしい。



「じゃあ、各属性魔法をレベル10に」



 100ポイントずつ、8種類だから8000ポイント消費と・・ちがうや、すでにレベル1のもあるんだった。



「ということは、7400消費で、残72600」



 それから、武術系を全部レベル10に。



「えー、まず刀,剣,槍,弓,棒,格闘を上げて、6000消費。で、これらが統合されて、武術を取得。さらに1000消費と。残り、65600」



 つぎは・・体術系を上げて・・。



「体,拳,脚を3000で上げ・・統合されたら、格闘術で1000使う・・残P61600」



 減らないね。


 今度は、創造術系か。



「錬精,鍛造,器造を上げて、統合したら創造術をMAXまでで、4000P消費・・残が57600と」



 残りの統合系は・・・。



「えと、短距離転移を上げると・・長距離転移になってMAXへ・・55600」



 最後に・・。



「探知,索敵から~の、空間把握!よし、残り52600」



 さあ、どんな感じ?


 『ステータス』


【ステータス】

名前:セイヤ(大伴聖也)

年齢:17

種族:人族?

称号:「神に導かれしもの」(別名「世界を渡るもの」、「かき乱すもの」)

加護:イナンナの加護、ウカノミタマの加護

適正属性:全属性

職業:

レベル:1

-----------------

(ステータスポイント:526 ×100)

HP:10067/10067

MP:10020/10020

-----------------

【スキルステータス】

[スキル]

・火属性魔法LV10 #ファイヤボールLV0__NEW!__#

・水属性魔法LV10 ウォーターボールLV0

・風属性魔法LV10 ウィンドボールLV0

・土属性魔法LV10 サンドボールLV0

・光属性魔法LV10 ライトボールLV0、ヒールLV0、浄化LV0

・闇属性魔法LV10 #ダークボールLV0__NEW!__#

・聖属性魔法LV10 ヒールLV0、浄化LV0

・無属性魔法LV10 クリーンLV0、身体強化LV0、気配察知LV0、魔力察知LV0、長距離転移LV10(短距離転移がLV10の時自動取得)、精神異常耐性LV1

・武術LV10(刀,剣,槍,弓,棒,格闘がLV10の時自動取得)

・格闘術LV10(体,拳,脚がLV10の時自動取得)

・創造術LV10(錬精,鍛造,器造がLV10の時自動取得)

-----------------

[ユニークスキル]

・鑑定

・アイテムボックス

・隠蔽

・無詠唱

・全言語

・空間把握(探知,索敵がLV10の時自動取得)

・金勘定

-----------------

[固有能力]

・世界知識

・魔力操作

・****

・****

-----------------



「だいぶ、らしくなってきた。火と闇系統の魔法を取得したみたいだな」



「そうすると、あとレベルを上げていないのは・・・14・・いや15か」



 これで消費ポイントが、14900だから、残りは37700か・・・まだ余るのか。



「ん?属性魔法には上位魔法があるみたいだな」



【ステータス】

名前:セイヤ(大伴聖也)

年齢:17

種族:人族?

称号:「神に導かれしもの」(別名「世界を渡るもの」、「かき乱すもの」)

加護:イナンナの加護、ウカノミタマの加護

適正属性:全属性

職業:

レベル:1

-----------------

(ステータスポイント:377 ×100)

HP:10067/10067

MP:10020/10020

-----------------

【スキルステータス】

[スキル]

・火属性魔法LV10 ファイヤボールLV10、#ファイヤウォールLV0__NEW!__#

・水属性魔法LV10 ウォーターボールLV10、#ウォーターウォールLV0__NEW!__#

・風属性魔法LV10 ウィンドボールLV10、#ウィンドウォールLV0__NEW!__#

・土属性魔法LV10 サンドボールLV10、#サンドウォールLV0__NEW!__#

・光属性魔法LV10 ライトボールLV10、#ライトウォールLV0__NEW!__#、ヒールLV10、浄化LV10

・闇属性魔法LV10 ダークボールLV10、#ダークウォールLV0__NEW!__#

・聖属性魔法LV10 ヒールLV10、浄化LV10

・無属性魔法LV10 クリーンLV10、身体強化LV10、気配察知LV10、魔力察知LV10、長距離転移LV10(短距離転移がLV10の時自動取得)、精神異常耐性LV10

・武術LV10(刀,剣,槍,弓,棒,格闘がLV10の時自動取得)

・格闘術LV10(体,拳,脚がLV10の時自動取得)

・創造術LV10(錬精,鍛造,器造がLV10の時自動取得)

-----------------

[ユニークスキル]

・鑑定

・アイテムボックス

・隠蔽

・無詠唱

・全言語

・空間把握(探知,索敵がLV10の時自動取得)

・金勘定

-----------------

[固有能力]

・世界知識

・魔力操作

・****

・****

-----------------



「上がるとこまであげよう」



 ・・・・・・・・・・・・・。

 

 ・・・全部で12000消費。


 

「どうなった?」



【ステータス】

名前:セイヤ(大伴聖也)

年齢:17

種族:人族?

称号:「神に導かれしもの」(別名「世界を渡るもの」、「かき乱すもの」)

加護:イナンナの加護、ウカノミタマの加護

適正属性:全属性

職業:

レベル:1

-----------------

(ステータスポイント:257 ×100)

HP:10067/10067

MP:10020/10020

-----------------

【スキルステータス】

[スキル]

・火属性魔法LV10 ファイヤボールLV10、ファイヤウォールLV10、#ファイヤバレットLV10__NEW!__#

・水属性魔法LV10 ウォーターボールLV10、ウォーターウォールLV10、#ウォーターバレットLV10__NEW!__#

・風属性魔法LV10 ウィンドボールLV10、ウィンドウォールLV10、#ウィンドバレットLV10__NEW!__#

・土属性魔法LV10 サンドボールLV10、サンドウォールLV10、#サンドバレットLV1__NEW!__#

・光属性魔法LV10 ライトボールLV10、ライトウォールLV10、#ライトバレットLV10__NEW!__#、ヒールLV10、浄化LV10

・闇魔法LV10 ダークボールLV10、ダークウォールLV10、#ダークバレットLV10__NEW!__#

・聖属性魔法LV10 ヒールLV10、浄化LV10

・無属性魔法LV10 クリーンLV10、身体強化LV10、気配察知LV10、魔力察知LV10、長距離転移LV10(短距離転移がLV10の時自動取得)、精神異常耐性LV10

・武術LV10(刀,剣,槍,弓,棒,格闘がLV10の時自動取得)

・格闘術LV10(体,拳,脚がLV10の時自動取得)

・創造術LV10(錬精,鍛造,器造がLV10の時自動取得)

-----------------

[ユニークスキル]

・鑑定

・アイテムボックス

・隠蔽

・無詠唱

・全言語

・空間把握(探知,索敵がLV10の時自動取得)

・金勘定

-----------------

[固有能力]

・世界知識

・魔力操作

・****(100000Pで覚醒)

・****(100000Pで覚醒)

-----------------



「残が25700ポイントか・・・随分あまって・・ん?固有能力のところに、なんか書いてあるぞ?」



「すんげー、気になるんですけど」



 俺は、与えられたポイントを使い、ステータスの初期設定を終えた。


 だが、最後に現れた(100000Pで覚醒)という、固有能力の欄を見てショックを受けた。



「この世界でポイントって、どうやって貯めるのか分かんないが、100000Pってとっても遠い気がする・・・」



 またしても、お賽銭の額に後悔しはじめようとしていた俺は、慌てて首を振り、さしあたってのこれからの行動について考えることに、頭を切り替えた。


 嫌なことは後回しにして・・。



「まずは、宝箱を開けてみよう」



 そう言って、俺は宝箱に近づいた。


 そして、フタに手をかけると、一気に開けてみた。



「おおう!なんか良くわかんないけど、凄そうなものが入ってるぞ」



 それは、やや銀色がかった一振りの剣だった。


 持ち手のところには、細かな装飾が施されていて、同じように鞘にも竜のうような生物の装飾がある。


 その鞘を抜くと、剣身自体は金色に近い色をしていた。



「ん~すごいのは分かるが、どれくらい価値のあるものなんだろう?」



  たしか、ユニークスキルに『鑑定』っていうのがあったな。



「えっと、か・・・あれ?」



-----------------


名前:宝剣マルドゥク ランクA+

作成年代:神代

種別:ロングソード

材質:鞘,柄(ミスリル)刀身(オリハルコン)

適正属性:風

効果:風属性魔法の強さ及び範囲を10倍


-----------------



 詠唱する前に、出てきた。



「そうか!無詠唱も取得してるんだった」



 どうしよう?これ。


 そういえば、まだ職業を決めていないな。


 このままだと、これ持ってても宝の持ち腐れか?


 職業・・・どうやって選ぶん?



「分からないことは、後回しだ」



 これは、とりあえず仕舞っとこう・・・どこに?



「あっ、アイテムボックス!」



 え~と説明を見ると、『アイテムボックスを出して(詠唱--無詠唱だけど--して)、入れたいものを目視する。(注)容量はMP容量による。生体は収納不可。時間停止機能あり。▽』か。 



「お!入った、はいった」



 なんか嬉しいな、これ。




「残るは、後回しにしたアレだな」


 


 俺は、最後に残った問題の前に来ていた。



「死体が2つ」



 まずは、人間のほうだな。



「ラノベだと普通は、アンデット化しないように、火葬とかするんだったよな」



 でも、鎧とか剣とかもったいないよな。


 自分で使わないまでも、例えば売るとか。



「そういえば、俺っていま無一文だった!」



 うん、こうなるとこの人には申し訳ないけど、貰っておいたほうがいいよな。


 俺は、血や土で汚れた防具と武器を外しにかかった。


 意外と苦労したのが、剣を握った手から取るときだった。


 あまりにも、固く握りしめられていたからだ。


 何となく、この人の死ぬ間際の、決意や信念のようなものが込められているようで、余計に心が傷んだ。



『ファイヤボール』(作者注;無詠唱のときは、『』でくくります)

 


 俺は、まずクリーンをかけて、その人の全身を綺麗にしてやると、火属性魔法で火葬にした。


 取り外した装備にも、クリーンをかけると、気分的なものもあって、浄化もかけてから、剣以外をすべて、アイテムボックスに収納した。



 まずは、同族の方の処置を済ませた俺は、もう一つの死体へ向き直った。



「それにしても、でけえな」



 首を除いても、優に2mはある。


 魔物ってたしか、討伐部位があるんじゃなかったっけ?


 この世界でもそうなのかな・・・。



「ん~・・わからんな」



 スキルになんか便利なものないかな?



「ああそうか!」



『鑑定』



-----------------


名前:ミノタウロス ランクB+

種族:狂牛族(亜種)

性別:雄


牛頭人身の魔物で、大きさは2m以上あり、大きな斧を持つ。

迷宮に住み着いている場合が多い。凶暴な性格で、突進攻撃が危険。斧での肉弾戦も得意。



【ステータス】

レベル:20

HP :0/2800

MP :0/1600


【スキルステータス】

[ユニークスキル]

・狂気(攻撃対象がランダムに変化)

・迷宮補正(物理攻撃力25%上昇)


[固有能力]

・強撃(相手の防御力を25%減少)

・突進(相手の防御力を25%減少)

・激怒(相手の精神を25%減少)


討伐確認部位:魔石及び牛角

可食性:可(A5ランクの牛肉と同等)


-----------------



「魔石と牛角か・・・え?食べられるの?しかもA5ランクって・・・」



 それにしても、レベル20のダンジョンボスが、このくらいのステータスなのかあ・・。



「俺、すでにレベル1で人間やめれる感じなのね・・」



 さてと、今は解体できるような刃物も持っていないし、そもそも解体の仕方わかんないし。とりあえずこのままアイテムボックスに入れとくか。



「まー、死体を入れるのは、あんまり気分の良いものじゃないが。牛肉と思えば・・・」



 これでだいたい、ここでやるべきことは、終わったな。



「さて、外に出るには?」


 ミノタウロスの死体を、アイテムボックスに仕舞った瞬間、背後で『ゴゴゴゴゴ』という音がした。



「な、なんだ?」



 慌てて振り返ると、反対側の壁に、頑丈そうな金属製の扉が現れた。


 続いて、部屋の真ん中に魔法陣が二つ現れる。


 どうなってる?



『鑑定』


-----------------


名前:転移魔法陣(一方向用)


指定の魔法陣間を移動できる。


-----------------



-----------------


名前:召喚魔法陣


指定の魔物を召喚できる。


-----------------



「なるほど」



 どうやら、向かって左の青色の魔法陣は、転移魔法陣らしい。


 よくある、ダンジョンからの脱出用みたい。


 そして、右の赤色の魔法陣は、召喚用の魔法陣らしい。


 多分だけど、俺がミノタウロスの死体を、アイテムボックスに仕舞ったので、新たなボスを生成(召喚)しようとしているんだろう。


 このまま待ってても、俺がいなくならない限り、召喚されないんだろうな。


 無限に召喚と討伐を繰り返してレベ上げすることは、出来ないか・・。 



「よし、一回出るか。とりあえず、この世界を色々、見てみたいしな」



 このダンジョンには、好きな時にまた戻ってこれるだろう。(長距離転移持ってるし)


 俺は、青色の魔法陣に歩み寄っていった。


 魔法陣の中に入った瞬間、青い光に包まれた。

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