あなたのせいじゃないんです その2

それに比べれば天国だったのがとある部署。


・売上目標はない

・が、会社をまわしていくにはひじょ~に大切なポジション(影のドン扱い)で他部署から一目置かれている

・上司は上層部とうまくやっている

・仕事ができ、且つ他部署に発言権の強いナンバー2がいる

・上司とナンバー2もうまくやっている

・人数は余るほどではないが人員はそこそこおり、上司の声が強いから増員もされていく

・お客様がいない


ここで働いている間、まあ~、天国でした。仕事をしている間は緊張感は常にあったんですけどね。往々にして仕事ができる人は、自分にも他人にも厳しいものです。ナンバー2は仕事には非常に厳しい人で、慣れない頃ほんの些細な、しかも初めてのミスで厳しく注意されたりもしました。ですから二度目のミスをしないようひたすら最新の注意を払う、多少緊張感のある職場であったわけですが、それでも気分は非常に楽でした。


まず売上ノルマがない。これは大きいです。もちろん経費削減などはあるのでお金に無頓着ではいられませんが、毎日のように売上進捗が本社からデータで送られてくるとか本社のお偉いさんから何かとハッパをかけられるとか、そういうプレッシャーはありません。

忙しく、またかなり責任の重い部署ではありましたが、部署の人達は見た目にバタバタしているほど忙しそうではありませんでした。人数は余るほどではありませんが、上司が欲しい人数をしっかり確保しているようで、たまに人が増員される事はあっても減らされる事がなかったからかもしれません。


また、「他部署から来るクレーム」や「他部署から仕事を押し付けられる」事がなかったのも、日々の精神衛生上、地味に大きいです。

なんせ仕事に厳しい上司とナンバー2が仕切っているのです。タフな仕事をきっちりこなし、他部署に付け入る隙を与えません。しかもその部署メンバー達も仕事はできるわ、おかしい事があれば容赦なく他部署にガンガン文句を言うわと怖い人達が多かったので、他部署から「あそこと喧嘩しても勝ち目なし」とばかりに何かいちゃもんをつけられる事も、余計な仕事を振られる事もありませんでした。自分の部署のみの仕事ができる。これはかなり大きいです。


で、ここが重要ですが、自分がペーペーのため上司と仕事上の接点はあまりなくともナンバー2に気に入られれば、上司の自分に対する覚えも良くなります。上司とナンバー2の関係が良好だからです。幸運にも私は働きぶりがナンバー2に認められたようで、彼の私に対する態度は日を追って軟化していきましたし、そのせいか上司ともそつなくやれていました。部署内の居心地も良かったです。


ちなみに外部企業とのやり取りも気楽でした。部署の仕事の性質上、外部企業には受注先はいませんでした。こちらは常に発注する側、つまりこちらはオールウェイズお客様側なので、外部企業からはそれはもう丁寧に扱われます。社内的立場もラク、社外にも気を使う所はいない、在籍していた時はそういう恩恵が陰ひなたにあった事が分かりませんでしたが、日々平和に仕事をしていました。


・・・と言う訳で、おわかりいただけたでしょうか。はっきり言って、環境なんてあなたのせいでもなんでもありません。たまたまその時の巡り合わせなんです。

(最初に言ったパワハラ、セクハラ、サービス残業や超過勤務等々はないとして)なんか分からないけれど働きづらいなと思い、自分の置かれた立場を見た時に①のような所なら、「自分のせいじゃない」と開き直って下さい。決して自分を責めないように。それが強く言いたかった事です。

それでも辛くなってきたらさっさと異動願いを出しましょう。気楽に行きましょう、あなたのせいじゃないんですから!


【今回のポイント】

・所属する部署(及び上司)の立場が他部署より弱いと大変働きづらい。

・よってあなた個人の責任では全くないので気にしない事。

・それでも辛かったら異動願いを出しましょう。

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