04
第二階層の|最初の部屋(セーフティールーム)で、サスケの準備を待つ間、ジュリーはゼンと雑談をしていた。
「蒼龍騎がこのダンジョンのことをハイテクダンジョンなんて呼んでたけど、第一階層を回った限りそんな印象なかったよなぁ?」
「そうですねぇ…罠(トラップ)もオーソドックスでしたし、配置されているモンスターも他所(よそ)のダンジョンと比較して抜きん出たハイテク感はありませんでした。でもダンジョン全体にカメラが設置されていて我々の行動が逐一モニタリングされている…ということを持ってハイテクダンジョンなどとは呼ばないでしょうし、この先どうなるかわかりません。気を引き締めるに越したこと気は無いと思いますよ」
「だよな」
「準備はできたでござる」
「じゃ、行きますか」
ジュリーは第二階層の入り口となる扉の木製のドアノブに手をかけ押しひらく。
扉の先は通路になっていてその道幅は第一階層の倍幅になっていた。
「これはあれだな」
ジュリーが振り向き声をかける。
「ええ、おそらく」
ゼンが頷く。
「あれってなんだ?」
「ヒントですよ」
ロムの問いかけに答えたつもりなのか、ゼンがニヤリと笑ってみせる。
「伏線ってやつかい?」
「物理的に必要だから道幅が広くなっているのでしょう。むしろ第一階層の道幅が半フィートだったことが伏線だった…と考えるべきでしょうね」
彼らの会話はダンジョン内に設置されているマイクによって観戦している観客にも届けられている。
それを聴きながら店長は感嘆の声をあげ、観客からも賞賛が漏れた。非合法|遊戯(ゲーム)であるミクロンダンジョンはその性質上、主催者側は参加者を厳選している。
たいていの場合|組合(ギルド)と呼ばれる会員制になっていて会員数はどこも決して多くない。
そんな状況下この『|下町の迷宮亭(ギルド)』でダンジョンアタックの観戦が許されているのは観戦専門のギルドメンバーとダンジョンをクリアした者に限られている。
理由はRPGであるミクロンダンジョンで他の冒険者のプレイは攻略のヒント・ネタバレになるからだ。
そんな彼らが賞賛したのは第一階層の道幅を伏線だったと見破ったことにある。
今回観戦している中のダンジョンクリア組で最初のアタックでそれを見破ったものはいなかった。
観戦専門組は観戦しながらあーでも無いこーでも無いと話している中で可能性として出てきたが、それは冒険者がダンジョンを徘徊している間中議論をしていたから思い至ったものであり、彼らのように初見で、しかも一目見ただけでその可能性に言及できたものはいない。
冒険者は地図を作成するために極力扉を無視して進む。
第二フロア全体の三分の一ほどをめぐるような地図が完成するとそれ以上先へは進めなくなった。
そこから近くの扉を順番に開けていく。
最初に開けた木製の扉の先は十二畳ほどはある広間で、中には自律行動型のネズミ型|怪物(モンスター)が三匹置かれており、扉を開けたことで起動したらしくランダムに動き出した。
サイズは体感で三、四十センチ級。実際のサイズで言えばミニカーといった感じだろうか?
「初めてのタイプだな。戦うべきか?」
「部屋の奥に宝箱がありますね。開けたいです」
「わかった」
「手伝わないよ」
「いーよ。初めっからそのつもりだ。俺が二匹、いいよな? サスケ」
「うむ」
二人は武器を鞘から抜き、小さな敵を追いかける。
小さなボディで軽快に走り不規則に蛇行する相手に翻弄されて攻撃するまで至らない。
「あれは苦労するんだ」
とは、観客の一人でヒゲにオールバックの三十半ばといった男の感想だ。
「でも、つい追いかけたくなるんですよね」
解説好きのやや太めの男が相槌を打つ。
「だからと言って迎え撃つのも難しい」
今戦っているネズミにはランダムに曲がるだけでなく、自動車などに搭載されている障害物を感知するセンサーが前面に取り付けられていて進行方向に障害物や人などを感知すると回避行動を取るシステムが組み込まれているため、正面に立つことも難しいのだ。
ロムはしばらく彼らの追いかけっこを観察していてそれに気づいた。
「壁にぶつからないなぁと思っていたんだけど、障害物を避けてるな」
あの日、本物に噛まれた左肩の傷跡を無意識にさすりながらそういうと、そばで聞いていたゼンが改めて追いかけっこの様子を観察しながらロムに聞き返す。
「なるほど、回り込むのも難しいですか」
「そうだな…俺も手伝おうか」
「おや、いいのですか?」
「別にあんたが手伝っても構わないんだけど?」
「私が?」
「ああ、鬼ごっこで複数の鬼が一人に狙いを絞って捕まえるってことあるだろ?」
「言いたいことはわかりましたよ。そうですね、ここは私が手伝うべきでしょう」
ゼンは持っていた光源である杖をロムに手渡すとネズミを追いかけている二人に声をかけながら近寄る。
「ジュリー、サスケ、一匹づつ仕留めますよ」
追いかけるのをやめた二人は作戦会議のために部屋の中央に集まり、ゼンから概要を聞く。
少し息が上がっていたジュリーは膝に手をつきながら確認する。
「つまり、ゼンとサスケが部屋の隅に追い詰めてオレがトドメを刺すってことだな?」
「そなたも手伝え、三方から包囲せねば追い詰められぬ」
「どれからいく?」
「あれにしましょう」
三人はゼンが指差したネズミに狙いをつけて追いかけ始めた。
戦略が決まればどんなに運動神経に難のあるゼンでもやりようはあった。
サイズ的に考えて高性能な処理はさせられないと踏んだゼンは衝突回避のパターンを確認するようにネズミの前に立ちふさがる。
するとネズミはやはり特定のパターンを示した。左から進行方向を塞ぐと右へ、より遠くに逃げるようにプログラミングされていることがわかったのだ。
そのパターンを利用して三人はゼンを中心に壁際へ、そして部屋の隅へとネズミを誘導し、逃げ場を失ってぐるぐると一箇所で回り続けるネズミをジュリーが叩く。
一匹仕留めてコツを掴んだ後は残りの二匹など造作もなかった。
「ああやって倒しゃいいんだ」
紅蓮の鳳凰が呆然と呟く。
確かに彼らのパーティも集団で一匹に狙いを定め倒すという戦法を取っていたがそのやり方はもっと大雑把で、全員が散らばって誰かが目の前を通るネズミを叩くという少々強引なというか運任せなやり方だったからである。
他のパーティも多少癖というかパターンを理解しているところはあったが概ね同じような倒し方をしていた。
ミクロンダンジョンの挑戦者は非合法化以降、基本的にRPGオタクがその大半を占めており、どちらかといえば文科系人間の集まりだった。
彼らはいわゆる体育会系の部活とは縁遠い存在が多く、したがってこの手の戦略にたどり着かなかったようだ。
実際、現場でネズミを追いかけているとなかなか戦略を練るなどといった思考にならないことが多く、人海戦術的に「みんなで倒す」が基本戦略となりやすかった。
「プログラムのパターン変えなきゃ、みんな真似しちゃうな」
彼らの戦い方を見て、店長がうんざりといった口調で呟いた。
「変えちゃうんですか? せっかくいい攻略法が判ったのに」
「当たり前だろ? うちのダンジョンは戦闘主体のダンジョンだぞ、効率的な必勝パターンがばれちまったら変更するに決まってんだろが。」
「この後の敵は必勝パターンのないタイプもいるんだし、コレッくらいいいでしょう? ねぇ、店長」
「だーめ。そろそろギルドのパーティもだいたい攻略終わってるしダンジョン作り直そうかと思ってたしな」
「おぉ!」
会場がどよめいた頃、冒険者たちは宝箱の中身を確認しラバーグリップが巻かれたペンのような金属の棒を手に入れていた。
「…何に使うんだろうな?」
宝箱を開けたサスケから手渡されたジュリーは一方の端を持ってフリフリと振ってみせる。
「……わかりませんがこの手のアイテムは意味もなく配置はされないものです。きっと何かで必要になるんだと思うんですけど…さて」
「じゃあゼンが持っててくれ」
手渡した棒を懐にしまったのを確認した後サスケに視線を向けると、彼は地図への書き込みを終えていた。
「行くか」
呼吸を整えたジュリーが宣言すると冒険者はいつもの隊列で通路を進む。
次の扉も木製で鍵穴などは見当たらない。
丸い木製のドアノブを回し扉を開けると狭い部屋に五体のオークが一列に並びその後ろに木製の扉があった。
ダンジョンに配置されている機械制御の怪物(モンスター)は基本的に省電力の観点からドアの開閉が起動スイッチになっていて、目の前のオークもドアを開けることで起動したようだ。
背面の扉を守るように手に持った棍棒を振り回している。
「オレが一人でやる」
剣を抜き部屋へ入ろうとするジュリーの肩を掴み、ロムが言う。
「いや、サスケと協力すべきだな」
「なんでだよ?」
タイプ的にはオーソドックスなシステムで移動もせずに武器を振り回しているように見える。
ゼンはロムの意図を量(はか)るようにしばらくオークを観察し、口を開いた。
「なるほど、ロムの助言に従うべきです」
「だからどうして?」
「固定されてないからですよ」
「なに?」
「狭い部屋に横一列に並んでいます。一見固定されていると錯覚しがちですが、固定されていると奥の扉へ行けません」
ゼンの説明にサスケも気づいたようだ。
「なるほど、可能性の問題でござるな。拙者はサポートに回ろう」
元々の日本語の性質でもあるのだが、オタク同士の会話は時に相手も自分と同等の知識を有している前提で行われるため、得てして主語・指示語など本来言わなければならない言葉を省略しがちである。
サスケの言葉もゼンとの意思疎通は成っていたが、ジュリーとの間には成立していない。
「真ん中を狙うのは下策でござるな。端から狙うのが良かろう」
「オレは納得してねぇぞ」
「つまりですね、そのオークは可動式なんですよ。これは状況的に見て確実です。移動してくれなければ我々は奥の扉へ行けないからです」
「それは理解した」
「ここからはあくまで可能性の問題ですが、可動式のオークが固定されているかのように不自然に並べられている理由があるのではないかと言うことです」
「言いたいことがわかってきたぞ、動いて囲んで来るんじゃないかって話だな?」
「その通り、故に拙者がサポートに回ろうと言うのである」
「完全に囲まれたら俺が助けるから」
「わかった。だけど、ロムの手は借りない! な? サスケ」
芝居がかった言い回しで力強く宣言するジュリーにうなずくサスケ。
サスケもジュリー同様戦闘に対しての不甲斐なさには忸怩(じくじ)たる思いがあったのだ。
サスケは百八十センチを超える恵まれた体躯を持っている。
小さな頃からクラスでは後ろの方だった。
しかし運動では目立った活躍はできなかった。
中学の頃までは三人の中で唯一の運動部に所属していたのだが、体が大きいだけでは大成はしなかった。
中学の三年間は所属していたバスケットボール部で結局レギュラーになれなかったどころか試合にも満足に出してもらえなかった。
上手くなるためにと様々な文献を読み漁ったあたりにオタクの片鱗は確かにあったかもしれない。
結果、出会ったのが整体であり、おたく趣味としてのRPGだった。
高校時代はジュリーやゼンなどとTRPGにのめり込み運動とは無縁の生活になっていた。
ミクロンダンジョンの嚆矢(こうし)「小さな迷宮からの脱出」がボードゲームの老舗メーカーE社から発表された時はイノベーターとして挑戦している。
そもそも運動の苦手なゼンやジュリーと違って運動部出身の自負みたいなものはあった。
しかし、結果は惨憺(さんたん)たるもので、初挑戦では第一階層もクリアできずリタイア。
それが結果として三人がミクロンダンジョンにのめり込む要因になったと言えるわけだが、その後ジュリーの妹レイナを加えいくつかのダンジョンを攻略するうちに役割分担ができてそれを当たり前のように受け入れてきた自分に対する情けなさにもつながっている。
「どれから倒す?」
ジュリーが標的(ターゲット)を物色すると、ロムが答える。
「右から二体目。右端をサスケがフォローしてあとは流れだ」
「了解!」
言われた通りに右から二体目に狙いを定めるジュリー。サスケは右端を攻撃しないで様子を伺う。
オークの攻撃パターンはひどく単純で一体一体はそれほど苦労はしそうにない。
落ち着いて正眼に構えタイミングを見計らって剣を振り下ろす。
ダメージ設定は高めに決められているのか一撃では撃退できなかった。
そして予想通りと言えるのか、オークはジュリーを包囲するように動き出す。
包囲されないようにと二度目の攻撃は牽制も兼ねた左から右への横薙ぎで、剣は二体を斬り払う。
そのせいか最初の一体へのダメージが浅く、倒しきれなかったようだ。
「チッ!」
結果としては選択の失敗だが、戦略的には間違っていないとロムは見る。
今の相手は意志を持たないコンピューター制御の人形なのでダメージにかまわず突っ込んで来るが、相手が生き物であれば十中八九今の攻撃で一度退いただろう。
そう言う意味でジュリーの戦闘センスは決して悪くない。
ただ、どうせ薙ぐなら右から左だったのではないかとも思う。
上からの振り下ろしという動作の流れからいえば左から斬り払うのが自然ではある。
右から斬り払う動作には少々の窮屈さも感じるだろう。
ここはやはり実戦経験の乏しさかもしれない。
ジュリーは返す刀で改めて横に払い、最初の標的(ターゲット)を倒した。
サスケは、動き出した右端のオークに逆手持ちの短刀による斬撃を繰り出す。
体重を乗せ体ごと体当たりをするよう体をひねり腕で短刀を押し込むような動作だ。
こちらも一撃必殺とはいかなかったが、押し弾かれたオークに対して手首を返して逆向きにした短刀に左手を添えてさらに突き飛ばすように迎え撃つ。
これで二体目がダメージ判定で退却する。
しかし、その間に残った三体が二人を取り囲むように迫っていた。
「ここ、人数少ないパーティにはえげつないっすよね。オークのダメージ設定やたら高めにされてるし」
高校生の一人が言う。
観客は皆一様にうなずく。
この部屋の攻略は狭い部屋なので同士討ちの危険もあるのだが、一人一体受け持って倒すと言うのがセオリーになっていた。
そんな部屋で人数的に不利な冒険者が、しかもあえて二人で対処すると言う経験者からは暴挙とも取れる行動をしている。
初遭遇では似たようなヘマをしたパーティもあるが、彼らは戦闘前にその行動パターンを事前に予測していた。
にもかかわらずだ。
「合法時代から戦闘には参加しないって話だったゼンはともかく拳法着のやつがほとんど戦闘に参加してないよな。会話からいうと一番戦闘力あるのは彼だと思うんだけど、なんであえて戦わせないんだろう?」
紅蓮の鳳凰が不思議そうに言う。
「話し振りからは戦士君と忍者君の経験値を上げる目的なのはわかるんだけど、なんでそんなことするんだろうね」
おそらく六十近いとみられる白髪の目立つ観戦専門の男も不思議がる。
事情を知っている店長と蒼龍騎はあえて何も言わず黙ってモニターを見つめている。
もっともそんな二人もロムがどれだけの戦闘力を持っているかはわかっていない。
ゼンに言わせれば一番効率のいい戦略は両端をジュリーとサスケが受け持ち中央三体をロムが倒すことだ。
過去の経験から考えれば、強くなった二人の成長分を考慮に入れてなお二人がそれぞれ一体倒すよりも早く三体を倒すだろう。
しかし、ジュリーの言うようにそれではこの先レイナを見つけ出し助け出す過程できっと起こるであろう戦闘で三人はロムの足手まといにしかならない。
他の二人も運動能力は十人並みかそれより下と思われるが、努力と経験で補える程度にはある。
しかしゼンの運動神経のなさは自分でも情けなくなるほど深刻で、これまではそれを補うために知識を増やしリスクを避ける方向で生きてきた。
が、これから先の冒険では避けて通れないリスクが確実にある。
ゼンはこれまで培ってきた知識を総動員して自分自身にあった戦い方を模索し、試行錯誤を繰り返している。
今回のダンジョンでは試す機会もないだろうと千葉のダンジョン探索用に作製した杖(スタッフ)を持ち込んでいたが、自宅の部屋には対生物を目的とした攻撃用|杖(スタッフ)の試作品が二、三用意してある。
今日のダンジョンでもイメージトレーニングとして戦闘時は常にシミュレーションをしていたが、脳内でさえ勝てるイメージがわかなくてその都度凹んでいた。
二人の戦闘は続いている。
二体を倒すことに成功したことで壁を背にすることはできた。
これで背後を取られることだけは避けられる。それでも数的不利は残っている。
今も防戦一方で攻撃に移れないでいた。
「助けないのですか?」
「うん…攻撃力は高くないみたいだし鎧は着てるし、これも経験ということで」
ロムの言いたいことは理解できた。
これまでの戦いは絶対有利な戦いだった。
もちろん一部の敵は武器を振ってきたがそれは攻撃というよりも防御のための行動であり、一定の距離さえ取っていれば打撃を受けることはなかった。
積極的に攻撃を受ける機会というのは防御面での貴重な経験になる。
オークの攻撃は緩慢で単調でもあり、よく観察していれば避けられないことはない。
事実上一対一のサスケは反撃こそできていないが全て避けることには成功している。
「しかしジリ貧ですね。攻略法はありますか?」
「攻略法も何も避けて打つ以外に何がある?」
「それは簡単なことではなさそうですが」
事実、ジュリーもサスケも攻めようとはしている。
「そろそろダメージ覚悟の相打ちも選択…」
遮るようにロムが言う。
「|ア(・)|レ(・)なら大したダメージにならないだろうけど、あの程度で捨て身にならなきゃいけないなんて命のやり取りになった時に勝ち目がない」
スピーカーから流れてくるロムの言葉は観客を動揺させる。
「大袈裟な」と言うのが大半の反応だが、言葉に込められている真剣さには何人かの琴線を震わせる力が確かにあった。
「彼だよな、ネズミと戦ったの」
彼らは非合法ゲームに手を染めるほどのミクロンダンジョンのファンでありマニアである。
「ゲームエクスポミクロンダンジョン崩壊事故」の経緯は噂やガセも含めて大抵の観客は知っている。
「そういえば、本物のネズミが怪物(モンスター)として配置されていて噛まれて大げがした被害者がいるって情報あったな」
「最上階までたどり着いたのは彼らのパーティだけだろ? ネズミは第三階層にいたって話なんだから当然あの四人の誰かが戦ったってことで、可能性からいえば彼ってことになるな」
「さらわれたジュリーの妹…」
「ありえない。目撃者はたくさんいるんだ、彼女に怪我はなかった」
「彼がそうだとすれば、戦って倒したって話だが…」
「倒したってのは噂だろ? それが事実なら相当強いなんてもんじゃないぞ」
観客の視線は自然、戦闘中の二人ではなくロムに向けられる。
興味はいつ彼が戦闘に加わるかだ。
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