第2.5話〜惨劇〜

カリムズエラ公国の

旧サーイエクト連邦(以下サ連)からの

独立を記念する公園、

カリムズエラ独立記念公園は

例の宇宙船によって闇に包まれていた。


しかし次の瞬間。

カリムズエラ独立記念公園の噴水に

一筋の光が差し込む。


すると、物凄い閃光と

爆発音が轟く。さらに爆風と熱線

により周りの建造物やオブジェが

一瞬にして溶け、無機物に成り果てる。


爆心地の温度は最高12300℃

になったといわれてる。


まさに核兵器と何ら変わりない威力

である。しかし、放射線は含まれない。


市民は目の前の強い光により一瞬で視力を奪われ叫び惑う。


「目がぁ!目がぁ!」

「何が起こっているの!?何も見えない!!」


車を運転する市民らは視力を奪われたことにより交通事故が多発…と後処理の面倒な事態…などとはならず熱線により熱で溶けたり爆風により吹き飛ばされたりなど交通事故どころの騒ぎではない。


この攻撃によりカリムズエラ公国の

人口の3分の1の125,000人が死亡。

95600人が重軽傷。行方不明者が30000人

という大打撃を受けた。


カリムズエラ公国は国王が死去し、

王位継承者もおらず、国会議事堂も

破壊され、カリムズエラ公国は

事実上崩壊という形になった。


爆風と熱線が吹き荒れ、

建物を蹂躙。影も形も無くす。


石油貯蔵施設やその周りの

パイプラインから熱線により出火。


三週間後に燃えるだけ燃えて、

火は自然と消えた。


爆発などでの大気汚染は酷く、

人間は生きれるような環境では

無くなっていた。


¨地獄というものがあるのなら

地獄というものがあるのなら

あの日の我が祖国の事だろう¨

(生存者の証言)


地獄とはここのことと生存者は語る


爆風が収まるとすかさず、

戦車や装甲車の様な何かが宇宙船から120両程降ろされる。


見たことの無い形状をしている。

後に奇跡的に生還した生存者は

その車両のことを


「悪魔の機械」


と呼んでいた。


さて、会談を行っていた各国の元首だが


カリムズエラからの映像、通信が途絶。


最初は皆、困惑していたが


徐々に状況を理解し、

肩が震え上がる。


クラウィッツの瞳には

怒気と憎悪の表情が灯る。


やられたか

もう、後戻りはできない

血みどろの戦争

嘗ての地獄絵図とはまた違う


会談ではまず第一次反抗作戦の主催国をどうするか

軍は陸海空のどれを出すのか話が行われた

結果、バニエルが

「我が国がやろうか」

と言ったため第一次反抗作戦の

主催国はアメリカンとなる。

バニエルはアーメルノ空軍基地に集めろ

と指示するものの…各国首脳はポカンとしている。

理由は単純

アーメルノ空軍基地はアメリカン軍が持つ

最高機密軍事施設だからである

存在自体が噂されることも多々あったが

言わば都市伝説的なものになっていた

とあれば位置を提供し各国空軍に集合するよう呼びかけた。誠英は最後にまとめる


「この後一時間後に各軍の参謀による回線会議を行います。また各国空軍長官は」アメリカン合衆国のアーメルノ空軍基地に向かって

下さい。12時間以内の集合をお願いします。」


クラウィッツは一体どうなる事やらと

先の見えない不安と怒りに震えていた。


次回予告

「開戦」

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