第3話〜開戦〜

12時間後のアメリカン合衆国

アーメルノ空軍基地には物凄い数の

航空機でごった返していた。


しかし、主に置いてあるのは

無人機いわゆるUAVである。


そのUAVには少々旧式ではあるものの500kgの無線誘導ミサイルが

2本取り付けられていた。

全部で10000機程はいるだろうか。


有人戦闘機は全部で9200機。


爆撃機は大型、小型も含め3400機。


かなりの数である。


また、輸送機なども多く置かれている。パイロットは所属国ごとに整列をした。


すると、演説台に一人の金髪の男が

現れた。バニエル大統領である。


バニエルの演説はこの言葉から始まった


「世界各国のパイロット諸君!よく集まってくれた。」


と感極まったような声で言った。

そして演説が始まった。


「我々は今、人類史上嘗て無い

の危機を迎えている。


人間による、圧政や弾圧ではなく、

謎の生命体による侵略である。


つまり我々は謎の生命体によって

殺されようとしているのだ。


────しぃ…


しかし!我々は決して

反撃もせずに死んだりはしない!


我々は決して不本意な形で

死んだりはしない!


我々は決して屈することは無い!


我々は決してこの星を

渡したりなどしない!


皆で守るのだ!


今まで我々は人種や思想の派閥などで

差別をしてきた。


しかし今日からは違う!


何故なら諸君等は自らの国をそして、

世界を守るために、

この場に集まってくれた!


今日からは我々は平等である!

今日の事はいづれ人類が団結し、

心を一つに初めて合わせた日として

全人類に記憶されるだろう!


人類がただ一つの思いをもち、

困難な事を打ち砕こう!


我々にはそれだけの力がある!

諸君等の奮戦を期待する!以上だ!」


バニエルの演説が終わると、

会場の兵士からは歓声と戦意に

満ちた声が響く。


すると、アメリカン合衆国の

空軍司令官クリントン・ベンジャミン

が登壇し、


「今から30分後にUAV120機を

威力偵察に使用するため出撃させます。各国は出撃機体の整備や出撃予定の無い国は手伝いをお願いします。ではこの偵察作戦をアルメニア作戦として、発動させます!各員準備初め!」


すると、パイロットや整備兵は

弾き飛ばされるように、

持ち場に一斉に走り出す。


あちらこちらから、


よしっ!やってやるぞ!


などと戦意の籠った声を

あげる者が多い。


この歓声の間にもラジオ放送では

世界共通のラジオチャンネル

「世界放送局」のチャンネルでは、

こんな事が語られていた。


「さて、ラジオの前の皆様我々は

地球外生命による攻撃を受けました。


カリムズエラ公国が攻撃を受け、

カリムズエラ公国は崩壊しました…


今回の攻撃で犠牲になられた方々の

御冥福をお祈り致します…


我々は、この攻撃に対して

断固として非難しました。


我々はこの攻撃を敢行した者に

強い憎しみを覚えます。


間もなく我が星初の世界聯合軍による、威力偵察作戦である、アルメニア作戦

(operation armenia)を開始する。


と、アメリカン合衆国、空軍司令官

クリントン・ベンジャミン空軍司令より

発表されました!


我々が協力し、共に助け合えば

どんな敵でも打ち砕ける。


我々の星を、祖国を、故郷を、家族を

守るために、我々は満身の力を込めて

我が祖国を、我が故郷を、我が家族を


侵さんとする、不逞の輩を

討ち滅ぼすために闘おう!


そして、必ず勝利を掴もう!


我々を攻めたことを後悔させよう!」


と終盤に差し掛かるにつれ、

早口に、生気の籠った声で叫ぶ

ラジオパーソナリティ。


開戦の活気が伝わってくる…


まさにここから人類と地球外生命

との混沌とした戦争の幕が

切って落とされた…


次回予告

「アルメニア作戦」

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