第15話〜大東亜大騒乱 後編〜

民間人による、行政機関への攻撃。

このニュースはすぐに報じられ、

ラジオで、盛んに取り上げられていた。

軍艦強奪を行い、市役所へ攻撃を仕掛けた

ことに対して、「アルナード戦線」

と名乗る過激派組織が声明を上げた。

このアルナード戦線は民間人200名ほどで

編成されており、「終末の火事場泥棒」

と呼ばれた。

軍艦強奪を主導したリーダー格らしき男は

榊樹 寬尚と名乗る男である。

榊樹 寬尚はアルナード戦線の創設者で、

アルナード戦線のプロパガンダは

「打ち破れし祖国に革命を!」

「打ち破れし無能に天罰を!」

「今こそ我等が威光を見せるべし!」

となっている。

目的としては、

「共産化」「対外へ対しての実力行使」

としている。まさに過激派組織の鏡である。

このアルナード戦線の軍艦強奪及び

行政機関攻撃敢行により、

大東亜大騒乱が起こるのである。


市役所を攻撃し、出航した

シュトゥットガルト。

望まぬ争いに巻き込まれた哀れな艦である。

常に乗員は軽機関銃や自動小銃など

構えている。

まさに反体制派と言えるような輩である。

しかし、こんな事で指をくわえて見ている

国では無かった。

出航から5分後、巡航ミサイルによる

飽和攻撃(命中させず威嚇のみ)を開始。

第2波命中三秒後に湾岸警備隊15艇が出撃

五分後に第3波の巡航ミサイルを発射

以後の威嚇は湾岸警備隊が担当。

三分後に湾岸警備隊が周辺に到着。

威嚇射撃を開始した。

30分後には大東亜沿岸警察隊所属のヘリ

が周辺に到着。

船内に乗り込み、摘発を試みる。

これに対してアルナード戦線は

シュトゥットガルトからのミサイル攻撃を

しようとするが、

謎のシステムエラーで発射できず。

小銃などを撃ち抵抗しようとするが、

根詰まりや暴発が多発。

たちまち摘発された。

この謎の現象に対して、大東亜技術局は

「艦船が感情を持つことは多々ある。今回、ミサイルが撃てなかったり、銃の暴発が相次いだのはそれが原因ではないか。」

と技術局らしからぬ見解を発表した。

世間はこの発表を嘲笑したそうだ。

しかし、この見解が正しかったことは

そう遠くないうちに

立証されることとなるのだが…

しかし、この軍艦強奪事件をもとに

大東亜大騒乱が発生したのは

言うまでもないことである。


次回予告

「民衆の闘争」

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