第8話〜アマテラス作戦準備段階〜

所変わって先のアルメニア作戦が失敗した聯合空軍。複合ウイルスを作成し、敵のシールド解除を試みていた。シールドを解除させるためには大型の航空機にサーバーとパソコンを積み、敵艦に接近した後にウイルスを送信しなけれはならない。危険を伴う作戦である。この作戦を立案したライヒ帝国空軍参謀のジャーマン・メニエット(41)はこう言う。

「勇敢なるパイロットの諸君。祖国を守るための戦いに参加してくれる者は挙手願いたい。ああ…まだだ…これから作戦内容を話す。作戦内容はこうだ、まず、大型の爆撃機にサーバーとパソコンを積み、敵艦に接近し、複合ウイルスを送信する。しかし、この作戦には敵艦接近時に敵艦の対空攻撃や、敵機の迎撃にあうだろう。はっきり言って安全は保証できない。もっといえば、生還できるかどうかも分からない……この作戦に参加したいものは挙手を問う…挙げてくれ。頼む…」

息つまるような声で、パイロット達を見る。すると、なんという事だ、そこに居たパイロットは全員手を挙げるではないか。

「おお…ありがとう…後で、各国から優秀なパイロットを選抜してくれ…その中から選ぶ。使う機体は、B-15にする。解散してくれ。」

と言うと、一斉に整備員が、使用機体のB-15-356に駆け寄り、運ばれてくる、サーバーやパソコンなどの機材を運び込む。それと同時に整備や、給油が開始される。その横にはB-15-356の護衛機であるF-56-562と563,564の三機が置いてある。給油と整備が、同時に行われる。パイロットの選抜が終わる頃には整備も完了していた。護衛機のパイロットは大東亜の笹川 明廣二等空兵(24)ライヒのグルァツ・ゲーテ少尉(25)シャノワールのジェニー・ミール少尉(22)である。爆撃機のパイロットはフライタンのゲッペルス大尉(34)大東亜の船越 英二中尉(30)アメリカンのミーティア・シェード中尉(31)の三人である。この6人が選抜された。この6人はまさにエースパイロットであった。6人は搭乗する航空機に向かうためにジープで移動してた

「遂に私の出番が来たな!」

と自信満々にゲーテが言うと

「あまり、興奮しすぎるなよ…」

と不安気にゲッペルスが言う

「ゲッペルスの言う通りだね。君はいつも興奮しすぎるとミスをする」

と若干キザ気味にミールが言う

「何をー!」

とからかい気味に言うミールを揺らす。すると

「そういう所がダメなんだよ。」

と冷静な切り返し。

「…」

返す言葉も無し。まさに論破と言ったところか。何だかんだで、和やかな雰囲気で6人は会話していた。家族のこと、今まで歩んできた人生のこと、これからの事…6人の精鋭達は祖国を守るためにいざゆかんとそれぞれの機体に乗り込む。彼等は愛する人を、愛する祖国を、愛する星を救うことは出来るのか…?


次回予告

「アマテラス作戦開始」

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