No. 006 / Negative 02 「自己否定に偏る」
結局のところ、生きる意味を奪い取ったのは他ならぬ自分自身だ
相手の幸せを願い、相手の笑顔を望む
その近くに、自分の姿が見当たらなくとも
描く未来に、自分が報われる可能性が見られないとしても
見返りを求めない
労働に関して言えば、これほど馬鹿馬鹿しい考え方はないはずだった
真に誰かのためを願う行為は、自分自身に関する考慮を含まない
ゆえに自己を犠牲にすることさえも正義だと信じたがる
他人を気遣う優しさが、時に自身を蝕む毒となる
好かれることに怯える自分がいる
悪意のほうがまだ慣れている
嫌いな相手がどのような人生を歩もうと関心がないように
気づけば、自分の現状を他人事のように静観している
消えてしまいたい
実行する勇気もないくせに
虚無感から脱するためだけに喪失を望むことを正当化した
人生という名のバッターボックスに立たされる
三振とコールされて初めて、私はバットすら握っていなかったことを悟った
人生に意味が無いのではなく、自分が意味を見出せていないだけなのだろう
だから無意味な状態は続いている
他ならぬ自分自身が、人生は無意味と定めたのだから
理由がないと生きていけない
だから、生きれなくていいのかもしれない
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