No. 004 / Negative 01 「疑心暗鬼に陥る」

賢しさというのは時に信じるという思考停止を認めない



自身の弱ささえ受け入れろと言った顔も知らぬ聖人君子よ

私は私の愚かしさを肯定した

だからこそ、私の道は反れたのだ

弱いままでも良いのなら、どうして強くなる必要があるのか


未来を決めるのは、他人の言い分でも、才能の是非でもない

自身の意志である

だからこそ、私はどこにも行けずにいる



時間があれば余計な行動をし、する事がなければ余計な思索を始める


何事にも意味を見出せなくなる瞬間がある

娯楽や食事、呼吸さえも


生まれた原因は明らかであるのに、生きる理由だけが見つからない



思考を停止させて社会に隷属していたほうが、余程幸せだったろうという発想


子供扱いされているのではなく、大人として扱うには程遠いのだろう


ふざけていた人間でさえ、自尊心や目標、守りたい人がいるらしい

私が手放してしまったものを、彼らですら大切に抱えているらしい



布団に入り、目を閉じると、途端に思考が鮮明になる

考える必要のなかった問題を延々と取り上げたがる


余計なことを考えないようにすることばかりを考える

思考は停滞したままなのに、捨てることが叶わない


極論を言えば、生きていられるだけでも幸せである

あるいは、生まれてしまったことこそが最大の不幸である

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