No. 004 / Negative 01 「疑心暗鬼に陥る」
賢しさというのは時に信じるという思考停止を認めない
自身の弱ささえ受け入れろと言った顔も知らぬ聖人君子よ
私は私の愚かしさを肯定した
だからこそ、私の道は反れたのだ
弱いままでも良いのなら、どうして強くなる必要があるのか
未来を決めるのは、他人の言い分でも、才能の是非でもない
自身の意志である
だからこそ、私はどこにも行けずにいる
時間があれば余計な行動をし、する事がなければ余計な思索を始める
何事にも意味を見出せなくなる瞬間がある
娯楽や食事、呼吸さえも
生まれた原因は明らかであるのに、生きる理由だけが見つからない
思考を停止させて社会に隷属していたほうが、余程幸せだったろうという発想
子供扱いされているのではなく、大人として扱うには程遠いのだろう
ふざけていた人間でさえ、自尊心や目標、守りたい人がいるらしい
私が手放してしまったものを、彼らですら大切に抱えているらしい
布団に入り、目を閉じると、途端に思考が鮮明になる
考える必要のなかった問題を延々と取り上げたがる
余計なことを考えないようにすることばかりを考える
思考は停滞したままなのに、捨てることが叶わない
極論を言えば、生きていられるだけでも幸せである
あるいは、生まれてしまったことこそが最大の不幸である
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます