⒌ 秒視(7) ダチの顔
『………なぁ、巳六。もっと俺たち、………真っ当に生きることは出来なかったのかな?』
空に浮かぶ夕日を眺めながら、短い髪をした金髪の少女が後ろに立つ巳六に向かってそう呟く。
『はァ?何を言うかと思えば…………ンなの、生まれた環境に寄り切りであろうがッ!親に恵まれりゃあ、そンだけ子供が
『生まれた環境――、ねェ……。確かにそいつはあんだろうよ。俺も巳六も、お互い不遇な人生を歩んで来た者同士だしな。
……まァ、そんな爪弾きにされてきた者同士だからこそ、こうして『巳六』という良き
そう言って、振り返る彼女の笑顔があった。
『けッ、変なこと言う奴だな、お前は』
―――――――――……
――――――……
――――……
―……
「こんのッ、クソガキャァァあああああぁぁぁぁ――――ッ!」
「すいませんね、どうしようもないクソガキでよぉぉ――――ッ!」
互いに譲れないものの為に、彼らは今という時間を闘っていた。
(……あのガキの話に当てられたか?妙なことを思い出したものだ)
いつの日か、
そんな巳六を
「……知っているか。クソガキってのは、どうしようも無く諦めが悪い
今のあんたは所詮、ただ憎しみに溺れているだけの――、野心溢れる【獣】にしか過ぎやしない。
……そんな【獣】に得られるものなんて、何一つ良きものなんてありゃしない。
憎しみの果てに生まれるものは、後味の悪い結末だと昔から相場が決まっているんだ。
せっかくやり直しのチャンスが効くのなら、いっそ良い方向性に持っていってこそ、一番の後悔しない目指すべきその先の未来だ。ガキのしぶとさ、舐めるなよ!」
「はッ?オメェにアタシが止められッかよ。
何もアタシの持つ能力は時を止める力
てめぇがさんざ使用している、時を巻き戻す力
例えばこんな風に…………」
瞬間、Ⅲの目が発光したかと思えば、巳六は酸素マスクを展開した直後――、
巳六が身体を動かした瞬間、手が――、足が――、奴の一つ一つの動きが急速に速くなったかと思えば、拳一つで悠人の身体を大きく吹っ飛ばした。
「ぶへっ………」
塀の壁に背中から勢いよくぶつかり、口から唾を吐く悠人。
『時
まるでテレビの早送りみたいに、悠人にはその言葉が早口言葉にしか聞こえず、とてもはっきりとは聞き取れなかったが、おおよそ巳六が何を使ってきたのか、それは身体全体で体感したことだろう。
だがそれだけに止まらない、更なる攻撃――。
一瞬、拳が飛んで来たかと思うと次の瞬間――、じわじわとめり込む……力の入った一撃。
ゆっくりとした拳が押し寄せる動作、だが彼の《動体視力》と《反射神経》を持ってしても何故だか身体が追い付けず、もろに受けてしまう。
気付けばⅢの目は光を閉じ、代わりに別のローマ数字がⅨの目が光り放っていた。
『ぎ~~ゃ~~くに~~ぃ~~、と~~き~~を~~げん~~そ~~く~~させ~~る~~こ~~とだ~~ッ~~て~~で~~きる~~ッ~~て~~こッ~~た~~』
「ぐは~~ぁ~~あ~~あ~~あぁ~~ぁ~~ぁ~~!」
時の進みが遅くなったことで、何とも間抜けな声を上げる悠人。
そして刻は、あるべき流れへと戻る――。
「これで理解したろ?如何にどんな手を尽くそうが、どんな策を思い付きようが、時間に縛られてる限り、動きが制限されるテメェに、そいつを実行するこたァ敵わねェんだよッ!
さっきの力-
このアタシを止めようッて話が高望みなんだよッ!」
まさに彼女の言う通りである。
これまで幾重にも
と、この男がそんな簡単に諦めるような、口だけの人間である筈も無く――、
「……実行することが敵わないだって?何を勝手に決め付けてやがる。それはあんたの中の話だろうがっ!
敵わないと思って、諦めてしまうのは実に簡単な行動だ。
だがそれでは、最良な道を歩むことだって叶いはしない、その道を掴もうとしないただの願望だけに終わるだけだ。
例えそれがどんなに
そうやって前に進んで、前に前に前に進んで、突き進むことを止めなかった者だけが自分の一番望んでいた最高の道ってやつを制するんだよっ!
高望み?そんなものじゃない。まずは行動して見なきゃ、開く道も開かないって話だ―」
瞬間――、彼の瞳からⅢの文字が浮かんでは光り輝き、彼女の腕に巻かれた腕時計を一睨みした時には、稲妻の如き速さで巳六の腹部に一発重い拳をその言葉と共に叩き込んだ。
「あがッ―」
呻き声を上げ、よろめく巳六。
「クッソが…………」
見た目以上に大きなダメージだったのか、お腹を抱え、巳六は愚痴を零す。
かと言って、彼女の目から光を失うことは決して無かった。
目から光を失っていないと言っても、何も神眼が放つ謎の光-【眼光】のことを言っている訳では無い。
彼女から諦めという曇りの
そう、彼女もまたここで諦める気は無いのだ。
「……やってくれるじゃあ
瞬間、Ⅵの目が光った。
その目が発光したと言うことは、恐らく一度、時を巻き戻し、悠人から受けた拳のダメージを無かったことにする
だが、それをのうのうと逃す筈が無く――
「悪いが、その力は使わせるかよっ!」
彼の持つ
「ごはッ………」
更なるダメージが巳六を襲い、もはや両足でまともに立っていることすら困難になってきた。
流石はジムで鍛えられていたことはある、磨かれた拳と言ったところだろうか。
だが、こんな状態になった今もなお、彼女の
(……可笑しい?さっきから急所を狙っている筈なのに、拳の狙いからズレて攻撃が当たっている?
だけどあの時といい――、さっきといい――、まるで彼女の方が一瞬速く動いているかのように、
そんなことを感じていると、この違和感はすぐに幻では無いことを知る。
いつ手にしたのか、巳六は小石を悠人に向かって放り投げようと手を振り被るモーションをする。
当然、彼は石が飛んでくると思って避ける動きを取るが、いつ飛んで来たのか、気付けば小石が顔面にぶつかっていた。
「あたっ…………」
こいつは明らかに可笑しい。
小石が前に飛んでくる動きなんてものは、それこそブーメランのように、妙な軌道を描く訳でも無いのだから、彼の優れた動体視力を持ってすれば避けることは容易に出来ていても良い筈である。
だがしかし――
「動きが………見えなかった」
それが出来なかった。
彼女の口から笑みがこぼれる。
「………
平常通りに回る筈の、時間の流れにズレが生じるッてんだから、オメェの視力がどんなに高かろうと、一つ一つの
さてどうするよ?己の目に頼ることの出来ねェこの状況を――、この現実を――、一体テメェに対処出来ッかな?」
これまた厄介な能力である。
だがしかし、圧倒的優位に見える巳六にも確かな痛手を負っている、身体に溜まっている疲労の蓄積が消えることは無い、この状況に余裕が見えないことは確か。
とは言え、彼女は決して諦める様子を見せはしなかった。
彼女がこれまでに見せた時間操作能力は、全部で5つ。
あの話が本当ならば、彼女にはまだ7つの能力を隠し持っているということになる。
まだ明かされていない能力が控えているからこそ、まだ全力を出していないからこそ、巳六には諦める気など毛頭無いのだろう。
それからと言うもの、彼女の猛攻は更にその凄みを増していった。
スカジャンの内ポケットから数本のナイフを取り出すと、それらを悠人に向かって放り投げる
当然、ナイフが普段通りに向かって来る訳が無く、直感だけでそれらを避けようとするが、あちこちにナイフが身体へと突き刺さる。
「がはっ…………」
思わず呻き声が出てしまうが、痛がっている場合では無い。
彼女はすぐにⅨの目を輝かせると、大きく後ろに飛んで彼との距離を遠ざける。
距離を取ってきたとなれば、ここから彼女が何かを仕掛けようとしていることが見てとれる。
だがそれを止めようにもⅨの目、すなわち【
そうして確実に邪魔をされなくなったこの状況から、彼女が取った次なる行動、それは――
「
更なる刻の開眼であった。
気付けば彼女の瞳はⅨの目からⅣの目へとその輝きは切り替わり、能力が発動される。
「―残念だったなァ。ほォれこの通り、テメェに殴られた傷は無かッたことになっちまった」
巳六は衣服を摘まんでさっと上に持ち上げると、彼が拳をぶつけたお腹の辺りを見せ付けるように衣服の端をヒラヒラとはためかせる。
そこには傷一つ無い綺麗なお腹が見え隠れし、悠人の拳がぶつかった痕が何一つとして残ってはいなかった。
「この力は、一定の間に進んだ時の流れを全て無かったことにする――、まさに
オメェが散々苦労して与えたアタシへのダメージは、全て無かったことになぁッちまったッて訳だ。
だが、それまでの時間を全て無かったことにするッてこたァ、当然オメェの傷も無かったことになる。
何も悪いことだけじゃあ無ェ………が、これで全てが、振り出しに戻ッちまったッて訳だ。
………可哀想に。オメェの苦労は、全て空振りに終わっちまったんだよッ!
……これでもまだ、アタシを止めようなどと意気込んでいられッか?――いられねェよなァ、あァ?」
確かに――彼の身体のそこかしこに突き刺さっていた筈のナイフが、いつの間にか無くなっており、刺された筈の傷の一つも見当たらなかった。
戦闘の疲労も感じない。
彼女の言う通り、さっきまでの時間が――全て無かったことにされてしまったのだろう。
あれだけ手を打ち、健闘して見せたにも関わらず……、追い詰めたかと思えば、またも一からのやり直し。
だが、それでも彼は――
「………何度も、言わせるなよ。――そんなの、
ここまで来るにも、一度や二度の繰り返しじゃないんだ。
今更、諦める馬鹿がどこにいる。救われない時間があるなら、救われる時間もまたあったって良いじゃねぇか。
だからこそ、俺は最後まで
「………何でだよッ!何故そうも、どうして諦めようとしねェのさ。普通は諦めるところだろうがッ!いい加減、しつけェんだよッ!
テメェんとこの親に、習わなかッたのか?『しつけェ男は女に嫌われるッてよォォッ!』」
「そいつは――、悪いと思ってるさ。
……確かに勝手な救いを望んでもいない、他人の押し売りなんてものは、どうやったって受け入れられる訳が無いことぐらい百も承知だ」
「だッたら………」
「けどよ、誰かに救われようとされるだけで――、誰かに見放されないってだけで――、それだけで人は変われるチャンスを、新たな道を歩むことだって出来る。
人間、命あればいくらだって変えられる。死んでしまえば選択肢はゼロだが、生きていればその逆の無限だ。
人間生きなきゃ、何も生まれない――。何も始まらない――。決して無駄にしていい命なんて、誰一人として無い筈だ。
悠人の言葉は、続く――。
「一度落とした命はもう戻らない。それが神眼者ともなれば、余計にそうだ。その瞬間はスカッとするのかもしれない。……だが、そんなのはその瞬間だけだ。
復讐のままに人を殺したって、後々残るのは『後悔』と『罪悪感』と………その他、何一つ良いものなんて残りはしない。――それこそ、余程の
だが、あんたはそうではない筈だ。先輩のことを憎んでいると言うことは、友達を殺されたことへの《悲しみ》――、《憂い》――、そういった感情があんたには残っているということだ。
同じ
何より人を思いやる心があるならば、そう簡単に怒りの感情に流されて、人を殺そうとするんじゃねぇよっ!」
「……うるさい、うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい、うるさァァァァァァァァァァァイッ!テメェに私のなにが分かるッ!
いいからテメェはそこで大人しく、アイツが殺されるところを黙って見てりゃあいいンだよッ!」
「……そうはいかない。ここまで来たんだ!――今更、引く訳が無いだろう。
それによ、人間――誰からも相手にされなくなったら、それこそ終わりだ。
間違いも失敗も、それを正してくれる人がいなかったら、それが間違っていることも、駄目だってことも分からなくなってしまう。
それではいつか、取り返しの付かないことをしてしまった時、一番に後悔するのは『自分』だ。
……もう、こんなループを終わりにしようぜ。あんたの復讐劇は今を持って《
「……
勝負はまだ終わっちゃあいねェ。それよか、始まったばかりじゃあねェかッ!」
「……いいや、俺が言っているのはあんたとの勝負じゃない。あんたのその憎しみに囚われ続けている【心】に向かって、言ったんだよ」
「何をいやがッ……………」
「さぁ、噛月先輩っ!今こそ、先輩の言葉をぶつけてやって下さい。彼女を止められるのは、自分では無い。ここにいる先輩にしかそれが出来ませんから」
「………一年坊主……」
すっかり二人の激しい戦闘の中、一人置いて行かれたようになっていた噛月だが、ついに彼女が動き出す時が来たのだった。
「……けッ、伊駒先生と約束したもんだしな。いいぜ、それがオメェなりのやり方だッてんなら、その話ノってやんよ。
奴とは怒りじゃあない、本音のぶつかり合いッてやつをよォォォッ!」
「何が本音のぶつかり合いだァァァッ!この怒り、憎しみがアタシの本音全てなんだよォォォッ!」
互いの譲れない思いの闘いが今、始まった。
「テメェは、アタシの大事な
一生戻って来ることの
「あァ、そんなの……いくらあの時、思いがけなかッたこととは言え、そいつをやってしまったという胸糞
………誰があの時、好き好んで殺しただなんて思ってやがる。
良いか。もしも今までウチがそんな奴だと思っていたのなら、今すぐにその考えは取り消しな。あの時は―――ただただ喧嘩好きの馬鹿な女だった。
自分より
親には、暴行される毎日―――。愛も趣味も
――人生の路頭に迷ってたあの時、喧嘩だけがウチの唯一の生き様だった。
いつ命を落としたとしても分からねェ、そのギリギリの中を生きてるッて生活が、ウチにスリルと興奮を与えてくれた」
「………つまりオメェは、喧嘩しか能の
そう―――、テメェは言いてェのか?」
「何、ボケたこと
まだ話は、続くんだよ。最後まで話を聞きやがれッてんだッ!
確かに、そんなウチだったからこそ………当時あのような事件が起こってしまッたのかもしれない。
だがそれ以上に、いくらその当時――、ウチが喧嘩に明け暮れてて、腕っ節が鍛えられてたとは言え、当時中学生………
まして高校生相手に、手も足も出ないどころか、腕っ節だけで殺せるだけの腕力があったかッて言われたら、少し可笑しいとは思わねェか?」
「どういうことだ?」
「当然、あの事件が起こる前から喧嘩の毎日で、自分より上の連中にも、平気で向かっていくような馬鹿なヤロウだった訳だし………
自分より腕力の
「命がいくつあっても………ッ、まさかオメェ、あの時にはすでに神眼者に…………ッ!
――待てよ?この男には、他人の能力を使うことだって出来る訳だし………上手くすりゃあ、テメェの時間を介して
……ひょっとして………ひょっとしなくともアタイは、諦めなくったッて良イ……のか?」
「……けッ!何をっ、ヤンキーがベソかいてンだッての。
ッたく、
――この巡り合わせも、テメェの能力に落とし穴があッたのも全部、テメェの執念が
けど、勝手なこと言ッたなンて思わねェぜ。
だッてよ、テメェの能力が時間操作系だって聞いた時、ひょっとして過去の時間に飛ぶことだって出来やしねェのかッて思ッてたンだぜ。
けどよ、仮にその力があったとして―――、どうしてそいつを使って過去を変えやしねェのかッて思ッてたけれど………
もしかすッと戻れる時間ッてのに、制限が掛かってんじゃあねェのかッて思ッたのさ。
それこそ、テメェが神眼者になるより前の時間には戻れねェ………とかな」
「
本来でありゃあ、アタシが神眼者になる前の時間軸に跳ぶこたァ出来ねェが、そいつはアタシに限っての話に過ぎない。
この力にはもう一つの効果が隠されていて、
時間を計測するモノを目にすッことで、目にしたそいつを過去へでも――、未来でも――、跳ばすことが出来る。だが、そんなことをしてしまえば、そいつは二度と元の世界に戻れなくなる。
まァ、この女が帰って来れなくなッたって、アタシからしてみればどうだっていいんだが、そこのガキが黙ってられる訳が
だからそこで他でも無ェ、そのガキの出番ッて訳だ」
「お、俺っ?」
「ちょいと今、発光している
「こうですか」
そう言って、悠人は言われるがまま、Ⅹの目をその瞳に宿した。
「
要は、帰る手段ッてこった。心配せずとも、跳ぶ瞬間に互いの手を握るだのなんの、接触していりゃあ――同時に同じ時間を戻ることが出来ッから。
何も一人跳ばして、詰むなんてこたァ
……つー訳で、あらかじめテメェには、その力を預けておく。
アタシが
「あァ?誰がお荷物やッ、ゴラァ?ざけたこと、
それこそ、過去の自分自身を殴ってまで、絶対に止めてやッからよ。結果を楽しみにしてやがれッ!
……それによ。ウチにとッちゃあ、折角舞い込んだチャンスなンだ。自分の
「ケッ、そうかよ」
啖呵を切る朱音を尻目に、巳六は軽く遇らう。
だがその顔は
「……そうそう、時計ならその腕に付いた
状況によっては、携帯イジってる余裕が
そう言って、巳六は自身が身に付けていたドクロの腕時計を悠人に手渡した。
「――頼む――……ッ」
「「任された!」」
悠人と朱音の二人は同時に返事をし、巳六が開眼した
―――――――――……
――――――……
――――……
―……
「……こ、ここは……………」
目の前に広がる光景は、さっきまでの宅地広がるT字路では無かった。
ボロい屋根に覆われたこの場所には、彼にとって見覚えがあった。
この屋内の作りは紛れも無く、未予と初めて手合わせしたあの廃工場――、
過去に跳んだとは思えない程に、古臭さが変わっていない場所――、まさに彼らはそこに存在していた。
「「ワァァァァァァ―――――ッ!」」
現在地が確認された瞬間、大勢の人達の存在が彼の目に付いた。
朱音もまたそれを確認すると、彼女は口を開いた。
「……あれ、ウチじゃあねェか」
良く見れば、大きな二つの集団らしきものが激しい抗争を繰り広げていた。
そこには朱音の言っていた通り、かつての彼女の姿が………今と見た目の変わらない少女が、一際目立って暴れていた。
流石に一昔、ニ昔前の時代とは違い、リーゼントヘアーだったり、ワックス使って髪を逆立てているような古風なヤンキースタイルの奴らはいなかったものだが………
どちらかと言えば、多色カラースタイルで染め上げた、多彩豊富なイケイケヤンキー系が主流と言ったところだろうか。
当然、そんな集団の中には、かつての巳六と思しき姿も見受けられ、そこには今とは違う、
「
「あァ、了解だ」
信頼されている仲間と言った感じだろうか。
一際、彼女の率いる集団の中で
恐らく彼女こそが、巳六の言う一番の相棒であり、
だが、その者の顔がはっきりと見えた時、彼の口から驚きの声が漏れる。
「あいつは…………まさかッ………!」
そこには彼にとって、見知った顔の少女の姿があった。
あの顔を、見間違う筈が無い。
何故ならそこには――
「あ?何見てんだ、おめぇ?」
彼が初めて眼球を奪った印象の強い存在、金髪ワンレンボブの馴染み深い――《
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最後に………
目羅巳六の【時暴時期】にて
現在明らかになっている12の能力まとめ
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