-ピヤー ドゥ ウイユ- アイランド・ゲーム2 第二部 ⒈ 目交
⒈ 目交(1) ゆっと
《
これはその歴史的とも言える大震災をいつまでも忘れぬよう、ここで暮らす人達で島の名前を募集し合った結果、布都部という名前が名付けられたと言われている。
そんな孤島を目指す
「うわぁ、見えてきた」
海風にまかせて立派な縦ロールがなびく空の下、遠方に見える布都部島を目にする一人の少女がそこにいた。
両腕に外温防護用のアームウォーマーを付け、女の子らしくおしゃれの一環か、
頭には可愛らしいマッシュルームハットを
通常、一般人が布都部島に上陸することは不可能とされており、ある条件をクリアした者のみ、その地に足を踏み入れることが許されている。
元々が島の存在を伏せられているぐらいであるからして、何か色々と深い陰謀やら秘密やらありそうなことは想像も付きそうものであったが、その真相は
全世界の生活環境を支えていると言ってもいい、NEMTD株式会社の本社がこの島にあるということで金利的な問題もあってか、研究技術を盗もうとする
事実、NEMTD株式会社社長の『
唯一上陸する為の課せられた条件:それは係留施設前に
事細かに上陸理由を伺ったり、ドローンを使った荷物検査だったりを出入港管理局が厳正な精査で
だがそれも、生き返って
ちなみに漁師がお仕事の為、島の外へと一時的に離れる際にも、必ず
それを貰う為には〈漁目的で布都部島からの無断出港しないこと〉を約束に、万が一にも
島から一定の距離を離れると光と音で出入港管理局に知らせる、島の漁師に配当している専用アラームが出港漁船の目立つ箇所に
はっきり言って、面倒臭い規制である。
「元気にしてるかなぁ、ゆっと」
彼女はどこか懐かしむ様にそう言葉を
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