第5話 夕子の誘い

「お疲れさんでしたー」

「お疲れー」


 みさきはようやく一日の仕事から解放されたが、心はやや落ち込み気味だった。テナント解体工事が終わってしまったためである。つまりは玲於奈との「朝終礼」が今日限りできなくなるのだ。

 そのことを案の定職長に冷やかされた。実はあの日曜日、いつどこでか知らないが、自分たちのデートを目撃していたらしくその日を境に毎日のようにからかってくる。「キスしたのか?」とかセクハラ紛いの発言をしてこないだけまだ良い方だが、うざったさを感じているのも事実で、そろそろ釘を刺そうかと考えているところであった。


「は~……」


 ため息をつきながら事務所のタイムカードを切ると、「どうした?」と声をかけられた。


「あ、社長」

「はは、誰もいない時は社長と呼ばないでくれよ」


 桑野組の社長であるみさきの養父は、作業着よりもスーツの方が似合いそうな紳士然とした人物である。


「どうだ。明日は祝日だし、久しぶりに家でご飯でもどうだ」

「うん、いいよ」


 桑野家の実家は事務所からやや離れたところにある。田茂川たもがわ市は同名の河川を挟んで中曽根なかそね市の東隣に位置し、東西バイパスを境に南部は招木まねき市から祝部ほうりべ市に連なる都市群の一角を形成しているが、北部は打って変わって田園風景が広がっている。実家の所在地はその北部側で、田畑の中にぽつんと点在する形で建っている一軒家だった。


「ただいまー」


 みさきが父親とともに玄関をくぐると、母親が迎えてくれた。


「おかえり。まあ、こんなに汚れて。先にお風呂に入ってちょうだい」

「はーい、でもちょっと待ってね」


 みさきと父親はまず和室に向かった。そこには小さな仏壇があり、みさきはお鈴を鳴らして手を合わせた。

 仏壇の上の壁には、まだ壮年期の男性が写った遺影が飾られている。実家に帰った時にはこの人物、みさきの実の父親に挨拶をするのが習慣になっていた。それから風呂に入って一日の仕事の疲れを洗い流し、三人揃って夕飯を食べはじめた。

 みさきはだいたい月に一度か二度の頻度で実家に帰って、母親の手作りの料理をごちそうになっている。独り立ちしてからは外食とコンビニエンスストアの弁当で済ませることが多くなった分、手作りの料理の有り難さを実感するひとときである。血の繋がっていない自分を実の娘のように養ってくれた、感謝の心を噛みしめるときでもあった。

 今晩のメニューは天ぷら。母親の作る天ぷらは衣がサクサクで、料理店で出すものと遜色が無い。


「最近、山さんがみさきのことをよく褒めるんだ」


 と、父親が言った。山さんとは職長のことを指している。苗字が山岡なので山さんというわけである。


「何て?」

「恋する乙女のように目が活き活きしている、ってな。誰か好きな人でもできたのか?」

「んぐっ!」


 みさきは食べ物を気管に入れそうになってむせた。


「い、いや……山さんの気のせいでしょ。でも仕事が絶好調なのは確かだよ」

「そうか。まあ好きな人ができたら教えて欲しい。余程酷いのでない限りはお前の意思を尊重するからな」

「うん」


 とりあえずはバレてはいないようで、みさきは安堵のため息を漏らした。しかしいくら意思を尊重と言われても、相手が同性ならいくら顔と性格が良かろうが「余程酷い」のカテゴリーに入れられて反対されるかもしれない。今度山さんに会ったら絶対にバラすなと念押ししておこう、と決めた。

 みさきはそのまま実家に泊まって翌朝の文化の日、父親に車で事務所に乗せて行ってもらい、そこに駐輪しっぱなしにしていた通勤用自転車に乗り換えてアパートに戻った。帰り際に母親から白菜の漬物を貰ったが、これさえあればご飯だけでも十分と言えるぐらい辛味と旨味が効いている逸品である。料理をあまりしないみさきにとっては助かる食材だ。

 しかし今日は、冷蔵庫にしまい込むだけで終わるだろう。というのも、今日の夕方から夕子と遊ぶ約束を取り付けていたからである。前日にLINEで「二人きりでゆっくり話がしたい」とメッセージが来たので、じゃあ飲みながら、ということになっていた。


 *


 夕子は転校する前はみさきと同じ田茂川市に住んでいたが、今は明海めいかい市に住んでいる。ここに厚生労働省の公務員宿舎があり、労働局のある祝部市からは若干離れているものの、JRの特別快速を使えば十分でアクセスできるので利便性は高い。

 みさきが明海駅の改札をくぐると、すでに夕子が待っていた。


「みさちゃん!」

「おっ」


 日曜に会ったばかりなのに、ガラリと印象が変わって見える。眼鏡はノンフレームに変わっていて、髪は毛先がきっちりと揃えられている。唇は薄いピンク色で艶があり、肌も同様に艶がある。

 前回と違って人に会うのが前提なためか、いつもより念入りに見た目を整えているようだった。


「あたしと同じでオシャレに興味無いと思ってたけど、上京して変わったなー」

「容姿に自身が無いから少しでも綺麗に見せる努力をしなきゃと思っていろいろ研究してきたんだよ。メイクの仕方とかね」

「あたしは仕事で汗かくからメイクなんかしたことないんだ」

「みさちゃんはメイクしなくても肌が綺麗じゃない」


 夕子はそう言つつみさきの顔を触ってきた。


「凄いつるつる。どうしたらこうなるの?」

「さあ?」


 肌のことはあまり意識したことが無いので秘訣も何もない。

 みさきは夕子に案内される形で駅南側にある商店街へと足を運んだ。明海市は漁業が盛んなため、海産物を扱った店や、海鮮料理の店がずらりと立ち並んでいる。夕方ともなるとほとんど店じまいしているが、普段は朝早くから開いていて新鮮な海の幸を求めてやってくる客は多い。

 夕子が予約していた海鮮居酒屋に入ると、個室に案内された。


「ごめん、タバコ吸っていい?」

「いいよ」


 そう言えば夕子は喫煙者になっていたのだ、と思い出した。彼女は今流行りの加熱式タバコを取り出して吸いはじめた。まだランドセルを背負っていた十二年前は、優等生風の夕子が喫煙者になるなんてみさきには想像もつかなかったのだが。

 まず生ビールとお通しのたこわさびが運ばれてきた。


「じゃ、乾杯!」

「乾杯」


 二人はジョッキを合わせてビールを煽った。


「女同士で飲むのって実は初めてなんだ」

「そうなの?」

「だって職場は男だらけだし、他の同級生は二十歳になるまで疎遠になっちゃったし」

「じゃあ今日は目一杯付き合ってあげるね」


 翌日が土曜日なので公務員の夕子は休みだが、みさきには仕事がある。でもそんなの関係ないとばかりにみさきはどんどん酒を飲み、料理を食べた。中でもタコの唐揚げが相当気に入って追加した。ちなみにタコは明海市の名産品でもある。

 最初は仕事のことや身の回りの話が中心だったが、酔いが回るにつれて過去の話になっていった。


「あの事件がきっかけだったよね、私達が仲良くなったのって」

「あれな。今でもはっきり覚えてる」


 二人が小学五年生になりたての頃に、夕子のクラスに彼女をいじめる男子がいた。彼女が誰かにラブレターを書いていたところを本人に見られてしまったのがきっかけであった。


「おい町田ー、誰が好きなんだよー、白状しろよてめー」


 男子は顔を合わせるたびに夕子をなじり、泣かせた。やがていじめる側は二人、三人と増えていき、いじめに加担しない者は見て見ぬ振りをするという典型的な学校でのいじめの様相を呈していた。

 精神的に参ってもう学校に行きたくないと思い始めていた矢先、いじめに終止符を打ったのがみさきであった。放課後、いじめっ子たちが夕子を取り囲んで罵詈雑言を浴びせていると、隣のクラスにいたみさきが偶然その現場を目撃したのである。

 みさきは教師に通報する前に手を出した。果敢にもいじめっ子の中に飛び込んで殴りつけたのである。反撃にあって顔にアザができ服はボロボロになったが、いじめっ子たち全員を泣かせて戦意喪失させた。


「今度やられたらあたしに言いなよ」


 夕子は自分の身を顧みず助けてくれたみさきに抱きつき、大声を上げて泣いた。

 その日から夕子に対するいじめはぱったりと無くなった。みさきがこまめに夕子の教室に乗り込んでは睨みを効かせていたからである。そうするうちに夕子との距離も近づいて、一緒に遊ぶようになり、みさちゃんと呼んでくれるまでに懐いた。

 だから八月に急に東京に引っ越したと聞いた時はショックで寝込んだ程であった。たった四ヶ月の間だったが、いつしかそれほど深い友情で結ばれていたのである。


「この前変なのに絡まれて助けてくれた時も、小学生時代のみさちゃんを見てるようでかっこよかった。みさちゃんは私にとって救世主だよ」

「そんな大層なもんじゃないっての」


 みさきは照れ、酔いで赤くなった頬をますます赤くした。


「何にせよ、夕子が帰ってきてよかったよ」


 みさきはハイボールを飲み干した。合計で大ジョッキ五杯分は飲んでいるが、夕子も同じぐらいのペースで飲んでいる。


「結構強いなあ」

「みさちゃんもね」


 夕子は吸いかけのタバコを一服した。


「実はね、大学一年の夏休みに一度田茂川に戻ってきたことがあるの」

「ほう?」

「でね、みさちゃんの家に行ったんだけど、更地になってた。あの時もう会えないんだと思って泣いちゃった」

「あー、もうそん時には『桑野』になって家を出てたからね。でも惜しかったな。あたしの元々の家の近くに高校があるだろ? そこの定時制に通ってたんだわ」

「ええっ!?」

「お互い夏休みじゃなかったらぱったり会ってたかもな」

「ええー……本当に惜しいことをしたー……」

「まあでも、こうして再会できたんだからな。結果オーライだろ」


 扉が開いて、店員が六杯目を持ってきた。みさきがジンジャーハイボールで夕子がグレープフルーツサワーである。

 夕子は六杯目を煽って三分の一ほど空けると、みさきの過去に深く切り込みだした。


「あの……どうして『頓宮とんぐう』から『桑野』に変わったの?」

「うん……」

「あ、言い辛いのなら無理にとは言わないけど」


 みさきは一気にジンジャーハイボールを半分ぐらいまで減らした。


「父さんが死んじゃったんだ」

「えっ……」

「大手建設会社で現場監督をやってたんだけど、鉄骨の落下事故に巻き込まれて……その後にあたしは桑野組の社長に引き取られた。元々家族ぐるみで付き合いがあった関係でね」

「母さんはどうしたの?」

「実家に帰った。もう九年間会ってない。まあ、いろいろと理由があって、ね」


 もうこれ以上は聞かないで欲しい、という含みを持たせた。それを読み取った夕子は「ごめんなさい」と謝った。


「気にしないで。さ、もっと飲も飲も」



 *



「♪さかなさかなさかなーさかなーをーたべーるとー」


 みさきは『おさかな天国』を口ずさみながら怪しい足取りで商店街を歩く。どの店もシャッターが降りていて、人もほとんどいないので歌声がよく響く。

 夕子も足取りがやや危うかった。


「私の家、ここから歩いてすぐなの。良かったらコーヒーでも飲んでいかない?」

「良いねえ」


 明日も仕事とはいえ、少し立ち寄ってから帰っても充分に寝る時間はあるのでお言葉に甘えることにした。

 

「昔は夕子ん家で遊んだよなあ。ゲームして」

「そうそう。あの頃はゲームが楽しかったんだけどね。年取ったせいか知らないけどつまらなくなっちゃった」

「おいおい、あたしらまだ二十三だぞ!」


 みさきの大きな笑い声が薄暗い商店街に響き渡った。

 商店街を出て通りの信号を渡ったところで、夕子が住んでいる公務員宿舎が見えた。みさきが思っていたのと違って無骨な造りで、推定築三十年以上はあろうかという古めかしいものである。近くに寄るとうっすらとした出入り口の照明の光でも、外壁にへばりついたシミ汚れがよく見て取れる。


「うわ、きったね!」


 酔いのせいで、思わず本音が突いて出てしまった。


「改修して欲しいんだけど、そしたらマスコミとかが庶民の税金ガーって言い出すのよね。私たち官僚だって安くない税金を収めてんのに」


 夕子がブチブチと文句を言いはじめた。


「そもそも官僚が税金で私服を肥やしてるような、悪代官みたいなのばっかだと思われてるのが癪よ。確かに一部しょーもないのはいるけど、私達末端はまじめに……あっ!」


 夕子はエントランスに続く石畳につまづいて倒れそうになったが、みさきの反射神経が働いて彼女を素早く支えた。


「大丈夫か?」

「ふふっ、やっぱりみさちゃんは私の救世主」


 薄闇の中、眼鏡越しの夕子の瞳がいやに煌めいて見える。


「お前、だいぶ酔ってんな。人のこと言えないけどさ」


 みさき達はそのまま肩を組んで宿舎の階段を上がっていった。


「はい、お邪魔しまーす」

「どうぞー」


 スチール製のドアを開けるとキィィ、というきしんだ音がした。夕子は電気をつけて、みさきに上がるように言った。

 ダイニングキッチンは整然としていて、掃除も行き届いている。まるで来客に備えているかのようであった。


「今、コーヒーを淹れるからね。座布団はそこにあるから敷いて座って」


 みさきは一人用のローテーブルの前に座った。一人用でも二人で面と向かってお茶を飲むぐらいなら充分な大きさである。


「砂糖とミルクは?」

「ブラックでいいよ」


 夕子は二人分のカップにインスタントコーヒーの粉末だけを入れて、電気ポットで沸かした湯を注いだ。


「どうぞ」

「じゃ、いただきます」


 一口すすると、苦味で頭がシャキッ、とさえ渡ったような気分になる。二人ともあっという間に飲み干した。

 夕子はカップをキッチンに持っていき、洗いもせずそのままテーブルへと戻ってきたが、みさきの対面ではなく隣に座ってきた。


「あのね、私、みさちゃんに一つだけウソをついていたことがあるんだ」

「何?」

「ラブレターの事件。私、永井君あてに書いたって言ってたよね」


 永井君というのはみさきのクラスにいた男子で、美少年ぶりは校内でも有名であった。彼あてにラブレターを書いていたことをみさきにだけ打ち明けていたのだ。


「そうそう、その永井。言い忘れてたけど、あいつ中学校でグレちゃってほとんど学校に来なくなっちゃったんだ。今何やってるか知らないけど、あの時ラブレターを出さずに正解だったかもね」

「……」

「ごめん、気に障ったなら謝る」

「……実はあのラブレターね、みさちゃんに書いたものだったの」

「!?」


 発言の意味を理解しきる前に、みさきの体は押し倒された。

 照明が逆光になって表情は読み取れないが、目がギラついていることだけははっきりとわかった。


「お、お前……」

「もう覚えてないだろうけど、四年生の冬に小学校の近くで変質者が出た時があったでしょ? 集団下校になって私はみさちゃんと一緒のグループになって帰ったの。みさちゃんはこう言ってくれた。『変なやつが出てきたらあたしが守ってあげる』って。その時の頼もしさ凛々しさと言ったらたまらなかった。要は、いじめから助けてもらう前に一目惚れしてたってわけ」


 確かそんなこともあったかな、とみさきは思い返そうとするが記憶にない。あの頃は町田夕子でなく小学校のいち生徒、という認識でしかなかった。


「東京に行って女子校、女子大で何人か付き合ってみたけど、みんなみさちゃん程じゃなかった。ねえみさちゃん、私と一緒になろう? 東京に帰る時についてきてよ。今ね、東京の建築業は圧倒的に人手が足りてないの。みさちゃんならもっと良い会社に勤められるはずだから……」

「離してくれ、離せって!」


 みさきの腕を押さえつける力がだんだんと強くなっていく。夕子にこんな力があったのかと顔から血の気が引くぐらいにみさきは驚いた。

 夕子は目を閉じて顔を近づけてきた。唇と唇が触れ合う寸前で、みさきの頭に嫌な記憶が甦る。彼女は叫んだ。


「やめろっ!!」


 その瞬間、みさきは自分でも信じられない力で夕子の手を振りほどき……。

 パァン、という乾いた音とともに、夕子が倒れた。


「う……」


 思い切り叩かれた左頬を抑えてうずくまる夕子。たちまち双眸に涙が溜まり、流れ落ちる。


「わ、悪ィ……つい手が出ちまった」

「ひぐっ……どうして……私が女だから?」

「違うんだ。その、乱暴なことしたら誰だって良い返事をしてくれないと思うぞ? それに、私には恋人どうしとして付き合っている子がいる。その子は、女だ」

「もしかして、中華屋で知り合ったって子……?」


 みさきはうなずいて、ゆっくりと立ち上がった。


「帰る。夕子もあたしも飲みすぎたんだ。そういうことにしてお互いに頭を冷やそう。で、またいつかゆっくり飲み直そう。な?」

「うん……」


 みさきが玄関のドアを開けると、夕子は駅まで送らせて、と言ってついて行こうとした。しかしみさきは止めさせた。


「変質者の話で思い出した。今ここら一帯にとりわけおかしな変質者がうろついてんだ。危ないから外に出ない方がいい」

「でも……」

「あたしは大丈夫だから。じゃ、また会おうね」


 みさきは部屋から出てドアを閉めた。

 すすり泣く声がドア越しに聞こえてくる。みさきは逃げるように、早足で宿舎の階段を下りた。

 唐突な告白を受けての戸惑い。何で今更という怒り。相手を傷つけてしまったことへの悲しみと後悔。全部入り混ざった負の感情が自信を蝕んでいくのがわかる。

 LINEの着信音が鳴った。夕子かと思ったが玲於奈だった。今読んでも冷静に返信できそうにないので放置して、真っ直ぐに駅に向かう。

 ホームは人がまばらである。十一月の夜は冷たく、吐く息が白く凍る。

 帰って母さんから貰った白菜の漬物をアテに飲み直すか、と一瞬考えた。だが自分の両頬をバシッと叩き、酒に逃げようとする自分に喝を入れる。


「もう一度会って、ちゃんと話をしなきゃだめだ」


 ホームに特別快速がやって来て、乗客を吐き出した。下り線はここで下車する客が多く、午後九時を回ると特別快速でも座席に空きができる。幸いにも二人がけの座席に一人で座ることができた。

 少し落ち着いたところで、改めて玲於奈からのメッセージを見る。明日土曜日に「夜来香イエライシャン」に行くという内容だった。「いろいろ話したいことがあります」という言葉が添えられている。

 果たしてそれが良い内容なのか悪い内容なのかわからないが、どんな会話でも玲於奈の声を聞くだけで落ち込んだ気分が晴れるに違いない。みさきは「待ってるよ」と短く返信した。

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