第8話
皆が投票用紙に追放したい人の名前を書き終わると、夕食が始まった。
皆黙々と食べ始めたが、ただ一人真優君は夕食に手を出さなかった。確かに、水咲が妖狐かもしれないと、言ったことはみんなに伝わっているかもしれない。そして投票用紙に真優君の名前を書いたかもしれない。だとすると、明日、いないかもしれない。もし、その可能性があるならと、真優君は考えてしまったのかもしれない。
―僕は明日起きたら真優君がいることを願うよ。
夕食を食べ終わると、各自部屋に戻って行き、お風呂に入ってから自由時間となった。僕は樹希とトランプをしていると、水咲たちが遊びに来た。
「航平!明日何するか決めよう。」
「そうだね。樹希。トランプ終わり。」
「えぇー。ま、いっか」
「水咲たちは明日何したい?」
「んー。お菓子食べたい・・・」
「あ、じゃあ今日商店街行ったんだけど、喫茶店あったからさいってみる?」
「航平、ナイス!」
「てかさ、もうすぐじゃない?1年生と3年生の交流会みたいなやつ」
「あぁ。親睦会みたいなやつでしょ。」
「そうそう。それ。今の3年と1年仲悪すぎでしょ。」
僕らの学校の1年と3年は仲が悪い。行事ごとがあるたび、勝負をしている。2年生は1年と3年に比べると人数が多いので、対等に戦えないので勝負には参加しない。
そんな仲の悪い1年と3年を見て学校側もダメだと思ったらしく、新しくできるテーマパークで仲良くなってほしいらしい。
水咲たちと学校の話をしていると、昨日と、同様に食堂に呼ばれホットミルクを飲んだ。昨日よりも甘い。
ホットミルクを飲んでいると、ゲームマスターから話があった。
「追放者会議の時間の変更をお伝えしま~す。夕方に会議をしていたのですが、朝方に変更しま~す。恐怖で夕食を食べてくれない人がいたからで~す。みなさんにはしっかりと食事をとってほしいので~す。それにあたって、投票用するのは各自自由と、言うことでお願いします。それでは部屋に戻って良い夢を。」
ホットミルクを飲み終わると部屋に戻った。
これも昨日と同じですぐに眠くなった。なのですぐ寝てしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます