　ＮＲＮＳ国際ニュース速報。

　昨年4月から国際指名手配となっていた、宗教団体『賢者の礎寺院』代表カカ・オ・マことアダム・ニコルソン容疑者が本日午前5時20分頃、米ユタ州グリーンリバーで地元警察官によって逮捕されました。

　ニコルソン容疑者は信者への暴行致死、監禁等複数の容疑と、同州オレムで起きた連続幼児誘拐事件の首謀者である容疑で指名手配がかけられていました。

　ニコルソン容疑者は『賢者の礎寺院』の信者数名と、グリーンリバーのキャンプ地を歩いている姿を地元住人に発見されました。通報を受け駆け付けた警察官はニコルソン容疑者らに投降を呼び掛けましたが、容疑者はこれを聞き入れず警察官に向かって発砲。警察は催涙弾などで応戦し、容疑者らを捕らえました。警察官が1人負傷しましたが、軽傷だという事です。

　逮捕されたのはアダム・ニコルソン容疑者。

　ニコルソン容疑者の妻と自称する未成年の少女2名。信者3名、レオナルド・ジョーンズ、シャーリィ・ジョリー、ナオミ・ジュリアーニ。

　ジョーンズ容疑者とジョリー容疑者は、オレム連続幼児誘拐事件の実行犯である可能性が高く、警察は取り調べを進めています。

　『賢者の礎寺院』は一夫多妻を奨励しており、信者による未成年の誘拐、監禁、強姦などの事件が後を絶ちませんでした。同宗教団体に誘拐された被害者の数は判明しているだけで数百人におよび、誘拐されたと疑われる被害者の数を併せると数千人規模にまで増える模様です。

　人気テレビシリーズ『スパイネームゼロ』に出演中の俳優ジェイソン・ヒューズさんの息子パトリック君も被害者中の1人で、現在も行方不明となっています。

　またニコルソン容疑者は『万能薬』と称して、発がん性物質テノドロスシンを混入したドリンク剤を販売していました。

　テノドロスシンは90年代前半まで業務用殺虫剤に含まれていた物質で、体内に入ると長期間に渡って細胞を破壊する作用がある事がわかり、現在は使用が禁止されています。『万能薬』は 98年からヨーロッパ各地で年間およそ2,000個販売されていました。服用した人の特定は難しく、実際の被害者の正確な数はわかっていません。

　『賢者の礎寺院』関係の犯罪といえば、同団体の女性信者が既に親権を失っていた娘、マーガレットちゃんを入院先の病院から拉致し、国外逃亡を計った事件が記憶に新しいです。

　女性は空港で逮捕され、マーガレットちゃんが国外に連れ去られる事はありませんでしたが、代表の逮捕を受け再びこのような信者の暴走が予想されるため『賢者の礎寺院』施設の周辺では警戒が強められています。

　さて次のニュースです。

　発売以降大きな反響を呼び、映画化もしたあのベストセラー『この手の中の命』に、とんでもないスキャンダルが浮上しました。　