ドラゴン?


 「ところでさ、ギルドのおばさんに挨拶しなくてよかったの」


 そんな事をAHN-MarkⅠを運転しながら聞いた。


 「もちろんあいさつはしてきたわよ。とってもお世話になったからね。あ、ストップ。そろそろ私の依頼の生息地だから」


 そういうと俺達はAHN-MarkⅠからおりて蔵にしまうと辺りの捜索を始めた。


 「ホントあんたのマギアエルガレイオンだっけ?それ便利よね」

 「まぁこれは異世界もののラノベでいったら、定番だからな。ホント考えた人凄いと思うよ」

 「そのあなたが異世界から来たっていうのも、最初は信じられなかったけれど、こんなのをポンポンみさせられたら信じざらおえなくなるわよね」


 そう、彼女にはマギアエルガレイオンについて聞かれたのでついでに話したのだ。最初こそ驚いていたがギルドカードを見せると今まで見せてきたものもあって信じてくれた。


 「ところでさその依頼ってどうゆう内容なんだ」

 「あ~、言ってなかったわね。らいゾウが最近この近くの町に出て来て畑を荒らしているから何とかして欲しいってことでね」


 そういわれて俺はらいゾウについて調べてみた。ここで魔物についてももう一度詳しく確認してみることにした。


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 魔物 それは潜在的に魔法を使える獣のことで、使える魔法の種類は種類ごとに異なり、危険度が3以上で2つ,危険度が5以上で3つ、災害級以上は個体差がある。


 らいゾウ 危険度2の魔物、体長は1mから3m位で体に電気を纏っている。革は丈夫でレーザージャケットの材料として重宝される。


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 「パッガー!!」


 どこか遠くから獣の鳴き声が聞こえた。


 「聞こえた!あっちだ」


 そういうと彼女は警戒しながら足早に進んだ。どうやらあれがらいゾウの鳴き声らしい。暫く歩くとらいゾウが見えてきた。俺はホリスターからブリューナクを取り出すと一発バンッとゾウに向けて打ったが掠りもしなかった。続けて3発バンッバンッバンッと撃ってやっと一発が頭を撃ち抜いた。それから暫くもがいたらいゾウはだんだんと電気が弱まりやがて絶命した。


 「まだまだ精度が低いな、もっと練習しないと」

 「いいじゃないか、あんたのスタイルは魔法を使った近接格闘戦だろ」

 「まぁそうだけどさ」


 そう言って木に狙いをつけて撃ってみた。やはり当たらない。戦闘ではどうしても近くにいけばいくほど危険がます。だから遠くから相手に気がつかれずに倒せたり、もしみつかっても相手の間合いに入らずに相手を倒せるようにしたいのだ。


 「じゃあさあたしがこいつの革剥いでいる間だけでも練習してこればいいじゃないか」

 「ホントか、じゃあそうしてくる」


 そう言って俺は移動すると気に印をつけて練習した。彼女が革を剥ぎ取り終わる頃には何とか止まっているものには2回で当てられるようになった。俺は彼女が取った革を蔵に仕舞うとAHN-MARKⅠを出して走り出した。暫くすると隣に座っているカリナから寝息が聞こえてきた。


 「もう少しでハリウサギの生息地につくぞ」


 そういうとそういうと、むん~ッといいながら伸びをする。そのとき彼女の胸が強調されて思わず視線が釘付けになってしまったのは俺だけの秘密だ。そして車からおりて探すこと約一時、目的のハリウサギは見つかった。俺はウサギが気がつかないうちに撃ってみた。すると見事命中。見事一発で倒せた。その後も何匹か見つかりその度に見つかる前にバンッバンッと撃って仕止めていった。


 「今日はもう日も暮れるしここで野宿にしよう」

 「そうだな、じゃあ折角だし今日は捕ったハリウサギを一匹食べるか」


 そういうと俺が蔵から調理器具を出し彼女は手早く皮を剥ぐと肉を切っていった。その間俺は木を用意しても、火を起こすと。訓練をした。


 「できたぞ」


 暫くするとそう声がかかった。一緒に旅を初めて以来ずっと彼女にご飯を作ってもらっていた。これが旨いのだ。ランベルトも上手だったが、彼女もそれとはるものがある。


 「今日はハリウサギのシチューに、焼き肉だ。高級食材なんだから心して食えよ」

 「わかっているよ、いただきます」


 そうしまずはシチュー手をつけた。肉を食べた瞬間に口のなかでとろけて消えてしまった。とても美味しい!次は焼き肉だ。噛んだ瞬間に肉汁が染みだし口一杯に広がり肉本来の旨味を届けてくれる。なんとも素晴らしい逸品だ。


 「とても美味しいよ」

 「そりゃよかった。でも不思議だな、本当はこの依頼を聞いたとき3日は、かかると思ったんだけどな・・・」

 「なんでだ?」

 「そりゃ高級食材がこんなに簡単にたくさん手に入るわけがないだろ。こいつらはとても珍しいから本来あんなに短時間にこんな見つかる訳がないんだよ」


 確かにそうだな、と思いつつ少し横になろうとしたときそいつは不意にやって来た。


 「グルァァァー!!」


 鳥が一斉に飛び立ち逃げる。そして月が急に陰ったかと思うと空には一体の竜がいた。その瞳には怒りを含んでいるように見えた。そして急に消えたかと思うと空から一人の少女が降りてきた。


 「冒険者よ、この女を見なかったか」


 そう声が直接頭に響いたかと思うと急に一人の女の人イメージが入ってきた。


 「いや見てないが、ところで今のは・・・」

 「そうか失礼しました」


それだけ言い残すと彼女はこちらの質問に答えることなくどこかへ行ってしまった。


 「な、なんだったんだ・・・てかドラゴンって人に変身できるのか」

 「あ、あたしも初めて見た」


 ビックリである。人生で初めてドラゴンをあんなに間近で見てしまった。

 しかし一つわかったことがあった。


 (アイツが原因か!)


 そう、どうやらハリウサギがたくさん見つかったのはアイツの殺気に気がついて逃げていたからで、それを俺達はたまたま見つけただけだったのだ。


 「なあ、カリナ今日はなんか疲れたからもうねるわ」

 「あ、あたしも」


 そういうとAHN-MARKⅠの座席を倒し闇を放つ大いなる盾ナイトオブイージスと機械人形に憑依させた 蘇りし闇の守護者ナイトガーディアン数体を見張りにつけて眠りについた。ちなみにこの中二チックな名前については既に度重なる使用で克服済みである。

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