3.『恐怖』



第7階層攻略が始まった。そこは、今まで、誰一人足を踏み入れたことのない世界……。

俺たちは、各分隊に分かれて第7階層の親玉を倒す、作戦会議をしていた。

分隊のリーダーが、俺達、新兵の部隊へ作戦を伝える。

「あなた達は、後方からの攻撃よでもまあ魔法使いしか攻撃できないんだけどね」

要するに、俺達今回の作戦にあまり重要じゃないってことだ。

「なーんだ後方支援か…」

「別に、安全な後方で良かっただろ」

「いやーーでも、あんだけ皆でき合い入れてきたのに後方支援って」

悔しそうな表情を見せる、キララ。でも、安全な後方が一番良かったと思う。誰も傷つかないし、死なない。

そうして、作戦は始まった。



作戦が始まり、最初は押していた攻略部隊だったが。やはり、7階層のモンスターは強く、戦況が変わり始めていた。

「お、おい!後方支援部隊前線にでろ!このままだと、負けてしまうぞ!」

後方部隊も、戦闘の指令がでた。できれば、でてほしく無かったがしかたがない。

「いくぞ!みんな!」

「ああ、」

「はい!」

「うん」

「ゴー!」

皆の声が聞こえる、それだけで心の怖さが少し薄れた気がした……………

「光の聖霊よ、……力を………エアレイド!」

アイスが、身体強化魔法を唱える。腕が光り、体が軽く感じた。

緊張のせいで、頭が回らない。しかし、さすが7階層、モンスターが他の階層のモンスターと比べ物にならないほど強い、どんどん攻略部隊がモンスターに倒されていく、これもしかして急いだほうがよくないか?

この短時間でこれほどの新兵が倒された。前線もっとひどいことになってそうだ……!」


「アルベールがやられた……!」


アイスの声がした。アイスの指差した方を見ると、足に矢がささって仲間に支えられているアルベールが見えた。


「モ、モンスターが……くる!」

アイスが叫んだ

まずい、かなりまずい。このままだと俺達もやられる、そんな事を思いあたふたしているうちに、

2体のモンスターがこちらに向かって来ている。

「モンスター2体くるぞ!」

大声で、皆んなに警告する、大体のパーティーが壊滅状態だった。そんな、中アルベールのパーティーがモンスターに集られているのが見える。助けなきゃ、攻略どころか、このままだと、全滅してしまう……。

「アルベールのパーティーが攻撃されている!助けるぞ!」

アルクスは、大声を上げながら、駆ける。

「おう!」セイジが、剣を抜き俺に続く。

皆んなも、その後に続いた。

「シリウス!魔法は余り使うな! キララ!俺とセイジが前に出るお前は後ろから、攻撃しろ!アイスは、援護頼む!」

「了解」

アイスが、返事をして俺達に魔法を掛ける、魔法の効果で素早くうごける様になり、モンスターの攻撃を交わし、俺とセイジがモンスターの首ら辺を攻撃したが、全く効果がない、キララも後ろから攻撃しているが、後ろは前よりもっと効果が薄かった。

「シリウス!」

「はい!」

俺とセイジとキララは直ぐに後ろへ下がる。

「炎の精霊よ………今我に炎の力を授けたまえ………」シリウスの、周りが光り輝く、


「ヴァレスト!」シリウスが、魔法を放つと火の玉が杖から出て、モンスターに命中した。

凄い、いや、本当に凄いと思う、モンスターが炎上して力尽きる。付近に居たモンスターは一瞬にして倒れてしまった……アルベールのパーティーを助けて、アイスが回復魔法を掛ける

「あ、ありがとう」

「は、はい」

「おい!あまり動くな!まだ完璧に治ったわけじゃないから!」

俺が注意をする

「わかった」

アルベールのパーティーを助けたが、戦況は変らずこちらが劣勢………どうする………どうすれば、この状況を変えられる?

「アルクス!後ろ!」

アイスが叫ぶ

俺が振り返ると、そこには今にも剣を降り落としそうなモンスターがいた………


「死ぬ…………………………………………………」

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