<Diary 1>
〈白銀 林の日記〉 十月九日(日)
また、あの夢を見た。
おねえちゃんは永遠にわたしを許してくれない。
わたしが約束を破ったから。
ごめんね。ポンヌフ。
あの家が火事になったとき、どんなに怖かっただろう。
あの窓辺で、わたしが助けに来るのを待っていたに違いない。
ここだよ。助けてって。
はやく来てって、声が聞こえる。
ごめんなさい。ポンヌフ。
助けに行かなくて、ごめんなさい。
わたしが、学校に行けなくなったのは、きっとあのときの罰だ。
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