帝国を守る軍隊に入った教会に生まれしキリク。宗教的な世界から離れられたと思い平穏に暮らしていた日常。邪神と呼ばれしセラフィアの信徒による戦闘が展開される。かつて思想の違いより対立した二神による宗教戦争。その争いの果てに平穏を得ても、まだまだ歪みはそのまま残っている様子である。未だに血は流れる。争いは起きてしまう。それでも、読み終えた時に訪れた感情は温かさ。キャラクターが抱えた思いの中で、確かに優しさを感じたから。もう少しだけ知りたいと思ってしまう物語でした。