第26話
スカーレットは、一生懸命、勉強していた。おとといのことを、忘れたいように。
ファジーに、感謝した。ファジーが、いてくれなかったら、ただ怖いままだった。ファジーが、ずっと抱きしめてくれたから、安心出来た。
スカーレットは、ファジーが褒めてくれるのが、とても嬉しかった。
ファジーが、喜ぶ顔が見たかった。
また、ファジーが、来るまでに、昨日教えてもらった歌と歌詞を、覚えようと、必死に勉強した。
午後になり、おじいちゃんが、昼ごはんを、作るとキッチンに入って行った。スカーレットは、手伝おうと、キッチンに行くと、おじいちゃんは、「お前は、勉強していていいよ。朝ごはん大変だったろう。好きなことをやりなさい」と、言うと、ご飯を作り出した。
いつものおじいちゃんだった。スカーレットは、あの面が悪いのよ。おじいちゃんては、あんなお面を買って来て、と、腹を立てていた。
そして、スケッチブックに、感謝していた。
お昼を食べ終わると、「私が、片付けるわ。」と言い、スカーレットは、片付け始めた。おじいちゃんは、「済まんな」と、言うと、任せた。
そして、おじいちゃんに、「あのお面を返して来て。」と、スカーレットは言った。おじいちゃんは、驚いた。そして、腹を立てた。「なぜあの面を返さないといけないんだ!あれは、わしのお気に入りなんだぞ!お前にそんなことを言う権利はない!」と、怒ると、部屋へ帰って行った。
スカーレットは、びっくりして、初めて怒られて、泣き出した。
部屋へ帰ると、出窓から、出て森へ行った。大きな木の上の家に行くと、そこで、しばらく泣いていた。「あんな怖いおじいちゃん見たくない。どうすれば、いいんだろう?」と、悩んでいた。
おじいちゃんは、青色のお面を大事にきれいな布で、拭いていた。
とても愛おしく。
そして、しばらくして、自分の顔にかぶせ出した。鏡に映った顔は、とてもかっこ良く見え、満足だった。
顔に被せたまま、おじいちゃんは、昼寝を始めた。
お面は、少しづつおじいちゃんの、正気を、吸い取って行っていた。
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