第21話
数日後、家庭教師のファジーは、おじいちゃんと少女の家に来た。
おじいちゃんは、もう嫌われてきてくれないだろうと、決めていた。
ファジーは、おじいちゃんに、「おはようございます。」と、挨拶をすると、「家庭教師として、来ましたが、もう他の方に変わりましたか?」と、聞くと、「い、いや、まだ決めてません。あなたが、また、来てくれると、思ってませんでした。」と、言うと、「今呼んできます。たぶん森にいると思います。」と、言うと、おじいちゃんは、急いで、少女を、探しに行った。
山菜取りは、孫に任せ切りだったので、おじいちゃんは、久しぶりに森に入った。
森に入ると、小鳥の鳴き声や、レインボーの鹿や色々な動物がいた。おじいちゃんは、「んー、たまに森に入るのもいいな。小鳥のさえずりが、気分を、落ち着かせてくれる。虹色の鹿もいるし。」と、いいながら、鹿の横を通り過ぎると、「、、、虹色の鹿⁈」と、足を止めた。振り返ると、後ろに、虹色の鹿の親子が、草を食べていた。
おじいちゃんは、「落ち着け、落ち着け。これは、何かの間違いだ。それとも特殊な鹿か⁇」と悩んでいる間に、森の奥から、熊らしき二頭が、見えた。おじいちゃんは、驚いて、「孫が危ない!助けなければ!」と、家に鉄砲を取りに帰ろうとすると、そこに、孫はいた。
少女は、二頭の熊さんと仲良く歩きながら、散歩を
していた。
熊さんは、途中で、少女を、背に乗せると、トコトコ歩き出した。
「なんっ!あの子は友達なのか?熊と?」と、呆然としていると、こびとが、横を通り過ぎていった。こびとは、おじいちゃんだと気づくと全速力で、逃げていった。
「な、なんだ今のは⁇」と、驚いていると、小鳥が孫のところまで、飛んでいった。
少女の肩に乗ると、すぐにまた飛んで木の上に行った。
少女は、熊さんと別れると、急いでおじいちゃんのところに来た。
「おじいちゃん、なあに?森に用事があるの?」と聞いた。
「ああ、ファジーさんが、来たんだよ。お前に、勉強を教えにやって来たんだ。待っているから、早く家に帰りなさい」と言うと、「スカーレット、おじいちゃんは、今日は、調子が悪いようにみえるか?」と、聞くと、「うーん、ちょっと見えるかな?」と応えると.「そ、そうか、悪いみたいだな、、おじいちゃんは、部屋で少し休んでいるよ」と、言うと、家に戻って行った。
少女は、「ばれちゃった」と、舌をペロンと、出すと、家に向かった。
家に、帰ると、ファジーが、リビングで待っていた。
少女は、「おはよう。来てくれて、とても嬉しい!」と、ファジーに、抱きついた、
ファジーは、驚いたが、気を許してくれたんだと、喜び、抱きしめ返した。
二人は、挨拶を交わすと、ファジーは、「今日は、何かやりたいことはある?」と、聞くと、「お歌が歌いたいわ。私、ママが歌ってくれていた歌しか知らないの」と、言うと、「お歌かぁ。私も懐かしいわ。それじゃ、私の知っている歌で、いい?」と、聞くと「うん!あたし、覚えたい」と、言うと、ファジーは、少女の部屋で、歌を歌い出した。少女は、嬉しかった。楽しそうに、聞いていた。ファジーが、歌が終わると、「一緒に歌う?」と、聞くと「うん。あたしも歌う」といい、二人で仲良く歌い出した。時々、ファジーは、ノートを、取り出し、歌の歌詞を書いていた。そして、「このところがね、今歌ったところなのよ」と、いいながら、少女に、教えて行った。
少女は、「この字が、この歌なの?、」と聞き返しながら、歌っていると、おじいちゃんが、扉を叩いて、開けると、「そろそろ、昼ごはんの時間だが、食べますか?」と、聞くと、「あら、もうそんな時間になったんですね。じゃ、お昼にしましょうか」と、少女に、言うと、「うん。お腹すいたから、食べる」と言うと、二人はリビングに移動した。
おじいちゃんは、軽く昼食を用意していた。ファジーは、お弁当を持って来ていたんで、おじいちゃんにすまないと思い、お弁当は、出さず、おじいちゃんの作ったものを食べ出した。
食事が終わると、少女は、片付け初めた。ファジーが、「手伝うわ」と、言うと「大丈夫よ、ファジーは、座っててね」と、言うと慣れた手つきで、片付けた。
ファジーは、「少し休みましょ」と言うと、二人はリビングでソファに腰をかけた。
しばらくして、おじいちゃんが、来た、少し照れながら、ファジーに、「孫は、どうですか?」と、聞くと、「はい。とても優秀なお孫さんです。童謡と歌詞のスペルを、直ぐに覚えました。私も、楽しいです。」と、嬉しそうに応えた。
休憩が終わると、お歌のおさらいをした。
ファジーは、満足気だった。
午前中に教えた歌を、全て覚えていた。スペルも、覚えていて、スカーレットは、歌いながら、ペンでスペルを、書いていた。
夕方になり、ファジーは、山を降りないといけないので、今日の授業は、終わった。
ファジーは、挨拶をすると、二人も挨拶をして、また、勉強する約束をして、街に降りて行った。
スカーレットは、夕飯の用意を、しながら、鼻歌を歌っていた。
おじいちゃんは、その姿が、可愛くて、「今日は、楽しかったらしいな」と、嬉しそうに、言うと「うん!とっても楽しかった!」と、満面の笑みで応えた。
スカーレットは、一日中だったので、夕飯を、食べ終わると、疲れて、早めに寝てしまった。
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