第12話
少女は、また、森で眠ろうかと思ったら、夜から雨が降り出した。
仕方ないので、部屋で眠ることにしたら、出窓に何かで叩いている音が、聞こえたので、窓まで行って、扉を開けると、そこには、びちょぬれの小人さんたちが、必死に訴えるように、わらわらといた。
小人さんたちは、扉を開けると、ぴょんぴょんと、飛び跳ねて、部屋の中へ入ってきた。
少女は、びっくりして、「どうしたの?」と聞くと、怒っているこびとや、泣いているこびとや、部屋に入れて、喜んでいるこびとや、バラバラだった。
そして、一人のこびとが、「雨がいっぱいふってきて、家が、水だらけになって、住めない」と、言った。
少女は、びっくりして、とりあえず、小人さんたちに、タオルを、急いで出すと、小人さんたちに、渡した。
「それで、お家は、もう住めないの?」と、聞くと。小人さんたちは、首を横に振り、悲しげな顔をして、タオルで顔を隠した。
何と無く把握した少女は、とりあえず、洋服が、乾きそうもないので、スケッチブックをひろげ、小人さんたちの洋服を描いて行った。
絵は、塗り終わると、乾いた順に、ぽこぽこスケッチブックから、出てきた。
小人さんたちは、喜んで、服を脱ぐと、新しい洋服に着がえた。
小人さんたちは、満足して、それまで泣いていたことを、忘れていた。
家を、見るのは明日にして、とりあえず、小人さんたちは、その晩は、少女のベッドで、一緒に寝てもらうことにした。
服を着替えたら、あったまったらしく、小人さんたちは、一枚のタオルを、使い、汚した床を拭き始めた。
少女は、「しっかりしているなー」と、感心して見ていた。
ハッとして、自分も、ベッドのカバーを変えた。
そして、小人さんたちを、順々に、ベッドへ乗っかってもらうと、少女も、布団の中に、潜り込んだ。
そして、みんなでモソモソしながら寝入った。
少女は、明日おじいちゃんに、バレずに、洗濯できるかな、と、心配になりながら、寝入った。
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