第11話
少女が、目が覚めると、窓からは、西日がさしていた。
「お腹空いたなー」と、思ったが、よく見たら、ソファに寝ていて毛布がかかっていることに、気づき、「おじいちゃんかなー?」と、思って、リビングへ、行くと、おじいちゃんが、甘い香りがするココアを飲んでいた。
「おじいちゃん?」と声をかけると、おじいちゃんは、「おお、起きたか。よく寝てたいたぞ」と、いい、「寝起きに、ココアでも飲むか?美味しいぞ」と、言うと、「うん。飲む」と、返事を返し、「毛布ありがとう」と、言うとリビングのソファに、座った。
おじいちゃんは、孫のために、ココアを作ると、テーブルに持って来た。
少女は、とても嬉しくて、熱いココアを、フーフーしながら、飲んだ。
おじいちゃんは、孫がおいしそうに飲んでいる姿を見ていると、娘がまだ小さい頃を、思い出していた。
やんちゃな子供だった。女の子なら、おてんばと言うのだろうか、木登りや、森の動物たちと、よく遊んでいた。それに比べると、孫は、家事は、よくやるが、山菜取り以外、森にはいかなかった。
最近は、森に興味ができてきたらしく、よく、森の中に、はいっているように思えた。
おじいちゃんは、年頃になった孫を、学校に行かせなければ、ならないと、考えていた。
しかし、ここは、街から離れていて、学校までの往復は、きつかった。寮に入れることも、考えた。
でも、おじいちゃんは、唯一の孫と離れて暮らしたくなかった。
そして、考えた末、家庭教師を雇おうと思った。
少女に、言おうか迷ったが、聞くと、喜ぶか、怒るかわからなかったから、言わずに、街まで調べに行ってこようと、思った。
そして、夕飯の時間になりおじいちゃんは、ココアを、飲み過ぎ、お腹が、あまり空いていなかったし、少女は、お腹が空いていたので、朝ごはんの残りのシチューを、温めて食べた。
おじいちゃんは、昔働いていた頃に、老後のために、いっぱい貯金をしていた。亡くなった娘も、明るくて、派手な子だったが、夫が、先に亡くなり、少女を心配して、お金を蓄えていた。今は、そのお金で、なんとか暮らしていた。
家庭教師を雇うのに、どれだけかかるか、勘定をし始めた。
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