第9話

ある日、おじいさんは、街へ行くと、骨董屋を、見つけ、中に入って行った。


おじいさんは、変わった物が、好きで、いろいろ見ていると、あるお面に、一目惚れした。それは、ある国にある伝統的な、仮面で、おじいさんは、面白そうと、思い、色違いの仮面を、二つ買うと、「あの子のことは、何も言えんな。さすが、わしの孫だ。よく似ている」と、嬉しそうに、家に帰った。


帰宅すると、おじいさんは、自慢したかったが、堪えて、隠した。


そして、少女と一緒に、夕ご飯を、作り出した。

少女は、「あれ?チーズは?おじいちゃん。」と、言うと、「ちと、お金が高かったんだ、ごめんな」と、言うと、「おじいちゃんてば、ドジ」と、ちょっとむくれて、でも,怒らなかった。


夕飯を、食べると、片付けて、 少女は、おじいさんが、座っているソファに座り、おじいちゃんに、ピッタリくっついて、甘えた。


正直、孫も可愛いが、今日買ってきた土産の方に気を取られていた。


少女は、部屋へ帰ると、出窓のそばに行き、窓を開けて、外に出て行った。

そして、光っているお花を頼りに、森の奥へと、歩いていった。


奥に行くと、光っている花が、 キノコと、木の上の家を、照らしていた。

少女は、「きれいー」と、感動した。「今日は、この木の家で、寝ようかなー」と、思った。

そして、家にいったん帰ると、掛け布団、を、担いで大きな木まで来ると、布団を背負い紐で結んで、木の上まで登ると、布団にくるまって眠った。


チュンチュンと、小鳥の鳴き声で、目が覚めると、日が出ていて、少女は、急いで、布団を、たたんで丸めて、背中にしょうと、木から降りて、家まで帰った。


家に帰ると、おじいさんは、朝ごはんの用意で、畑から帰ってきたばかりだった。



「おじいちゃん、おはよう!」と、元気に言うと、「お前もねぼうするこが、あるんだな。昨日、よく遊んだのか?」と、言うと、取り立ての野菜を洗い出した。


「えへ、ごめんね。ミルクはまだ?」と、聞くと、「ああ、これからだ」と、聞いて「じゃ、とってくる!」といい、牛のところまで、お乳を絞りに行った。


乳絞りを終えると、うんしょうんしょと、両手で持って、家まで運ぶと、おじいちゃんが、「よく頑張ったな、今日は、シチューにしょう」と言うと、野菜を、鍋に入れて、煮ていた。


朝ごはんの用意が、すみ、食卓に並べると、少女と、おじいちゃんは、食べ始めた。おじいちゃんは、とても嬉しそうで、ニコニコ笑っていた。少女は、おじいちゃんの笑顔を見たのが久しぶりで、驚いた。


少女が、「おじいちゃん、何か楽しいこと、あったの?」と、聞くと、「内緒!」と、満面の笑みで答えた。

少女は、おじいちゃんの笑みかすんごく珍しくて、顔をじーと、見ていた。

すると、おじいちゃんは、「なんだ?わしの顔、なんか付いているか?」と聞くと、「不思議な顔してる。珍しくて。あたし、驚いた。」と、言うと、おじいちゃんも、驚いた。「わしは、そんなに、笑わないのか?」と、聞くと、「うん。あんま笑わないなー」と、正直に言った。「お母さんが、いた頃、おじいちゃん、よく笑っていた」と、言うと、少女は、涙が出てきた。


少女は、食べ終わると、部屋に戻った。おじいちゃんは、そんなに、自分は、笑ってなかったのかと、ちょっと反省した。


そして、謝りに少女の部屋の扉を叩くと、返事がないので、扉を開けると、少女は、どこにもいなかった。


おじいちゃんは、すごく心配になったけど、子供のことだから、時間が経てば、気持ちも癒えるだろうと、そっとしておくことにした。

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