第2話
家に着くと、おじいちゃんは、「スケッチブックなんて、食えるか!」と、腹を立てると、「今日の飯は、ミルクだけだ」と、いい、夕飯は、ミルクを温めたのだけだった。
夜にお腹は空いたけど、少女は、「明日から、何を描こう?リスさんかな?鹿さんかな?
野花もいいな。色を塗ったら、綺麗なお花になるだろうな。」と、巡っているうちに、疲れて、眠ってしま
った。
次の日に、起きると、少女は、朝ごはんの仕度を始めた、森の中の井戸に水をくみにいき、きのこや、木の実や、山菜を取り終わると、キッチンに戻り、作り始めた。
昨日は、もう日が暮れていたので、森の中には、入れなかった。
少女は、朝日を嬉しそうに眺めて、「今日は、食べれるぞ!」と、ぐーぐー空いているお腹をさすって、朝食の用意をした。
出来上がると、おじいちゃんを、呼びに行った。
おじいちゃんは、もう起きていて、「ああ、腹が減った」と言うと、ダイニングに向かった。
食卓を見ると、おじいちゃんは、満足気だった。二人で食べるとあっという間に、空になってしまった。
少女は、片付けて、洗濯物を洗って干すと、スケッチブックとペンを、持って、森の中へ入って行った。
そして、先ず、木の上で、綺麗な鳴き声で、鳴いている小鳥を見つけ、慣れた手つきで、さらさらと描き始めた。小鳥は、描き終わったのが、わかったかのように、飛び立った。
次に、親子の鹿を見つけて、そっと描き出した。
鹿は、敏感なので、見つからないように、描くのは、大変だった。
でも、できるだけアップで描きたいと、思っていたら、ハッと気づくと、親の鹿の顔が、どアップで、目の前にいた。
少女は、はっきり描きたいがため、鹿に無意識に近づいていたらしく、鹿のお母さんも怒らず、何事もないように、食べていた。
なので、少女も、遠慮なく目の前の鹿の親子を描いていた。
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