第二巻 第二章 大胆は無知と卑劣の子であって、他の資格よりもはるかに劣る
第二章 大胆は無知と卑劣の子であって、他の資格よりもはるかに劣る①
『え~本当ですか~♡』
ホールデンは今までにないくらい必死で働いた。ヴィンセントが直接仕事をくれたのだが
『私プライベートでは男性とあんまりお話ししないので、よくわかんないです~!』
ニヤニヤと気持ちの悪い
「いや~! それにしてもスーパー
「一目見られただけで、明日からの
「おっぱいも大きかったし、文句のつけようがない子だよな~」
ぼーっと
(それにしても、さっきの女と同一人物だとは信じられないな……)
「おっ、ホールデンじゃねーか」
と、立っているホールデンに気がついた男たちは近づいてきた。
「なんて
「なぁ、俺もお前のチームに入れてくれ~。
「はぁはぁ……チェ、チェルシーちゃん、ど、どんな
その後ろからはチェルシーの笑い声が聞こえて来る。
『私様に話しかけていいのは年収1億以上ある男だけなんだからね』
先ほどのチェルシーの言葉が思い起こされる。
(どう考えてもこの中に1億の稼ぎがある奴はいないよな)
「……知らない方が幸せって言葉だけ言っておきます」
「富の
その言葉を聞く限り、真意が伝わったものは一人もいなさそうだった。
(奴と仕事することが富だなんて俺は
◆◆◆
「つーか、アイドルってすげーな。ここまで
そこまで考えてホールデンは思い直した。
「何を
窓に反射する
そう考えるとチェルシーは、性格に大分問題はあるが、容姿だけ見たら申し分ない。やはり人間見た目が
無意味なことを考えているうちに自室の部屋に戻ってきた。
すると部屋の中から物音が聞こえてくる。
相部屋であったサリーがいなくなったので、今は一人で部屋を使っているホールデン。なので、部屋の中から音が聞こえるのはありえない。
(なんだ……
見たことない何かの実験で使いそうな機材、
「な、な、な、何じゃこりゃああ!!!」
「おっかえり~! いや~
「な、何すかこの
ホールデンが
「いや~、俺っちの部屋が
ブライアンは可愛らしく、舌を出して、コツンと自分の頭を
「いやいやいや! おかしいでしょ! 居住用に何実験道具全部持ってきてんすか! そのもう一つの部屋に置いてきてくださいよ!」
「全部じゃないって~。これは実験道具だけど、仕事用じゃなくてプライベート用さ~」
「この際、仕事用でもプライベート用でも関係ないから! 俺のスペースが……」
ブライアンはホールデンの
「ど・ん・ま・い☆」
「『ど・ん・ま・い☆』じゃねーーーーーーー!!!!」
しばらくするとホールデンも落ち着きを取り戻し、なんとかホールデンの
ブライアンが来たことにより、部屋に
『そんなことないですよ~♡』
ホールデンは初めてベイビーメイカーのメンバー全員を見る。
全10人で、それぞれタイプが
全員美少女なのだが、その中においてもチェルシーの容姿は群を
『あはは~もう! チェルシーちゃんたら~』
「デンデンは羨ましいなぁ~」
ブライアンはホールデンのことをデンデンと呼ぶ。最初呼ばれた時は誰を呼んでいるのかわからなかったが、数回目ですでになれた。
「ブライアンさんもアイドル好きなんですね」
「てか、男で美少女が
ブライアンはホールデンの方を見ずに画面を見ながらしゃべる。
「特に今喋ってる、レイラたんが俺の
そう言われて、ホールデンは画面に視線を移す。
そこには
「すげー幼く見えますが、いくつですかこの子?」
そう聞くと、ブライアンの顔が
「レイラたんに
「……いや、会う機会なんてないから言いたくても言えないすよ」
「レイラたんはこの見た目でなんと26歳なのだよ! まぁレイラたんにとって年齢なんて意味のない
「この見た目で26歳かよ……若作りしすぎだろ……」
小声でつぶやくホールデン。しかし、ブライアンは聞き
「コポォ! 貴様! レイラたんを
そう思ったのもつかの間。パンっと
背筋に冷たいものが走る。頭に食らっていたら、
「次、俺っちの前でレイラたんをバカにしたら……外さないぜい」
目がマジだった。ホールデンは全力でコクコクと頷く。昼間会ったあの3人組といいブライアンといい、アイドル好き……いや、アイドル
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