第一章 偶像少女は夢を見させない②
「やばいやばい超やばいって! 実物初めて見たけど、
「いいなー俺も生で見たい! すげーファンなんだよ!」
「顔すっごい小さくて、お人形さんみたいに整ってる。私もあんな顔に生まれたかったな」
行き交う社員達は
社長室にたどり着くと、社長室の前に人だかりができている。
「なんだなんだ?」
ホールデンとメグが近づくと、その人だかりは波を割ったように開けた。2人は
社長室の中にはヴィンセントとカースティ、先に着いていたティア、それに見慣れない人物が3人応接ソファーに座っていた。
一人はチャラチャラした格好に好色そうな
「うん? あの女の子どこかで見た気が……」
その女の子を見たホールデンは声を
「おう! きたかお前ら!」
ヴィンセントは来客中にもかかわらず、くわえ
「お待たせして申し訳ございません」
メグは
「人の昼飯を
「あれが昼ごはんなんてよく
「
そう言うと座っていた3人は立ち上がり
メグとティアもすぐに
ホールデンものろのろと
ホールデンは
送られてきた
□
氏名 ジェフ・バージェス
年齢 46歳
職業 【
「よろしく
続いて眼鏡の男と交換する。
□
氏名 ノーマン・ベルフォート
年齢 25歳
職業 【
「ホールデン・ドハー……」
ホールデンが挨拶をしようとすると、手を前に出され静止させられる。
「あっ、すみません」
「えっ?」
「私はノーマン・ベルフォートです。〝ベイビーメイカー〟のマネージャーをしております」
ノーマンは何事もなかったかのように手を差し出してくる。
ホールデンは
「えっと……ホールデン・ドハーティです……」
ノーマンは手を
「すみません。
「はぁ……」
「
「そ、そうなんすね……」
変な人だなとホールデンは思うが、それ以外はいったって真面目そうな人物であった。
続いて、横にいた女の子と
□
氏名 チェルシー・アンダーハート
年齢 15歳
職業 【
「お
ホールデンは
(なるほど、あのアホ3人組がイカれてしまうのも少しわかるな。顔はすげータイプだ)
ボーっと見とれる形になると、両サイドにいたメグとティアに太ももをつねられる。
「いってぇ!」
2人は冷めた目でホールデンを見ると、ポツリとつぶやく。
「何見とれてるのよ」
「……私以外に見とれるのはダメ」
そんなやり取りをしていると、ホールデンを
「ふふふ。ラロケット・インクの方々はみなさん仲がいいんですね」
その笑顔がホールデンの心音を強制的に増大してしまう。
(あっ……やばい……《
内心で
ジゴロ・ホールデンは瞳を
「僕は君とも仲が良くなりたいと思っているよ
(うえぇぇぇぇぇぇ! や、やめてくれ!! なんつーことを言いやがるんだ俺は!)
すると、社長であるジェフの
チェルシーはジゴロ・ホールデンに回された手をすっとほどく。
「気持ちは
アイドルらしく、当たり
「もちろんさ、子猫ちゃん。僕の何を知りたいのかな?ああ、でも困ったな……僕の全ては君のものだから、何でも話してしまいそうだよ……まずは僕の……」
そこで、メグとティアから
「うぼろぉ!」
「アンタには節操ってもんがないの!?」
「……そんな女口説くなら、私をベッドに
ヴィンセントはその茶番劇をニヤニヤと笑って見て、カースティは頭が痛いと言わんばかりに片手で顔を
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