序章 深遠な夜への長い旅路③
カースティが倒れている社員のところまで行くと、後方よりスキル詠唱が響いてくる。
[
《
頭上より、凄まじい勢いの
「油断したな! 《
ゆっくりとその場を
「……相手の力量も測れないとはな」
拳を上空めがけて打ち上げる。拳から大火力の炎が上がり瀑布を
「ば、
《
再びスキル名を
「終わりだ! いくらお前でもこの数相手ではなす
「……私が手を下すまでもないな。後は任せたぞジェンキンソン」
後方からへらへらと、白衣を着た
「
「ふん。
「ですよね~! こいつの臭いをさせてるのは世界中俺っちしかいないからね~」
ゆるい口調でそう言うと、白衣の内ポケットから小さい
「……ジェンキンソン、何度も言っているだろう?仕事中にへらへらするなと」
「あはは~! こいつは手厳しいご
そんなやり取りをしていると、トーマスは
「
「
そう言うとカースティはスキルを解くと、後方の木にもたれかかる。
「って事でこのブライアン・ジェンキンソンがあんたの相手になるさ!」
ブライアンはヘラヘラとトーマスに相対する。
「はははっ! こいつは
カースティは舌打ちをした。それは、トーマスの
「相手は俺っちだって言ってるだろ~!俺っちを飛び
「ふん。お前のような三下なんぞ、数秒で終わらせてやる。そして
数千人のトーマスは一斉にブライアンに
「なんだその鉄の
「ははっ!【
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
その鉄の塊は数千いたトーマス達を一瞬で
「ぐがが……な、なんだ……それは……なんのスキルだ……」
「ふむ……
ブライアンは何やらブツブツと
「ああ、すめん、すめん! 何だっけ? これが何のスキルかって聞いてるんだよな?」
「これはスキルじゃないって! こいつは〝
聞きなれない単語に理解が追いついていないトーマス。
「まっ、言ってもわからないだろーけどね~」
そう言うとブライアンはゆっくりとした足取りで、トーマスに近づいた。
「姉さん、終わったよ~」
ブライアンが声を上げると、カースティはブライアンに近づく。
「相も変わらずお前の発明品はエゲつないな」
「いやいや~!姉さんのがエグいっしょ!
「それこそ、奴を消し炭にしてしまう。今回の仕事は
「まっそれもそうかもね~」
「それにしても、最近ジョン・ドゥ・インクの動きが活発すぎるな」
ブライアンは
「今月に入ってから3人、ジョン・ドゥ・インクの
「ああ。こいつを入れれば4人だ。他の3人は捕縛できなかったらしいから、こいつにはジョン・ドゥ・インクが何をしているのか
その時、音もなく地面から何者かが現れた。そいつはトーマスに向けて
「なっ!?」
確かに
「
「姉さん……」
難しい表情を浮かべたカースティは一言つぶやく。
「私たちが知らないところで
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