第六章 世界は割れ響く耳鳴りの様だ⑥
それはあり得ないことであった。生まれてから人は大なり小なり、罪を
「あなたには……罪悪感がない……の?」
《
「この世界は喜劇。なんて顔してんだ? 楽しい時は笑うもんだろ」
ホールデンは気力を振り
・サリー・バーンズ
ステータス 力 2132 防 5432 速 5654
「
ホールデンの
『
そうカースティが言っていた。圧倒的な存在が目の前にいる。
サリーは
[神は人の上に人を創らず、人は人の上に人を作り出す]
弱者をいたぶる強者の
《
ティアの体を黒い
「かっ……は……」
ティアは浅く息を
「ハハッ! 苦しい? なぁ? 苦しいからそんな
サリーはティアにヘラヘラと言葉を投げる。しかし、
「ククク……アッハハッ! ヒヒ……ダメだ笑っちまう」
その場にいる
「お前……一体いつからだ……いつから俺達を
ホールデンは力を
「はぁ……そんな
サリーは心底残念そうにため息を
「言っただろ? この世界
サリーは
「この世界には2種類の
壊れている者が、真っ当なという言葉を使うのは非常に
「この場所を的確に示された時は大変だった……俺の《
ホールデンの《
「……この街の
「『この街の状況もお前の仕業か?』だって? ハハッ! なんだその質問は! お前は俺が違うと言ったら信じるのか?」
サリーは今まで使っていた剣をしまうと、
「さぁクイズの時間だ! 3秒後、この場で
そう言ったサリーは、おもむろに柄を後ろに振り上げ、手首のスナップを効かせその鞭剣をホールデンへと向けた。
「がっああああ!」
右
「ハハッ! 正解はホールデン・ドハーティ! 『喋る』じゃなくて、『
心の底から楽しいと言わんばかりに笑うサリー。
サリーはフラフラとした調子でゆっくりとメグに近づき、その
「
「それだ、それ。
メグは
「サリー、な、なんでだ……お前なら
「身を落とす?」
サリーは、きょとんとした顔でホールデンを見ると、
「あるところに、勤勉で、規律を何よりも重んじる、人の
「な、何を言って……」
「ハハッ、まぁ聞けよ。あー、どこまで話したか……そうそう。その変態野郎が感謝されるわけだ。すると、まわりの奴らは次を期待する。そしてまた悪党を
「一体何の話してんだよ!?」
サリーは皮肉な
「お前はそういうことが身を落とさないことだって話をしたいんだよな?」
サリーは笑いを引っ込める。
「それのどこが面白い?
「俺はお前と
サリーは心外だと言わんばかりの表情になる。
「金なんざどうでもいい」
ホールデンが言葉を返そうとすると、サリーはおどけたように鞭剣を前に差し出す。
「どうしてだって顔してんな」
サリーはメグの顔から手を
「こんなまわりくどい事をしたのは理由がちゃんとあるのさ」
「……俺達の住む世界は金と権力を持ってる奴らが
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