本作はいわゆる生産系チート能力もの、というカテゴリーに属する物語です。ただし本作の最大の魅力は、武器を通して紡がれるキャラクターの強い絆、そして熱い展開です。単調さとは無縁な、ぐぐっと引き込まれていく興奮を確かに感じていました。
主人公バームは人間とオークのハーフで、誰からも見下される存在。そのせいで父親譲りの武器職人の技術と知識は評価されないままだった。
その技量を見出してくれたのは一人の少女。この出会いが大波乱を巻き起こすのですが……
第1章からして物凄く熱い!この胸のうちから滾るようなワクワク感はまさに王道少年漫画ばりです。
何よりも主人公バームがひたむきで、馬鹿にされても卑屈にならず己の腕を磨き続けているのが好感触です。その結果が彼の作る武器に現れ、エイルミナを始めとした彼を認める者たちが現れ始める。武器の凄さを通してバームその人が尊敬され、そしてバームも誰かのために武器を打つことで成長し、絆が育まれていく。
多大な能力を持つもの同士がカチリとハマり、そして難関を超えていく様はもう爽快の一言。
設計・製作チートで無双もこのキャラクター達だからできることなんだと頷けます。
是非とも読んでみてください!