第34話

 テスト用に用意された真っ白の地平が広がる空間、その空間を満たすものは空気のみの世界。

 ここで、新たに組まれたシステムRTTRPWルツツルプウのテストが行われる。


―――


システムRTTRPWルツツルプウの稼働完了。

レベルシステムの稼働完了完了。

ステータスシステムの稼働完了完了。

スキルシステムの稼働完了完了。

戦闘システムの稼働完了完了。

魔法システムの稼働完了完了。

メニューシステムの稼働完了。


―――


1ターン


レベル1上昇しました。

レッサースライムレベル1を獲得しました。


STPを1獲得しました。

SKPを1獲得しました。


HP1上昇しました。

MP1上昇しました。

SP1上昇しました。

オド10上昇しました。


生命力1上昇しました。

筋力1上昇しました。

魔力1上昇しました。

器用さ1上昇しました。

敏捷1上昇しました。


特性魔核を獲得しました。

ファクシティスキル思考を授与しました。


次のレベルまで経験値10


―――


ファクシティスキル思考を発動しました。

始まりましたね、前代未聞のターン制の世界が。


―――


2ターン


ファクシテスキル思考を発動しました。

さて、とりあえず現状の確認からですかね。スキルオープン。


―――


レベル1


行動値1


種族

レッサースライムレベル1


STP1

SKP1


HP1

MP1

SP1

オド10


生命力1

筋力1

魔力1

器用さ1

敏捷1


特性

魔核


ファクシティスキル

思考


―――


ファクシティスキル思考を発動しました。

さて、現状ではこれ以上の情報は得られないですね。ここは問題無しと。


―――


3ターン


ファクシティスキル思考を発動しました。

では、そうですね~、とりあえず取得しているSTPとSKPを使いましょう。

現状取得できるスキルはっと・・・。五感と筋力を上げましょう。


―――


筋力1上昇しました。

パッシブスキル五感を獲得しました。


―――


 五感を獲得した蒼は周囲1mの範囲を知覚できるようになった。だが、彼女の視界には真っ白な空間が広がるばかりであった。


―――


4ターン


ファクシティスキル思考を発動しました。

さて、これで周囲の状況を確認できるようになりましたが、いや~、何もないですね。たしか今の五感のレベルだと周囲1mしか知覚出来ませんでしたね。


―――


5ターン


ファクシティスキル思考を発動しました。

周囲に広がるのはただただ白い空間、しかも、五感スキルと思考スキルしか使えるものがないから動くことすらできないと来ていますね。


―――


1分


ファクシティスキル思考を発動しました。

確か魔核での経験値取得が1分毎に判定が行われるはずでしたから、レベルが上がるのは9分後ですか・・・。暇ですね~。


―――


1分1ターン


ファクシティスキル思考を発動しました。

これは、個体によってはかなりの苦行になり得ますね。何をして時間を潰しましょうか・・・。


―――


 今現在この閉鎖されたテスト空間では身じろぎ一つしないレッサースライム1万体がレベルアップするのを、ひたすらに待ち続けている。

 在るモノは無心で、あるものは泣き叫び、あるものは母様に思いを馳せながら。

 そして、蒼はメニューの設定を弄って、視覚情報として常にHP・MP・SP・オドを表示するようにしていた。


※※※


―――


10分


魔核より経験値1を取得しました。

レベル1上昇しました。

5LP取得しました。


―――


ファクシティスキル思考を発動しました。

やっと10分の表記になりましたか・・・。長かった。早速種族レベルを上げていきましょう。


―――


レッサースライムレベル1上昇しました。


STPを1獲得しました。

SKPを1獲得しました。


HP1上昇しました。

MP1上昇しました。

SP1上昇しました。

オド10上昇しました。


生命力1上昇しました。

筋力1上昇しました。

魔力1上昇しました。

器用さ1上昇しました。

敏捷1上昇しました。


パッシブスキルオド回復を獲得しました。


次のレベルまで経験値20


―――


10分1ターン


ファクシティスキル思考を発動しました。

早速ポイントの割り振りです。


―――


HP1上昇しました。

移動スキル移動を獲得しました。


―――


10分2ターン


ファクシティスキル思考を発動しました。

さて、移動スキルを取得しましたが、まだ移動はしないでおきましょう。


―――


※※※


―――


29分5ターン


―――


ファクシティスキル思考を発動しました。

ふ~長かった・・・。やっと次のターンでレベルアップです・・・。

・・・。


―――


「蒼、そろそろ30分経ちますが、そちらの状況はどうですか?」

「今のところ仕様の通りに動いているので、それに関しては問題はないですが、気になるところがあります。」

「何でしょう?」

「ステータス確認時に自分の保有スキル位は詳細をメニューで確認できるように視野方がいいと思います。」

「あ~、そう言えば、確認できなかったですね。茈すぐに対応できますか?」

「はい、少々お待ちください。」


―――


30分


魔核より経験値1を獲得しました。

レベルが1上昇しました。

5LP取得しました。


―――


「では、そちらはお任せしますね。私はテストを続けます。」

「はい、よろしくお願いしますね。」


―――


ファクシティスキル思考を発動しました。

さて、向こうはお任せして、こちらの仕事を続けていきましょう。とりあえずLPを何に使うかですが、基本は種族レベル上げていく感じでいいですかね~。


―――


レッサースライムレベル1上昇しました。


STPを1獲得しました。

SKPを1獲得しました。


HP1上昇しました。

MP1上昇しました。

SP1上昇しました。

オド10上昇しました。


生命力1上昇しました。

筋力1上昇しました。

魔力1上昇しました。

器用さ1上昇しました。

敏捷1上昇しました。


ファクシティスキル触手を獲得しました。


次のレベルまで経験値30


―――


システムアップデートを行いました。

メニューにてスキルの詳細が確認出来るようになりました。


―――


30分1ターン


―――


ファクシティスキル思考を発動しました。

メニュースキルのアップデートは出来たようですね。う~ん、今更ですが、ある程度までレベルが上がるまで、LP消費して種族レベル上げないほうが良かったかもしれ


―――


30分2ターン


魔核より経験値1を獲得しました。

次のレベルまで経験値28


―――


ファクシティスキル思考を発動しました。

ませんね~。・・・あ~、思考を行えるのは、システムメッセージ2行分でしたね。それ以上の文字数になると、強制で次ターンに思考が繰り越される。行動を決めてい


―――


30分2ターン


ファクシティスキル思考を発動しました。

ないと行動すらできなんですよね。行動の決定は思考フェイズで思考系のスキルを使って決めて置かないといけないから、今後は先に行動を決めるようにしましょう。


―――


30分3ターン


―――


ファクシティスキル思考を発動しました。

では、ポイントの割り振りをしましょうか。で、これで戦闘スキル獲得したら、周辺の探索を行いつつ、他のスライムを倒してレベル上げをしていきましょう。


―――


筋力1上昇しました。

戦闘スキル触手打を獲得しました。


―――


※※※


 時は進みテスト終了後。


「現地でテストしていた身としての意見ですが、今のシステムでは正直種族や職業レベルを上げる意味があまり無いというのが気になりますね。」

「そうですね母様、正直なところ種族と職業レベルを上げてしまうと、レベルアップに必要な経験値の量が増えてしまうので、直接ステータスやスキルを取得した方が成長が早いですよね。」

「ふむ、そうなると種族レベル等を上げるための理由付けか、種族や職業レベルの廃止かと言ったところでしょうか。」

「えぇ、そんなところでしょう。」


 そして蒼は、種族レベルと職業レベルを上げる事によって、新しいスキルや特性等を獲得できるようにし。種族や職業のレベル上限の引き上げと、取得スキル等の調整案を提示した。


「こんなところでしょうか。種族に関しての調整は私の方でやりたいのですが・・・。」

「そうだね、それに関しては蒼に任せるよ。そうだな~。職業に関しては紅に任せてみようかな。」

「私にですか?」

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