第8話

―――ファーマーの憂鬱―――


 あれからいろいろと試した結果、解ったことがいくつかある。

 まず私はレベル上限があるようだ。現在獲得している、アメーバとファーマーだがレベル10までしか上げられなかった。ただし大本のレベルは30レベルまで上げることが可能なようだが、LPの使い道がないというのは如何ともし難いところである。

 そして、スキルやステータスの上限なのだが。

これはスキルがレベル10、ステータスが20を上限としていた。

 この事をマスターに報告したら、「私と違いますね」と言われた。マスターの場合だと種族レベルがアメーバとマザーアメーバの二つを持っている。同系統の種族レベルを二つ持っているから違う結果なのか、それとも私とマスターの他の差異による違いなのかはいまだ解らない。さらにスキルレベルの上限は種族レベルに追随して、レベル10以上になってるようだ。

 どちらにせよ、現在判明していることは、私がこれ以上の成長をするためには、新たな種族か職業をこの身に宿さないといけないということだ。


―――――


 先ほどファーマーから報告が上がってきました。自身と私のレベル上限についての報告と職業ファーマーについてです。レベルに関しては今後も検証を続けていく必要があるようで、こちらに検しては今後も研鑽に励み新たな力の解放をお願いしています。

 そして、ファーマーの方の詳細は・・・


―――

ファーマー

畑の管理者。

―――


とのことです。

 それで・・・ですが、私ファーマーの職業を取ってみようと思っています。これによってスキル・ステータス上限がどの様になるのかの検証のためですね。


―――

レベル50


取得種族

アメーバレベル42

マザーアメーバレベル42

取得職業

ファーマーレベル2


取得称号

原初生命体・創造者のお気に入り・自分殺し・自分喰い・同族殺し・同族喰い


スキル

捕食レベル44・細胞分裂レベル43・畑創造スキルレベル41・レベル注入レベル41・ファーマー創造レベル41・念話レベル41


ステータス

生命力44

魔力44

―――


 どうやら、種族レベルと職業レベルの合算値がスキル上限とステータス上限に反映されるようですね。後は系統の違う種族の場合どうなるかを検証したいところですが、現状ではできませんね。これは種族を解放次第試してみましょう。

 さて、ここで一つ疑問に思ったことが一つ。それはスキルレベルについてです。果たしてレベル10以上上げる必要性があるのかどうか・・・。

 これは、子供たちのスキルレベル上限が10までとなっているからですが。もし、レベル10以上スキルに割り振る必要がないのであれば、はっきり言って無駄でしょう。ただ、この件についてはすでに解決はしています。

 子供たち曰く、私の行動は自分たちと比べ相当上の練度に見えているようです。なので、今後も私はスキルレベルを上げていく事は特に問題が生じないということになるのですが、なぜ私だけが現状この様な成長が出来るのかという疑問が残りました。

 これに関しては、おそらくと言いますか、確実に私が保有している称号の影響であるとみています。

 称号原初生命体、これの説明文にある「あらゆる可能性を内包し、成長し続けていく存在。レベル上限無し。」が、今のこの状況を説明してくれます。

 となりますと、私の子供たちは、私以上の成長をしてくれないということになってしまいます。これは、ちょっと寂しいですね。

 いつまでも私の下にいてくれるのは、もちろんうれしいのですが、いつかは私を超えた存在になってほしいとも思うのです。ふふっ、母の我儘ですね。

 などと言いつつ、これから私のやろうとするは、後者の思いからはかけ離れたものでなんですけどね。

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