第4話
ふむ、細胞分裂スキルは効率アップか、どんな風に効率アップするのか、詳細が今一解らないけど、これはレベル上げながら要検証だな。
―――
細胞分裂が行われました。
レベル1ダウンします。
細胞分裂が終了しました。
―――
さて、今回の検証は生み出したこの存在が分裂をするかどうかだ。こちらを捕食する行動をとってきたら、能力差で距離を保っていこう。
彼はさらなる検証を始めていく、自分が生み出した物と適度に距離を保ちつつ、自分が得たい結果が得られるかどうか、その時を今か今かと思いながら。
お?今一瞬動きが止まったな、これで分裂自体は可能になった。後は実際に分裂をするかどうかだが。
分裂により生み出されたものは考えていた、どうすれば自分が生き残れるかと。今自分の前にいる存在は自分を生み出すために、自分の体を分裂させた存在だ。ただ、その行為が自分を観察するためのものであることを知っている。
分裂した後何を考えているのかは分からなくなったが、別れてからそんなに時間が経っていないので、おそらくこちらの思うとおりに動くだろう。
かれは悩む、どうすれば生き残れるかを。
う~ん、分裂しないな~。私が近くにいるから警戒しているかな?離れると再補足が難しいからな~。も少し様子を見てみよう。
かれは考え続けた、どうすれば生き残れるかを、どういう行動を起こせば、あの自分に近しい存在から逃れられるかと。
そして、考え出した答えは・・・。
お?分裂し始めたな。何とか様子見だけで済んだな。
かれは分裂は始めた、そして分裂が終了してすぐに捕食を始めた。
お~、私と同じことをし始めたな。なるほどなるほど。ただ、このまま放っておくとこちらのレベルに近づかれてしまうから、次の分裂の時は割って入って戴きましょう。
かれは考えた、何とかして相手と同等の存在になろうと、行く行くはそれ以上の存在になろうと。だがしかし、かれの目論見は彼の介入によって砕かれる。
よーっし、分裂始めたな。では戴きまーす。
ん?レベルが上がらないな。流石にレベル差が開きすぎか。なら数食べればいいかな?
かれは気づいた、目の前の存在の意図を、しかしそれに対して何も対処が出来なかった。自分が彼の畑と化してしまったことを止められなかった。
※※※
―――
レベル30
残りLP4
取得種族
アメーバレベル17
取得称号
原初生命体・創造者のお気に入り・自分殺し・自分喰い・同族殺し・同族喰い
スキル
捕食レベル17・細胞分裂レベル17
ステータス
生命力17
魔力17
―――
幾何かの時間が流れた、自らの役割を理解してしまった畑は唯々レベルを上げ、分裂をし続けている、元は同じ存在だったのになぜこうも違う立場なのかと思いながら。
う~ん、レベル上げるのがどんどん遅くなっていってるな~。流石に数食べれば良いとはいえ、ちょっと時間がかかりすぎるのが気になってしまうな。
畑は疲れていた、そんな時彼は畑に向かい徐に近づいていく。畑は思う「あー、用済みなんだな。」
さて、レベルを30まで上げましたが、一向にアメーバから種族が変化することも無ければ、種族進化とかも起こるわけでもなかった。単にレベルが足りないだけの可能性もあるわけだが、ここは、一つ試してみよう。
そう、分裂した存在を食べるのではなく、自分と癒着させて多細胞化を試みてみる。さあ、成功するか、失敗するかどちらでしょうかね。
―――
細胞分裂が行われました。
レベル6ダウンします。
細胞分裂が終了しました。
―――
さてと・・・では、始めますかな。
かれは見た自分に近づいてくる彼を、自分がどういう意図で生み出されているのかも、かれは受け入れた彼になることを。
―――
スキル細胞分裂の効果に変更がありました。
―――
おし、なんかすんなりと成功したな。もっと難儀するものかと思っていたんだけどな。アメーバという種族だからかな~?今の一回だけでは何とも言えないかな。
とりあえずステータスオープン
―――
レベル24
残りLP4
取得種族
アメーバレベル17
取得称号
原初生命体・創造者のお気に入り・自分殺し・自分喰い・同族殺し・同族喰い
スキル
捕食レベル17
細胞分裂レベル17
細胞分裂をしてレベル分の存在を新しく生み出すか、自分の一部として組み込むか選べるようになる。後者の場合最初から癒着した状態で分裂が完了する。
レベル以外のものを使用出来るようになり効率が上がっていく。
ステータス
生命力17
魔力17
―――
なるほど、今のままだと多細胞生物としては、まだまだ手を加えないといけないかな?細胞増やすたびにレベル下がるとか効率悪すぎるからね~。
それと、ステータスに全く変化がないのも気になるし。
う~ん、細胞分裂スキルを上げて行けばレベルダウンを起こさずに、細胞分裂出来るようになるかな・・・?
よし、では当面はその目標に為にレベル上げだな。
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